
日本野球機構(NPB)とNPBエンタープライズは7月25日、日本代表侍ジャパンの監督に元ロッテ監督の井口資仁氏が就任すると発表した。11月開催の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」から指揮を執る。任期については、2028年のロサンゼルスオリンピックまでとされている。
日本代表の指揮官では初めてのMLB経験者となる。青学大4年時の1996年にアトランタ五輪で銀メダル獲得に貢献。その年のNPBドラフトでダイエーホークスから1位指名(逆指名)を受け入団し「ダイハード打線」の一角を担い、チームのリーグ初優勝に貢献するなど活躍した。

2005年に自由契約となり、シカゴ・ホワイトソックスに移籍し、日本人選手として初めてワールドシリーズ制覇を経験した。フィラデル・フィリーズ、サンディエゴ・パドレス、フィリーズ復帰を得て2009年には千葉ロッテマリーンズと契約し、5年ぶりにNPBに復帰した。
ロッテでは2010年に日本シリーズ制覇、13年には日米通算2000安打も達成した。NPB通算成績は打率.270、遊撃から二塁にコンバートされ、ホワイトソックス時代の前進守備からの宙に浮いたような一塁へのダイビングスローは今でも語り継がれている。

ロッテで3度日本一を経験。05年にはホワイトソックスで世界一に貢献し、短期決戦の勝ち方を身をもって知っている。日米通算2254安打、251本塁打、1017打点、MLBでは打率.268、44本塁打、205打点。2001年、03年に盗塁王に輝くなど、NPBで176盗塁、MLBで48盗塁をマークした。

2017年限りで現役を引退し、翌年からロッテの監督に就任。指導者としては5年間、選手層の薄いチームを2度の2位に導いた。佐々木朗希(現ドジャース)の育成にも成功。データを活用した適材適所の起用に定評がある。
現在は野球評論家としてMLB情報番組にも出演し、実直で、的を得た解説が好評。世界の野球や選手の特徴も熟知している。7月9日にホワイトソックスの本拠地で行われたレッドソックス戦の始球式を務めるなど、NPBだけではなく現在もMLB球団との太いパイプがある。日本人MLB選手や、日系選手の侍ジャパン入りの交渉にも手腕を発揮しそうだ。
「大変光栄と同時に、責任の重さを感じています。監督としてもチームがひとつになることの大切さを学びました。一人一人がチームのために戦う集団こそが強いチーム。才能を最大限に引き出し、世界に示していきたい。野球を通じて、夢や希望、挑戦する気持ちを示していきたい。日本の強みを生かして、世界一を目指していきたい。日本の誇りを胸に戦っていきたい」と記者会見で話した。
第7回ワールドベースボールクラシック(WBC)はまだ開催時期が確定していないが、29年か30年の開催される見込みとなっている。侍ジャパン強化委員会委員長のNPB・中村勝彦事務局長は「第7回WBCについても、ぜひ指揮を執ってもらいたい思いがある」とした。「日本代表の一番の良さはチーム力。(今年のWBCは)いろいろな課題、収穫があった大会。次につなげていくのが私の使命。しっかりと準備を進めていきたい」と決意を口にし、世界一を目標に掲げた。
NPBで17年間、MLBで4年間の現役、ロッテでの5年間の指揮官生活で、井口新監督のトレーディングカードは多い。2006年にはWBC日本代表に選ばれたが、ホワイトソックス2年目のシーズンにかける思いから辞退せざるを得ない無念の事情があった。その采配と同時に、初の日本代表ユニホームのトレカが今から楽しみだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)としてテレビ出演も。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。





























