
WBC世界バンタム級挑戦者決定12回戦が4月11日、両国国技館で行われ、同級2位の那須川天心(帝拳)が元2階級制覇王者で同級1位のフアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)を9回TKOで下した。約4カ月半ぶりの再起戦で復活を遂げ、昨年11月に敗れたWBC同級王者・井上拓真(大橋)にリベンジするチャンスを得た。
フライ級、スーパーフライ級で王座を統一してきたプロ50戦目の世界的なビッグネームを撃破した。リング上のインタビューでは冒頭で言葉がでなかったが「いやー、泣いてないよ、泣いてないって。みなさん本当にありがとうございました。いやー、勝つってこんなうれしいんですね」と話した。

井上拓真とのWBC世界バンタム級王座決定戦で判定負けし、キックボクシング時代を通じてキャリア初の黒星を喫した。天心にとってはボクシング転向8戦目での世界初挑戦でもあった。
WBCから今回、指名されたエストラダは「復帰戦でやる相手ではないとみなさんに言われます」と天心が口にするほどの強敵だった。それでも「持っているものをすべてぶつけてKOしたいなと。必ず勝つ」と再起のリングに立った。

入場時には両国国技館のファンから大声援が注がれる中、集中した表情でリングに上がった。第1ラウンド。左のボディーが入ってエストラダがバランスを崩すシーンもあった。3回に前の圧力を強め距離が縮まる中、天心の打ち終わりにエストラダがカウンターを当てる展開。4回終了時点での公開採点では、39-37で那須川、残り2人のジャッジが38-38とした。
5回には右ストレートで前に出てきた相手に左ボディーを放った天心の頭が当たり、バッティングでエストラダが倒れ込んだ。スピードで上回る天心は、上下のコンビネーションで手数を出し、ボディーやストレートで相手を後退させ、右アッパーも当たるようになった。8回終了後の採点は77-75、78-74、79-73でいずれも天心となった。

10回開始前にエストラダはコーナーを立ち上がることができず、そのままTKOとなった。観客から大きな声援を受けた那須川は涙を流し、その後、笑顔に変わった。「泣いてないよ、泣いてないって。勝つってこんなうれしいんですね。みんなに支えられて復活できました」と話した。
挑戦権を得たことで5月2日、東京ドームで行われるWBC世界同級タイトル戦となる王者・井上拓真(大橋)-同級4位井岡一翔(志成)戦の勝者に挑む。「本当にたくさん崖の上から落とされ、そこから這い上がってこいよと。そういうメッセージがたくさん、いろいろな方からきました。そこをしっかりと登ってきたなというのはある」と瞳を輝かせた。

エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では天心の復帰戦を4月8日の試合前会見、10日の前日計量も含め7種のカードに。再起に賭けた天心の想いが伝わってくる7種はコンプリートしたい。

Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)としてテレビ出演も。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。





























