
松井秀喜さんが読売ジャイアンツの新監督に就任した。読売ジャイアンツで10年間、MLBで10年間、記憶と記録に残る活躍を見せた松井さんのトレーディングカードは多く、話題と人気を集めてきた。今後は背番号90を背負った松井監督のカートが作られるが、その前にこれまでの松井さんのトレカの軌跡を紹介したい。
松井監督は1992年のNPBドラフトで読売にドラフト1位指名されてプロ入りした。逆指名なしの最後のドラフトだったこの年のドラフトで、甲子園を沸かせた怪物スラッガーを読売のほか、中日ドラゴンズ、福岡ダイエーホークス、阪神タイガースが1位指名。読売の指揮官に復帰が決まったばかりの長嶋茂雄が見事に単独交渉権を引き当て、サムアップでスマイルをふりまいた。記念すべき松井さんのルーキーカード(RC)が封入された「93 BBM」には「Ngashima Special」のサブセットが収録されているが、その1枚にこの瞬間が再現されている。

松井さんのルーキーカードはこの「BBM」のほかに「カネボウゴールドガム」、「カルビープロ野球チップス」「TOMY/ID」、そして、「ホームランカード」が11種、作られた。5月2日の東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初本塁打を記録した松井さんは、この年、11本塁打をマークした。

プロ2年目の1994年には各社から合計26種類のトレカが登場し、初のインサートカードも作られた。翌年にはBBMから打撃フォームの連続写真を受かった9ピースの「パズルカード」も。そして、1997年には日本のトレカ史に残る1枚が作られた。
米国でUPPER DECK社が作り、爆発的な人気を集めた「ジャージーカード」。日本ではBBMが「ダイヤモンドヒーローズ」に松井さんの「ジャージーカード」を収録したのが初めてだった。150枚限定でシリアルナンバーも入ったこのカードは当時、20万円を超える市場価格で取引された、という。今でいえばその3倍以上の価格を超えるかもしれない。
2000年のシーズン開幕前に発売された「スポーツカードマガジン」(SCM)では長嶋茂雄さんのカルビーカードと同じポーズで表紙に登場。巻頭カラーの特別インタビューではシーズンにかける思いと、トレカについて貴重なコメントが掲載されている。

今までに野球カードを集めたことは「覚え、ないですね。友達にポテトチップでたくさん集めていたヤツはいましたけど」と「意外な」回答が。実家にある「松井秀喜記念館」には「ホームランカードはあったと思いますけど、ベースボールカードはあったかな、なかったと思います」という。
自身のカードについて「かっこいい写真を使ってくれたら、それだけでいいです」と話した。その場で「SCM」が持参したトレカの中からベスト3を選出し「99 BBM & 読売S8」、「99 BBM #570」、「Mr.GIANTS99 GH #5」を選んだ。
2000年にはUPPER DECK社が日本に進出。NPBのトレカを「Ovation」と「MVP」の2種のブランドを展開。「Ovation」には松井さんのメモラビリアカードとして斬新な「シューズカード」が収録された。
読売のユニホームで、直筆サインカードは2013年までに、9つのブランドで実現している。渡米後もBBMが制作・発売された「ヒストリックコレクション」などの企画カードにたびたび、収録され、漢字バージョンだけでなく、アルファベットのサインでペンを走らせている。松井さんがフリーエージェント権を取得し、去就が大きな注目を浴びた2012年オフには松井さんの読売での10年間を振り返る「03 BBM 松井秀喜伝説」には直筆サインのほかにバットカード、ジャージーカードと盛りだくさんの内容だった。

松井さんが本塁打を放つごとに発行されてきた「ホームランカード」は10年間で332枚が制作された。ラストイヤーの2002年、松井さんはシーズン50本塁打に到達して3度目の本塁打王に輝いた。通算332本塁打目の「ホームランカード」には「HOMERUN KING」の文字が躍った。
松井さんの「ホームランカード」についてはこちらで書かせていただいた。
シリーズ 幻のトレカ⑧「松井秀喜 ホームランカード」
ちなみに読売入団前までの甲子園での雄姿を含めたカードは「Road to Giants」として「松井秀喜伝説」に5種類が収録されている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)としてテレビ出演も。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。





























