【コラム】Topps NBAカードのこれまでと、これから|NBAトレカレジェンドコレクター座談会 Vol.3

【前回はこちら】

2026年、都内某所にて、とあるレジェンドNBAトレーディングカード・コレクター2名を迎え、弊社スタッフも交えた座談会が開催されました。
テーマはずばりTopps時代のNBAカード。

15年ぶりにNBAトレーディングカードの公式ライセンスがToppsに移行し、今後の展開が世界中のコレクターから注目される中、これまでのTopps、そしてこれからのToppsを、歴史・背景・実体験を交えながら語り尽くす、超長編座談会の模様を複数回に渡ってお届けします。
今回は【第3回】となります。

■参加者
Soma氏、Tommy氏:長年コレクションを続けるレジェンドコレクター。膨大かつ貴重なコレクションと、当時のNBAおよびトレーディングカード文化に関する深い知識を併せ持つ、まさに“生き字引”的存在。
荒川 :MINT LAB TOKYO キュレーター



荒川 :96-97は転換期ですよね。

Soma:96-97はもうなんといっても、Toppsだったら「Chrome」の登場ですよね。

Tommy:そしてFinestとかで三段階にベースカードが分かれるっていうのが始まったっていう。
荒川:96-97。あれ、Toppsのオートグラフ系は96-97年存在してましたっけ?
Soma:まだ 96年はないですね。Upper Deckが始めて『SPX』に入って。97-98のコサイナーとか、それがToppsでのサインカードとしては初めてなんじゃないですかね。96-97時点では他メーカーは直筆サインっていうものが出てきたなかで、Toppsはこのパラレルにすごくこだわったんですね。
Tommy:ビカビカ系とリフラクターですよね、当時Toppsは本当にリフラクターが売りだったっていうのと、急に三段階にブロンズ、シルバー、ゴールドみたいにベースの出現率が違うみたいなことが始まり、それによって多分Fleer Showcaseとかがちょっと真似してくるというか。

Soma:(カードを見て)このコービーなぁ。もう手に入らないからな、これ。100万円ぐらい出さないと。
Tommy:僕はコーティングがあんま好きじゃない派なんで、コーティングないやつをちょっと選んでます。
Soma:これ本当に写真もいいな。ゴールド。MJ(マイケル・ジョーダン)(アレン)アイバーソンとコービー欲しいけども。
TommyMJは僕持ってないですね。さすがに。
Soma:まだ頑張れば手に入るぐらいの値段だけども、本当に頑張んなきゃいけないですよね。
荒川:当時のToppsのアイコン的カードですね、このカードはもう。

Soma:でも本当に当時リフラクターだけで勝負できるぐらいにリフラクターって人気だったんですよ。
Tommy:そうですね。 これが出たの96-97なんで。

荒川:Chromeが発売された当時、僕はちょっと収集を休んでいたので、当時の状況がわからないですけども、最初から人気あったんですか?
SomaTommy:なかったです。(笑)
Soma:最初に発売されたときの反応は、「普通のToppsをChromeにしただけじゃん」っていう。Finestみたいにデザインを変えたわけでもなくて、本当にChromeにしただけだったので。 で、1パックに3枚か4枚しか入ってなくて。まあ本当にそれだけ。だけど1パック当時900円ぐらいするっていう。「こんなの誰が買うんだよ」っていう状況だったんですけど、当時、あるお店がセールで売り出して全部売り切った後に、ものすごく生産数が少ないっていうことがわかって、大高騰
荒川:たしか発売の季節的に言うと、多分コービーがブレイクの兆しを見出したってあの年のオールスターだと思うんですよね。その発売時期っていうのもすごい細かい話なので、微妙なんですけども。

Tommy:なんかホビーとリテールみたいなラインが当時あるとしたら、リテールのラインだったっていう話ですね。リテールオンリーみたいな。
Soma:活躍もそうなんですけども、結局当時はChrome自体がものすごく生産数が少なくて、パックが市場から消えたあたりから騒がれ始めて。「あ、これ本当はやべえぞ」って気づかれた後に、ものすごかった。もう一ヶ月経つごとに倍々ゲームで。倍、さらに倍みたいな感じで上がっていきましたね。だから本当にコービーが10ドルから200ドルに上がるまでもうあっという間でしたね。
荒川:そうか、確かに最初10ドルぐらいだったらしいですね。
Tommy :でもまだ2年目ぐらいまではこういうリフラクターでも、6、7万円で売ってましたけどね。でもそんなもんですよ。当時は。だってまだ97-98ですから。ちなみに僕、メーカー違いますけど、50枚限定の初年度“Star Rubyies”コービー引いたことあります。で、それでもまだ750ドル。で、確かこっちが600ドルぐらいだったかな。まだグレーディングなんてものはなかった時代です。
Soma:すごいなぁ。
Tommy:ちなみにこれの出どころは”両国”ですよ(笑)

