【コラム】Topps NBAカードのこれまでと、これから|NBAトレカレジェンドコレクター座談会 Vol.2

【前回はこちら】
2026年、都内某所にて、とあるレジェンドNBAトレーディングカード・コレクター2名を迎え、弊社スタッフも交えた座談会が開催されました。
テーマはずばりTopps時代のNBAカード。

15年ぶりにNBAトレーディングカードの公式ライセンスがToppsに移行し、今後の展開が世界中のコレクターから注目される中、これまでのTopps、そしてこれからのToppsを、歴史・背景・実体験を交えながら語り尽くす、超長編座談会の模様を複数回に渡ってお届けします。
今回は【第2回】となります。

■参加者
Soma氏、Tommy氏:長年コレクションを続けるレジェンドコレクター。膨大かつ貴重なコレクションと、当時のNBAおよびトレーディングカード文化に関する深い知識を併せ持つ、まさに“生き字引”的存在。
荒川 :MINT LAB TOKYO キュレーター

Soma: 90年代、コービー時代が始まるころのカードも見ていきましょう。カードとしてはやっぱりレギュラーカードがトップスのイメージですよね。インサートや名作カードもあるけど。
Tommy:年代別に整理した方がよさそうですね。

Tommy: 94–95に『Embossed』というブランドが1回だけ出ましたよね。
Tommy:あれが最初のアセテート系カードなんじゃないかと。ちなみにスタジアムクラブには“Clear Cut”というインサートがあったんですけど、これがアセテート系カードの最初期なんじゃないかと思っています。94–95あたりですね。

荒川: ところで、この頃の“Firstday issue”って、本当に初日発行だったんでしょうかね。
Tommy: まあ、それはさすがにそうなんじゃないですかね、多分。
Soma: 当時中高生だった僕はそれを信じてましたよ。
Tommy:多分そうだったんでしょうね、初日にプリントしたものだったと。
荒川:これは今でも継続して入っているパラレルなんですけど、今では意味を知っている人も少なそうですよね。
Soma: ファーストデイもそうですけど、去年・一昨年あたりの最近はファースト・プリントみたいなのもありますよね、去年あたりから。一番最初にすられたのが1 of 1になってるっていう。

Tommy: ゲームカードはこの“SuperTeam”が初年度93–94が最初ですね。これは94-95なので、二年目のやつで、素晴らしいカードなんです。

荒川:これは…リディーム後?
Tommy: これはリディーム後のやつです。なので、リディーム後のやつはNBAファイナルのロゴが入っているんですよ。

荒川: 裏面が英語だからさっぱり読めなくて、当時なんだろうこれってなってました(笑)。
Tommy:まぁ~、かっこいいですよね。スーパーチームは。この年のやつは特に。これは優勝チームなんで、リディームするとこれと一緒にマスターフォトも一緒に返ってくる。
Soma:ディビジョン優勝分・カンファレンス優勝分・ファイナル優勝分の3種類があって、全部勝ってたら3つセットが来ると。ロケッツみたいにディビジョン優勝してないチームは全部来ないけど、ブルズとかは3種類全部来る。あと、これミステリー・ファイネストのセットだったんですよね。27枚セットが3種類。
Tommy:スパーズも同じような内容で来てましたか。
Soma:スパーズも同じですね。これと、その年にドラフト1位指名権を獲得したチームのカードが全部もらえますっていうルールがあって。
Tommy:そうなんですか、それは知らなかった。
Soma:なので、ティム・ダンカンがスパーズでドラフト1位だったので、スパーズも当たりチームになってるんですよ。だからこの年の当たりカードはブルズとスパーズということになる。
Tommy:確かに最下位じゃなくて、”ドラフトロッタリー”って書いてある…!ファーストピックを取ったところ…そっか、そういうことなのか。最下位チームが当たるわけじゃなかったんですね、知らなかった。勝手に最下位のチームだと思ってた(笑)。
Soma: やり方がうまいですよね。
荒川:現実のチームや選手の成績に連動するゲームカードというアイデア、最近メジャーリーグのトップスでも復活してきていますよね。MVPを取った選手のカードを持っていたら何か特典がある、みたいな。割とその頃のアイデアが掘り起こされている感がありますよね。
Tommy: 93-94でスーパーチームが始まって、94-95で“Crush the Game”をはじめたり。
Soma:あと“Predictor”とかね。
Tommy:この頃はゲームカード全盛期でしたかね、2000年代になってあまりなくなっちゃいましたけど。
Soma:割とこの頃は実際のゲームを見よう!って工夫がありましたよね。例えば”Crush the Game”はその日のマジックソニックス相手に、ジョーダンが25点以上取ればこのカードが当たり、みたいな仕組みだったんで、だからこの試合見なきゃ!ってなる。
Tommy:スコアリングなら30点とると、とかでしたよね。アシストなら10アシストとか。ラウーフのカードも一応”Crush the Game”に入ってたんですが、サンズ戦・スーパーソニックス戦・ホーネッツ戦の3日間の日付があって、サンズ戦で30点取って急に当たったもんだから、いきなり1ドルのカードが20ドルぐらいになってて(笑)当時一番高いラウーフのカードになっちゃった。
Soma:当時その年のカードは当たりセットの内容は結局選手全員同じだったから、人気選手のカードほど値段が上がるっていうのはあんまり無かったですけどね。

