【コラム】ドラフト順位だけでは測れない!2026年NFLドラフト、各ラウンドの注目選手たち

こんにちは、Tamagoです。前回の記事に続き、今回も2026年のNFLドラフトに関する内容をお届けします。
前回はトップ10指名選手を紹介しましたが、今回は1巡目からドラフト外まで、将来NFLで輝きそうな選手を各ラウンドから1人ずつ取り上げます。

NFLドラフトでは、上位指名選手だけがスターになるわけではありません。過去を振り返っても、2巡目以降の指名からリーグを代表する選手に成長した例は数多くあります。
近年では、2022年に7巡262位、いわゆるドラフト最後の指名「ミスター・イレレバント」としてサンフランシスコ・フォーティーナイナーズに入団したQBブロック・パーディや、2023年に5巡177位でロサンゼルス・ラムズから指名されたWRプカ・ナクアなどがその代表例です。さらに歴史をさかのぼれば、NFL史上最高のQBと称されるトム・ブレイディも、2000年のドラフトでペイトリオッツから6巡199位で指名された選手でした。ドラフト順位は、あくまでプロ入り時点での評価にすぎません。そこからどのように成長し、どんなキャリアを築くのかは選手次第です。
今回は、そんな可能性を秘めた選手たちを紹介していきます。

1巡15位 タンパベイ・バッカニアーズ指名:ルーベン・ベイン・ジュニア(EDGE・マイアミ大学)

一時はトップ5候補とも言われていたルーベン・ベイン・ジュニアですが、結果的には15位まで順位を落としました。
歴史的に見ても短い腕の長さや、過去の自動車事故への関与などが影響し、評価を下げたと見られています。しかし、フィールド上での動きは本物です。全体2位で指名されたデビッド・ベイリーよりも高く評価していた専門家も少なくありませんでした。
昨季はマイアミ大学の中心選手としてチームをけん引し、同校初のプレーオフ進出にも大きく貢献しました。ランディフェンス、パスラッシュともに高いレベルにあり、NFLでも早い段階から活躍が期待できる選手です。

2巡54位 フィラデルフィア・イーグルス指名:イーライ・スタワーズ(TE・バンダービルト大学)

3月に行われたスカウティングコンバインで、史上最高クラスの垂直跳びを記録したのがイーライ・スタワーズです。
もともとはQBとして大学に入学しましたが、2023年にTEへ転向。すると2024年には早くも大学トップクラスのTEとして成績を残し、注目のドラフト候補として評価されるようになりました。
イーグルスの2巡指名TEといえば、2013年のザック・アーツ、2018年のダラス・ゴーダートと、リーグを代表する選手たちが生まれてきたポジションでもあります。スタワーズがその系譜を継ぐ存在になれるのか、非常に楽しみです。

3巡94位 マイアミ・ドルフィンズ指名:クリス・ベル(WR・ルイビル大学)

今回のドラフトでも多くのWRが指名されましたが、その中でも大学時代に強烈な印象を残していたのが、ドルフィンズが指名したクリス・ベルです。
188cm、101kgというWRとしてはかなり重量感のある体格を持ちながら、ルートランはスムーズ。スピードも十分にあり、同期の中でもトップクラスの万能型WRといえる存在です。
では、なぜここまで順位が落ちたのか。大きな理由は、昨年11月に前十字靭帯を断裂したことです。怪我がなければ、1巡終盤から2巡前半での指名もあり得た選手でした。
復帰後にどこまで以前のパフォーマンスを取り戻せるかが鍵になりますが、本来の姿を取り戻せれば、3巡指名から大きく飛躍する可能性は十分にあります。

4巡121位 ピッツバーグ・スティーラーズ指名:ケイデン・ウィージェン(WR・アイオワ大学)

NFLにはかつて、キャリア通算14パントリターンTDというNFL記録を持つ伝説的リターナー、デビン・ヘスターという選手がいました。ケイデン・ウィージェンは、そのヘスター以来とも言える「リターナーとして客を呼べる」可能性を秘めた選手です。
今季はパントリターンで3TD、キックリターンで1TDを記録し、ファーストチーム・オールアメリカンにも選出されました。
サイズはかなり小柄ですが、スピード、キレ、そしてリターン時のビジョンは抜群です。ボールを持つたびにビッグリターンの期待を抱かせる、非常に希少なタイプの選手です。

5巡154位 サンフランシスコ・フォーティーナイナーズ指名:ジェイデン・ダガー(LB・ルイジアナ大学)

