東北楽天のルーク・ボイト内野手が衝撃の日本デビューを飾った。7月2日、本拠地・楽天モバイルパークでの千葉ロッテ戦に一軍昇格即「6番・DH」でスタメン出場。来日初アーチとなる1号2ランを含む3安打猛打賞をマークした。
5点ビハインドの7回1死一塁、木村優人が投じた低めのスプリットを左翼スタンドへ運んだ。来日初打席は3球三振。5回の第2打席で左翼フェンス直撃の単打。そして、この打席でも空振りした球種に対応した。「打った瞬間、いくだろうなって、超えただろうなっていう感触だった」。推定飛距離128メートル、打球速度174キロの1号2ランで杜の都を沸かせた。
9回の第4打席では右前へ弾き返し、一軍初出場試合で3安打2打点と実力を発揮した。チームは3-6で逆転負けを喫したが、最高のスタートを切り「初戦でああいう形で1発が出て、3本という形で1日で全部消化できたところは非常に良かった」と話した。
第2打席の来日初安打では、果敢に二塁を狙う全力プレーを見せた。西川史礁の好返球に憤死したが「今日はいいレッスンになったというか、自分は足が速くないんだなと」と笑わせた。貫録さえ感じさせる立ち振る舞いには、さすが元メジャーのムードが漂った。
MLB通算95本塁打。コロナ禍で短縮シーズンとなったニューヨーク・ヤンキース時代の2020年には、56試合で22発を放ちア・リーグ本塁打王を獲得した。2013年のMLBドラフト22巡目(全体665位)でセントルイス・カージナルス入り。34歳ながら、MLB5球団を渡り歩き、メキシカン・リーグでもプレーした。タイトルホルダーということもあり、トレーディングカードも多く、発行されている。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」でカードになった入団会見では「パワーが自分の一番の強みだと思っていますし、アメリカでもパワーを求められてキャリアを積んできました。長打、ツーベースやホームランをたくさん打って、得点に絡み、チームの勝利に貢献できればと思います」と話した。
東北楽天では、5月に入団したオスカー・ゴンザレス外野手がいる。27歳と若いがMLB通算166試合に出場し、打率.264、13本塁打、OPS.690を記録した打撃で、チームの勝利にひと足早く、貢献している。
また、2023年に入団したマイケル・フランコ内野手もフィラデル・フィリーズなどMLB4球団で923試合に出場し、130本塁打、467打点を残した実績がある。NPBでは2年間で20本塁打にとどまっているが、ボイトの加入で刺激を受けるのは間違いない。
米国製トレカも多い元メジャーリーガートリオの大爆発が、日本製トレカの登場が楽しみだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。