Tommy: 『Embossed』は面白くて、ロケッツだけデザインがルーキーカードと同じデザインになってたんですよ。チャンピオンチームだけベースカードがこのデザイン(ゴールド)なんです。だから(ハキーム・)オラジュワンとかあの辺だけ、実はルーキーカードと同じデザインになってる。
Tommy: 知る人ぞ知るやつですね。結局『Embossed』は、ジョーダンのゴールドを引くためだけのブランドだったかもしれない。
Soma: フレア(Flair)もインサートはなかったんでしたっけ?
Tommy: フレアも初年度はインサートなかったです。いいカードだったし僕も好きなんですけどね。
Soma:パック自体もちょっと高かったですよね。
Tommy:このインサート、“Cornerstone”も箱1枚でした。箱1インサート。

Soma:僕は“Spectralite”が好きなんですよね。
Tommyy:これ結構いいカードだと思うんだけどなあ。1:4だから意外にないんですよ。


Tommy: この辺のルーキーカードは本当もっと評価されてもいいと思いますけど、ただジェイソン・キッドとはいえ、コービーとかと比べちゃうと…。
Soma:ぶっちゃけ、1995年までは”作りすぎ”っていう部分が大きいですよね。94年は特に作りすぎじゃないかな(笑)
荒川: あと、こういうSpectraliteみたいなパラレルカードの見分け方って、当時は資料もないし友達もいない地方の人とかは多分同じカードとして認識してたんじゃないですかね。

Soma: 全然あると思います。知識がないと難しいですよね。ちょっと申し訳ない話をすると1990年代中盤って、本当に日本全国がカードブームで、そこら辺の雑貨店とかスポーツ用品店とかでもカードが置いてあったんですね。そういうお店でもシングルカードが売っていたんですが、とある新宿のお店でジョーダンのとあるSkyboxのカードが500円で売っていたんですけど、色が赤だったんですよ(笑)で、もちろんすいません、これくださいってなって…。
一同:あー!
Soma:ルビーだっていうのを知らなかった店員さんが、転がってたカードの中から適当に売っちゃったんでしょうね。
Tommy: それはヤバいですね(笑)。
Soma:その後、PSAに出してPSA8でした。

Tommy:あとこの辺のパズルになってる系って初かもしれないです。94年のカードのインサートなんですけど、微妙にパズル仕様になっているんですよ。バインダーに入れるのがすごく難しくて、こういう感じで入れてかないとパズルが完成しなくて。すでにダイナスティになっているベテラン選手と、将来ダイナスティになっていく若手選手の組み合わされるイメージで“Dynasty & Destiny”というインサートなんですよ。そんなに高いインサートでもないけど、おもしろいですよね。

Soma: この辺はトップスの冒険的なイメージですよね。で、この多分翌年が『Fusion』ですよね。そういう意味で言えばフュージョンの先駆けかもしれないですね。

Tommy:あとこれ光り方綺麗ですよね、“Rising Stars”。これも箱1枚インサートで、これのペニーがずっと欲しくて欲しくて。当時ベケットだと2,30ドルぐらいの値段だったかな。美しいけど、安いんですよ今は。大量生産時代なんで。

Soma:インサートで言ったら“Warpspeed”も名作でしたよね。

Tommy: ワープスピードいいですよね。シリーズ1とシリーズ2。これはもう名作中の名作。ここに入れといちゃいけないくらいかもしれないですけど(笑) このゲイリー・ペイトンとかめちゃくちゃかっこいいですからね。
Soma:これはもう、本当に全員かっこいいですね。

Tommy:これはね、もう全員かっこいいんですよ。このインサートは本当に今でも名作だと思います。
荒川:今でこそジョーダン以外は余り注目されないですけど、ここらへんのカードは見てるとワクワクしてきますよね。
Tommy:そうですね、この時代のカードはワクワクする。トップスのいいところは、ちょっとマニアックな選手もインサートにしてくれるんですよ。ムーキー・ブレイロックがインサートになったときはすごく嬉しかったな。

Tommy:95-96になると、『スタジアム』はすごく遊び出しているんですけど。これ僕がすごく好きなインサートで、”Wizard”っていうのがあるんです。

Tommy:やっぱりマグジー・ボーグスがインサートになることって、なかなかなかったんで。マグジーのカードでいえば、他にも色々あるんですけど、やっぱりこの辺はどうしても押さえておきたいカードになるわけですよ。あとは、初シリーズっていうのでいくと、これですね。

Somaレーザーカットかあ!
Tommy:はい。シリーズ2のレーザーカットがこれなんですけど。
荒川:こういう穴を開けてシルエットを作るレーザーカットはこれが初ですよね?
Tommy:おそらく初です。