Tommy:96-97というとToppsはStadium Clubでこんなやってましたね。“Rookie Showcase”。でもやっぱホログラムといえば当時Upper Deckだったので。なぜToppsがこれをやった?みたいな反応はちょっとありましたよね。そこで勝負してもちょっとつらいぞという。

Soma:Upper Deckはもうこの年は“Holoview“まで行ってましたからね。 顔の表情が変わるとかもあって。パラパラ漫画ぐらいのやつ。
荒川:完全にアッパーデックの専売特許みたいな感じでしたね。
Soma:まあ96になって、SkyBoxがオートグラフカードを本格的に封入し始めたので、カードそのものからどんどんメモラとかオートの方に寄ってくる転換時期でもありましたね。Upper Deckもジョーダンのサイン入れ始めたので。96の『SPX』でリデンプションも始めたし。で、96-97 SPで実際にパックの中に入った。
荒川:オートグラフカード自体はFleerで92-93からやってるんですかね。
Soma:92ごろからありますね。ドミニク・ウィルキンスとか。あとフレアだとドレイクスラーとか、ラリー・ジョーダンカール・マローンとか。
Soma:でも自分で実際に「これ当てよう」って買って当てられるようなオッズではなかったですからね。あそこら辺は。15000パック分の1とか。

Soma:あとは、これ好きだったなっていうので、『Gold Label』ですね。これはもう本当にMLBもNBAも綺麗だったなっていう。これは“Final Jersey”っていうやつなんですけど、コンセプトが良かったなって。

Tommy:あとToppsがこの辺はちょっと迷いを見せた時代もありましたよね。”SparkPlugs“とか。「あれ、なんかちょっとUltraの方向行くの?」みたいな。
Soma:あれはまあ…。でもToppsのインサートだよなっていう感じはちょっとしますけどね、ちょっとだけ。
Tommy:でも、なんかそれずれてない? っていう感じが若干。かっこいいんですけど。
Soma:当時インサート文化がなかったToppsが、インサート頑張りましたっていう感じではあありますね。
Tommy:たまにはちょっとブレたくなるっていう感じだったんですかね。

荒川:メモラビリアカードが始まったのは当然Upper Deckからですか?
Tommy:そうですね、その前に『Press Pass』が一応登場してたけど。
Soma:バスケカードでは1996のアイバーソンからかな?
荒川:本格的にメモラの時代に入りはじめたのは97-98でしたよね。
Soma:97-98でUpper Deckが始めて、現実的に当てられるオッズになったのは98-99から。他のブランドも乗っかり始めて、どんどん確率が下がってきた。そうですね。言ってもケース1ぐらい。Upper Deckの最初期が2500パックに一枚とか。まず自分では当たんないよな、というカードでしたね。
荒川:メモラビリアカードが出始めた当初は、一般的なオートグラフカードより、メモラビリアカードの方が高かったイメージがありますね。
Soma:メモラは後から出てきましたからね。「こっちの方がすごいんじゃないか」という感じはありました。2000年ごろになるとパッチ部分を使ったカードが出てきて。ただ当時は結局サインカードと同じような感じでしたね。

Tommy:そろそろ97-98ですか。97-98といえばまずこれ好きでした。ブロンズはこんな感じで、何が変わったかというと、裏が光るようになったっていう。めちゃくちゃいいカードなんですよ。 僕この裏も光るのがとても好きなんですよね。


Soma:同じ選手でブロンズ、シルバー、ゴールドの全部揃ってるの持ってきました。

Tommy:これは素晴らしい!さすが…!
Soma:ブロンズ、シルバー、シルバーエンボス、ダイカット、ゴールド、ゴールドエンボスダイカットっていう。
Tommy:何気にこの「エンボス」ってかっこいいんですよね。ゴールドエンボスが僕は結構好きで。かっこいいんですよ、このレンガが。

Soma:エンボスダイカットのマスターズのジョーダン、やっぱりいつまで立っても欲しいんだよなあ。

Soma:で、97-98はあと『Bowman’s Best』の話をしようと思ったんですけど、そもそも”Bowman”ってなんだよっていうところからですかね。
Tommy:これってそもそも別の会社からToppsが権利を買ってるってことでいいんですか?
Soma:Toppsが買収したんですよ。