49ersの5巡指名といえば、過去にジョージ・キトルドレ・グリーンローを引き当ててきたこともあり、ファンにとっては注目度の高い枠です。
今年その5巡で指名されたのが、ルイジアナ大学のジェイデン・ダガーでした。
195cm、110kgという大柄な体格に加え、高い身体能力も備えたLBです。昨季は125タックルを記録し、強烈なインパクトを残しました。
同僚となるフレッド・ワーナーと比較しても、体格や身体能力の面では遜色ありません。NFLを代表するLBのそばでプレーを学ぶことで、トップ選手へと成長する可能性を秘めています。

6巡215位 アトランタ・ファルコンズ指名:ハロルド・パーキンス・ジュニア(LB・ルイジアナ州立大学)

高校時代から世代トップクラスの選手として名を馳せ、地元の名門ルイジアナ州立大学へ進学したハロルド・パーキンス・ジュニア。1年生から7.5サックを記録し、すぐに注目選手の仲間入りを果たしました。
しかし、185cm、101kgというサイズの小ささに加え、怪我の影響もあり、ドラフトでは6巡指名となりました。
それでも、持っている身体能力やフィールド上での動きは1巡クラスです。1年生の頃の彼を見て「将来6巡指名になる」と言われても、信じる人はほとんどいなかったでしょう。
NFLのEDGEとしてはサイズが足りず、LBとしてはやや適性に不安が残る印象もあります。それでも、プロの舞台でどのような役割を与えられ、どんな成績を残すのか、非常に楽しみな選手です。

 

7巡249位 カンザスシティ・チーフス指名:ギャレット・ナスマイアー(QB・ルイジアナ州立大学)

昨季開幕時には1巡指名候補ともささやかれていたQBですが、最終的には大きく順位を落とし、7巡249位での指名となりました。
原因は明らかです。昨季のパフォーマンス低下、その背景にあった痛み、そしてその痛みにつながっていた背中の嚢胞の存在です。また、187cm、97kgというNFLのQBとしてはやや小柄な体格も、評価を下げる一因になったと考えられます。ある意味では、不運が重なったシーズンでした。それでも、2024年に見せた投げっぷりはやはり注目に値します。
現状ではプレーの判断力に課題もありますが、落ち着きと大胆さをうまく両立できれば、NFLでもスターターを狙える可能性がある選手だと思います。

 

ドラフト外 ラスベガス・レイダーズ指名:松澤寛政(K・ハワイ大学)

日本人選手がここまでNFLに近づく日が来ると、いったい何人のファンが想像していたでしょうか。
ハワイ大学の松澤寛政は、レギュラーシーズンで驚異の25本連続フィールドゴール成功を記録。シーズン開始からの連続成功記録ではFBS記録に並びました。
シーズン終了後には、オールアメリカン・ファーストチームにも選出されています。
トップキッカーのひとりとして臨んだドラフトでは惜しくも指名されませんでしたが、ドラフト外でラスベガス・レイダーズと契約。なお、今年のドラフトで指名されたキッカーは1人のみでした。
「Tokyo Toe」という素晴らしいニックネームもついており、日本人初のNFL選手に最も近い存在と言えるかもしれません。
トレーディングカードの観点で見ると、実はアメフトでは2021年の「Panini Chronicles Prestige Draft Picks」に日本人選手として李卓が収録されています。ただ、NFL関連の商品で松澤がカード化されれば、日本人選手としては初の快挙となるでしょう。
もちろん、キッカーとしてカード化されること自体にもまた別のハードルがあります。それでも、ファンとしてはぜひ手に入れたい一枚になりそうです。

 

他にも紹介したい注目選手はまだまだいますが、今回取り上げた選手たちは、3年後にどのような姿になっているのか非常に楽しみな存在です。
ドラフト直後の評価だけでは、選手の未来は決まりません。下位指名やドラフト外からでも、NFLで大きなインパクトを残す選手は毎年のように現れます。だからこそ、彼らの成長を長いスパンで追いかけていきたいところです。
2026年のNFLドラフトに関する記事は今回で一区切りです。次回は、日本最速で2027年NFLドラフトの注目選手をご紹介します。

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文:Tamago
国内のNFLファンコミュニティでも一目置かれる存在で、特にカレッジフットボールの知識に関しては「日本随一」との呼び声も高く、毎年恒例となっているドラフトビッグボードでは、数百人に及ぶ選手の評価・分析を行い話題となっている。戦術、選手育成、大学文化に至るまで多角的な視点でフットボールを分析し、その的確さには定評がある。
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