NPB南海、オリックス、ダイエーで活躍した門田博光さんが天国に旅立った。門田さんの親族が1月24日、明らかにした。74歳だった。

門田さんは奈良・天理高－クラレ岡山を経て1970年、ドラフト2位で南海に入団。23年間で記録した通算567本塁打は、王貞治さん（巨人）、野村克也さん（南海など）に次ぐ歴代3位。170センチの身長はプロ野球選手としては決して恵まれなかったが、そのハンデも関係なく、豪快にスタンドにかけた567本のアーチで人気だった。

波乱万丈の野球人生だった。79年2月の春季キャンプで右アキレス腱を断裂。懸命なリハビリの後、指名打者（DH）として復活。81年に初の本塁打王を獲得し、40歳の88年に本塁打、打点の2冠を獲得。パ・リーグMVPに輝いたことから「不惑の大砲」と呼ばれた。

南海がダイエーへの身売りで消滅した89年、福岡行きを断り、オリックスに移籍した。だが、一転、91年に古巣となるダイエーに復帰した後、92年までプレーし現役を引退した。タイトルは本塁打王3度、打点王2度、最高出塁率3度。通算1678打点も歴代3位。通算2566安打は歴代4位。2006年には殿堂入りを果たした。

80年代のプロ野球を豪打で彩った門田さんだけにトレーディングカードも華やかだ。相手投手の投球をとらえるインパクトの寸前、豪快な本塁打を放ったであろうフォロースロー、そして、満面のスマイル…。ファンもコレクターも「不惑の大砲」を忘れない。

トレカジャーナル編集部