Tommy:そういうことなんですね。やっぱ。
Soma:この頃になると、あとやっぱりジョーダンですね。

Tommy:これ最近ね、評価高くなってますよね。前はそんなに高くなかったんですけどね。ルーキーカードとこの辺はやっぱ押さえておきたいカードたちですよ。レーザーカットもされてるし。このアトミックリフは多分2箱に1枚ぐらいでしたよね?確か普通のリフが箱1ぐらいだったはず。
荒川:アトミックリフラクターって結構発明ですよね。
Tommy :アトミックリフラクターはそう、発明なんだけど、なぜかこっちで先に使ってるっていう。
Soma:実は1996の”Stars”が一番最初だったかもしれません。
Tommyあっちの方が先だったんですか?
Somaそうですね。選手1人につき3種類あるやつ。

Tommy:ちょっと出していいですか。重いやつで申し訳ないんですけど、これリプリントのリフラクター、とスターズのアトミックリフのコンプです。さすがにここに入れられないやつもありますけどね、シャックのグレーディングされてるものとか、あとジョーダンのアトリフとか。

Tommy:これは大変だった…集めるの。めちゃくちゃ大変でした。
Soma:これはすごい。すごいな。
Tommy:最近これ、さらっと調べたらかなり高くなってた。びっくりしてます。
Soma:これはもうほとんど出回らないですよね。

Tommy:これは集めておいてよかったです。Chromeのブームが来た時に、これはちょっと押さえておいた方がいいんじゃないかと思って。これはいいセットなんです。リプリントリフがね、やっぱいいんですよ。ただ色落ちがひどいのが多い。これは今後やっぱ“1975”でやってほしいですよね。
Soma:これ多分すごいですよ。あと10年、20年経ったら、それこそコンプリートしてたら、PMGコンプ級ぐらいまで行くと思いますけどね。
Tommy:そんな行きますかね?
Soma:いや、行くと思いますよ。これ集めてる人たぶん世界でも一人二人いるかな、というレベルだと思うんですけどね。 しかし今考えたらこれよく実現させたなって思いますよ。
Tommyいや、本当によくこんなにアトミック集めたなと思って。 最初は1選手1種類のアトミックリフを50枚集めるっていうのが目標だったんですけどね。マニアックな話すると同じデザインでも通常版とStadium Clubに入っていた違うバージョンがあって。片方はコーティングありで、片方はコーティングなし。裏面の通し番号も違うので、そこで見分けられます。見た目はほぼ同じなんですけど、この違いを知っている人は結構少ないですね。

荒川:こう見ると、Toppsはレジェンドのシリーズを大切にしてるイメージがありますね。
Tommy:レジェンドと、あと僕はドラフトも大事にしてると思う。ロッタリープライズとか、そういう選手のインサートとかもすごい大事にしてるイメージ。Fleerも“Lucky 13”とかありましたけどね。
荒川:ピストルピートもいいよなあ、この辺の。

(しばらくコレクションを皆さんで眺める)

Tommy:あと一応リプリントは10選手だけオートがあるんですよね。確か。
Soma:それ持ってくればよかったな。それはコンプしてるんですよね。
Tommyy:あ、そっちコンプしてるんですか。確かにそれがここに並んだらすごく良かったな。

荒川:今後レジェンドのシリーズとかも出してほしいな。
Tommy:Toppsは歴史を大事にしてるって感じがしますよね。シンプルに。
Soma:やっぱりToppsは歴史がありますからね。アーカイブがあるのはいいなと思います。
荒川:まあ先の話になっちゃいますけど、”1952 Style”とかね、ああいう系のほんとマニア好みのブランドっていうのはかなりいいんじゃないかな。

Tommy:この流れでいくと。 ちなみにリフラクターはコンプしてないけどFinestはコンプしてるんですよ。一応僕は結構こういうこういうセットが結構好きなんで、集めてるんです。言っちゃえばそれぞれのページでTopps の歴史がわかる。
Soma:こういうことを期待してるのもあるし、こういうことを今後やってくるような気がしますね。名作カードのデザインで、今の選手をカード化するってだけでもだいぶ魅力ありますからね。
荒川:絶対やるでしょうね。なかった時代のものも含めてやりたいと思う。
Tommy:ここまでで96-97・97-98・98-99まで話しましたね。で、もうここから先は2000年代ですが、やっぱりカードは1995から1998ぐらいまでがグンと進化する年代なので。語ることあるかな。

Soma:ご存知の通り、割と2000年代は惰性ですからね、最後の方は”Hoops”とか出ましたけども、あの頃のNBAカードってあんまり人気なかったですからね…。
(次回へ続く)

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文:トレーディングカードジャーナル編集部
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