荒川:このカードの穴はレーザーでカットしてるから、近くで見るとちょっと焦げ跡があったりとかするんですよね。

Tommy:あとは初物というか、ちょっと面白い試みでいくと、このスパイク・リーが語ってるやつとか。”Spike Says”ってやつですね。

厳密に言うと『USA Basketball』”Don Nelson’s Chalk Talk”とかあるんですけどね。あの辺も誰かが選手を語ってるシリーズですよね。
Soma:スパイク・リーみたいにバスケの外部から来たのは、割とこれが初めてかもしれないですね。古いので言うとマジック・オールルーキーチームとかありましたけど、それはバスケ関係者ですから
Tommy:あとは僕が大好きなカードはこれです。レジー・ミラー vs ジョン・スタークス


これはいいカードですよね。裏になると逆になるっていうね。これはもう、やっぱり試合を見ている人間からすると、ワクワクするカードですよね。
Soma:両面カードもToppsは多いですよね。コサイナーしかり。
Soma:今はどうかっていったらあれなんですけど、この頃は本当にToppsはちゃんとゲームを見てカードを作っていたなって思いますよね。
Tommy:そうですね。ゲームを見てる感って大事なんですよね。本当に。
荒川:ダイカットカード自体はいつからあるんですか?
Soma:ダイカットは93年のアッパーデックのSEからありますね。ダイカットとレーザーはまた違うんですよね。
Tommy:そうですね、ダイカットとレーザーは違う。ちなみに思い出したんですけど、Toppsは95-96でこんな遊びを始めていましたね。パラレルではないけど。“Power Booster”です。
Soma:これ好きなんですよ。パワーブースター。

Tommy:これはセミパラレルなんですか?
Soma:これはパラレルですね。
Tommy:あ、そうか。全員分あるわけじゃないからですか。
Soma:36枚です。アワードウィナー限定なんです。
Tommy:これは、ベースカードの中の36枚だった気がします。パラレルみたいな扱いで、ほぼインサートだけど、デザインのベースは普通のベースカードなんですよね。
Tommy:だからジョーダンは3種類ベースカードが入ってて、その3種類ともこのパワーブースターっていう。
Soma:これ、こっちがシリーズ1の光り方なんですね。で、シリーズ2になって光り方が変わって。
Tommy:オッズはどれぐらいですか、これ。
Soma:箱2ぐらい…いや、箱1かな。箱1ぐらい。
Tommy:いやでもこれはね、めちゃくちゃいいカードです。やっぱかっこいいですね。”ギラギラ系”ですよね、やっぱね。
Tommy:こう見ると、95-96でどれだけカードが進化したかって分かりますよね。バーンとね。
Soma:業界自体もそうですよね。95-96、97からものすごい、多分儲かったからか。カードに費用をどんどん投入し始めましたよね。ハイクオリティなカードを作り始めた。
荒川:まだサインにお金かかってなかった時代ですしね。
Soma:そうですね。カードのクオリティに全振りしてるんで、今見てもすごいカード多いなって思いますよ。やっぱりこの年は。

Tommy:95-96はこの辺からがいいんじゃないですかね。

Soma:これど真ん中ですね、この辺すごいかっこいいよなあ。これ大好きです。ミステリーファイネスト。
Soma:『ミステリーファイネスト』もまた新機軸でしたよね。ボーダードリフラクターはこっちが一番最初でしたから。黒いシートを剥がすんですけど、そのカードの裏側の選手の中から誰が出るか分からない。ノーマルかリフラクターかどうかも分からない、っていうやつですね。
Soma:リフラクターは216パックに1枚とかだったかな。

Soma:でも結構、今初めて知るパラレルだったり事実だったりって、まだまだありますよね。Toppsとは関係なくて申し訳ないんですけども、97-98のUltraの100枚限定の『プラチナ』っていうやつがあるんですね。あれが前にオークションとかでコンプリートセットが出てたんですけど、それのシリアルナンバーが全部一緒だったんですね。97番とかで、全部一緒だったんです。あれ、おかしくない?って聞いたら、あのプラチナって、5枚入り5セット、ようはリデンプションでコンプリートセットが当たるセットだったっていうのを知って。
荒川:なんか私もそれ、割と最近っていっても5年ぐらい前に見て、あ、そうなんだと思いました。
Soma:で、僕がそれに質問して「全部97番なんですけど、おかしくないですか、これ」ってって言ったら、当時のベケットの資料とか出してきて『プラチナセットと引き換えられるリデンプションが5枚だけある』と、確かに本当に当時のベケットの資料に書いてある。つまり96番以降から100番までのシリアルナンバーは、たぶんそれ用だったのだなと。

Tommy:96-97に行くまでに、だいぶ時間かかりましたね。やっと96-97ですか。
Soma:一旦、95-96がおおよそ終わりましたね。

(次回へ続く)

 

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文:トレーディングカードジャーナル編集部
「トレーディングカードジャーナル編集部」の記事

 

【製品情報】⚾ MLB 2026 TOPPS TRIBUTE BASEBALL HOBBY

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