NBAシカゴ・ブルズは、ブルズの一員として、サマーリーグに参加していた,バスケット男子の日本代表・河村勇輝選手と、NBAと下部のGリーグの両方でプレーできる「ツーウエー契約」を結んだ、と発表した。
河村は昨季、メンフィス・グリズリーズとツーウエー契約を結んで日本選手で4人目となるNBAデビュー。22試合の出場で1試合平均の出場時間は約4分、平均1.6得点の成績を残したがシーズン終了後の契約延長には至らなかった。
河村は7月、新たな契約を目指して若手選手が多く参加するサマーリーグにブルズのメンバーとして参加し、5試合に出場して1試合平均10.2得点、6.2アシストを記録した。
身長はサマーリーグに参加していた選手の中で2番目に低い1メートル73センチながら、18日の最終戦ではスピード感あふれるプレーと華麗なパスで20得点、10アシストと2つのスタッツでふた桁の“ダブルダブル”を達成し、アメリカメディアでは「マジシャン」と紹介されるなど存在感を示した。
ツーウエー契約では下部のGリーグのチームでプレーしながらNBAで最大50試合プレーすることができる。日本選手ではこれまで、河村と日本代表のチームメートである渡邊雄太(現・千葉ジェッツふなばし)が「ツーウエー契約」から本契約につなげたこともある。渡邊は2018年にグリズリーズと結び1年目にNBAで15試合、2年目は18試合に出場し、さらに2020年にはラプターズと契約を結んでシーズン終盤の本契約につなげ、去年までNBAで合わせて6シーズンプレーした。
ブルズは昨季、39勝43敗のカンファレンス9位でプレーオフ進出決定戦に進出したが、ヒートに敗れて3シーズンぶりにプレーオフ進出を逃した。NBAの2025-26シーズンは10月21日に開幕し、レギュラーシーズンは82試合が行われる。
グリズリーズでは「17」、サマーリーグでは「37」だった背番号は、ブルズでは「8」に決まった。河村にとって福岡第一高時代に背負った縁起のいい番号で、ブルズでは昨季途中まで所属し、2021年東京五輪で米国代表の一員として金メダル獲得に貢献したスター選手のザック・ラビーンが付けていた。
河村のNBAでのトレーディングカードはカードの制作・販売の権利を持つPANINI社が昨季は作った。オンデマンドカード「PANINI INSTANT」からファーストカードが期間限定で、発注枚数しか制作しない形で登場。その後、PANINI社のパック・ボックス商品にも収録されている。ネットオークションの「eBay」では「2024-25 MOSAIC」に封入された1 of 1「Black Refractor」がブルズとの「ツーウエー契約」が発表された7月20日、75度の入札を経て、1,075ドル(約16万円)で落札された。名門ブルズのユニホームを着た河村の新しいカードが早く見たい。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。