
カルビーのポテトチップスのパッケージがモノクロームに変わる、という。2026年2月に始まったホルムズ海峡封鎖の影響である。原油の中東依存度が9割を超える日本の石油サプライチェーンが揺れ、その余波がナフサ不足を経由して、印刷インク業界を直撃した。
「中身も味も従来と変わりません。お客様への安定供給を最優先するための、苦渋の決断です」とカルビーは公式コメントとして説明。モノクローム化の理由はあくまで、ナフサ不足からのインクへの影響であることを裏付けている。
日本は原油輸入の9割超を中東に依存しており、石油化学産業の基幹原料であるナフサについては、輸入量の約4割が中東経由。ホルムズ海峡の通航停滞は、即座に国内ナフサ需給の逼迫につながった。印刷インクの主要原料は、ナフサ由来の化学物質である。
それでは、同じようにカラフルなパックを使うトレーディングカードには影響はないのだろうか?。海外のトレカメーカーはとくに発表はなく、実際の商品にも変化はない。日本国内のメーカーの商品にもこれまで通りのようだ。そこで、国内主力メーカーのカード制作担当者に聞いた。
A社の担当者によるとあくまで個人の意見として「このまま、ホルムズ海峡が閉鎖され続ければ、いずれはトレカ制作にも影響がある可能性はありますが、だいぶ、先の話になるでしょう」と話した。情報収集こそ、続けているが、実際に、印刷メーカーとは具体的な話も出ていない、という。
ポテトチップスのように、トレカのパッケージがモノクロになることはないのだろうか?。これについてはB社の担当者によると「物流の量が違うので、それは少ないと思います」とのこと。ポテトチップスは毎日、数百万袋を作っており、トレカのパックとは比較にならない、という。
ただし、唯一、気がかかりな回答もあった。「箔サインなどの箔インクを使った印刷に影響があるかもしれませんが、当面は大丈夫そうです」。こちらも、まだまだ、余裕はありそうだが、気にしておきたいポイントである。
フルカラー印刷は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色を基本とし、しばしば白や金、銀、特色を加えてさらに多様な発色となる。それぞれの色に固有の顔料、樹脂、溶剤の精密な配合が必要で、1色でも欠ければ、計画通りの印刷ができなくなる。
ガソリンの高騰による物流への影響も考えられる。それによって、カード制作の経費の削減はあるのでは、と考えたくなる。経費が削減されれば、サインカードが減ったり、カードのブランド自体が削減されることも心配になる。
A社の担当者は「それもないと思います。これまで通り、お客様に喜んでいただける商品を作っていくように努力を続けていきます」と話し、「中身も味も従来と変わりません」というカルビーのコメントと同様の対応に、とりあえず、安心した。
いずれにせよ、1日も早いホルムズ海峡の閉鎖が終わること、日本でも海外でもトレカを楽しめる平和な日がこれまで通り、続いていくことをみんなが望んでいる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)としてテレビ出演も。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。





























