【コラム】いよいよ頂上決戦!ペイトリオッツVSシーホークス、2026年スーパーボウルの注目6選手

日本時間の2月9日(月)に開催される『第60回スーパーボウル』の対戦カードが決定しました。AFC代表は7年ぶりにスーパーボウルへ進出したニューイングランド・ペイトリオッツ。NFC代表は11年ぶりの出場となるシアトル・シーホークスです。

少しでもNFLを知っている人なら、どちらも聞き覚えのあるチームだと思います。ただ、NFLに詳しいファンでも、このカードを「シーズン開幕前から」予想していた人は多くないはずです。というのも、ペイトリオッツは昨季4勝13敗と大きく負け越し。2年目のエースQBドレイク・メイがいるとはいえ、同地区には地区5連覇中のバッファロー・ビルズがいます。そうした状況を踏まえると、ペイトリオッツを本命にしていた人は少なかったでしょう。
シアトル・シーホークスも事情は似ています。昨季は10勝7敗と勝ち越したものの、今季はQBをベテランのサム・ダーノルドに交代。さらに、長年チームを支えてきたWRのDK・メトカーフとタイラー・ロケットを放出しました。同地区にはサンフランシスコ・フォーティーナイナーズとロサンゼルス・ラムズという強豪も控えており、「さすがに地区優勝は厳しいのでは…」と考えたファンも多かったはずです。実際、シーズン前のスーパーボウル進出オッズでは、両チームとも数十倍という穴扱いでした。

しかし、この2チームがここまで来れるのもNFLの面白さ。今回はスーパーボウルに出場するペイトリオッツとシーホークスに所属している選手を、トレカ的な観点を交えながら紹介します。

ドレイク・メイ|Drake Maye(QB・ペイトリオッツ)


ペイトリオッツの2年目エースQBです。2024年ドラフトでは、ケイレブ・ウィリアムズ、ジェイデン・ダニエルズに続き、全体3位でノースカロライナ大学から指名されました。2年生の頃から大学トップクラスのQBと評されており、193cm・102kgという恵まれた体格も含めて「プロ向き」と高く評価されていた選手です
ルーキーイヤーは12試合で先発し、3勝9敗と、分厚いプロの壁にはね返されましたが、個人成績そのものは決して悪くありませんでした。迎えた今季は、開幕戦でシーズン終了時にリーグ最下位となるラスベガス・レイダーズに敗れ、第3週でも黒星を喫したものの、その後は圧巻の13勝1敗。見事に地区優勝を勝ち取りました。メイ自身も、パス成功率72.0%、4,394ヤード、31TD、8INTというMVP級の数字をマーク。今後、NFLを代表するQBになる可能性も十分です。
トレカ市場でも評価は右肩上がりで、ルーキーオートは1枚2〜30万円で次々と売れている状況です。ペイトリオッツの伝説的QB、トム・ブレイディに続く存在になれるのか、今後のキャリアから目が離せません。

 

サム・ダーノルド|Sam Darnold(QB・シーホークス)

今季からシーホークスに加入したベテランQBです。キャリアは紆余曲折続きで、プロ入り時はドラフト全体3位でニューヨーク・ジェッツに入団したものの、3年間で13勝25敗と大きく負け越して放出されました。成績も振るわず、いわゆる「バスト(期待外れ)」の烙印を押されてしまいます。その後はパンサーズ、49ersを渡り歩き、先発と控えを行き来する立場に。しかし、昨季に移籍したバイキングスで突如ブレイク。パス成功率66.2%、4,319ヤード、35TD、12INTという、NFLでもトップ5に入るハイレベルな数字を叩き出しました
今季はパス成功率67.7%、4,048ヤード、25TD、14INTと、安定した成績でチームをけん引し、49ers時代以来となるスーパーボウル進出を達成(当時は控えQBのため出場機会なし)。トレカ的にはメイと比べてまだ手頃な価格帯ですが、「一度はバストとされたQBがスーパーボウル制覇」というドラマが実現すれば、一気に評価が跳ね上がる可能性もあります。

 

トレビヨン・ヘンダーソン|TreVeyon Henderson(RB・ペイトリオッツ)

ドラフト2巡目で指名されたルーキーRBです。オハイオ州立大学では1年生から主力として活躍し、4年次には全米制覇も経験しました。今季はルーキーの中で2位となる911ラッシングヤードを記録し、チームのスーパーボウル進出に大きく貢献しました。
1回のランあたり平均5.1ヤードという数字は、NFLのトップクラスRBにも引けを取りません。フィールドのどこからでもタッチダウンを狙えるスピードの持ち主で、ペイトリオッツ王朝復活のキーマンと言える存在です。スーパーボウルでも、独走タッチダウンのシーンに期待がかかります。

 

ジャクソン・スミス=インジグバ|Jaxon Smith-Njigba(WR・シーホークス)


今季のNFLリーディングレシーバー(レシーブヤード1位)であり、シーホークス躍進の最大の立役者とも言える、今もっとも勢いのあるWRです。今季のレシーブヤードは1,793ヤードで、NFL歴代でも8位に入る好成績となりました。
大学時代は、先ほどのヘンダーソンと同じオハイオ州立大学でプレー。2年次のローズボウルでは、15キャッチ・347ヤード・3TDと大爆発し、ボウルゲーム史上最多レシーブヤードの記録を打ち立てるなど、大舞台に強いことでも知られています。スムーズなルートランと抜群のキャッチ力を兼ね備え、スーパーボウルでも中心的な活躍が期待される選手です。

 

デボン・ウィザースプーン|Devon Witherspoon(CB・シーホークス)

デビューから3年連続でプロボウルに選出され、今季はAP通信 All-Proセカンドチームにも選ばれた、NFLでもトップクラスの評価を受ける若手CBです。ドラフトでは全体5位でシーホークスから指名されると、すぐに頭角を現し、ルーキーイヤーから1INT・16PDを記録。ディフェンス・ルーキー・オブ・ザ・イヤーでは4位の票を得ました。今季は怪我の影響もあり出場は12試合にとどまりましたが、それでも1INT・7PDをマーク。マンツーマンカバーのうまさに加え、ラン守備でも大きく貢献できるのが特徴です。プレーオフのチャンピオンシップゲームでは、第4Qの4thダウンでエンドゾーン内のパスを叩き落とし、勝利を大きく手繰り寄せました

クリスチャン・ゴンザレス|Christian Gonzalez(CB・ペイトリオッツ)


NFLのCB全体の中でもトップクラスの選手のひとりです。上で紹介したデボン・ウィザースプーンと同期入団で、ドラフト前にはウィザースプーンよりも評価を高くしていたアナリストもいたほどでしたが、ドラフトは1巡17位指名と悪い意味でのサプライズ指名となり、ウィザースプーンに水を開けられ悔しい思いをしました。1年目は怪我で4試合しか出場できませんでしたが、2年目から覚醒し、AP通信 All-Proセカンドチームを受賞しました。今季は、プレーオフのチャンピオンシップゲームでは試合を決定づけるインターセプトも記録し、絶好調でスーパーボウルへ臨みます。トレカ的な観点では、ゴンザレスの方がウィザースプーンより若干値段は抑えめ。とはいえ、今後の評価で上回る可能性は十分あるでしょう。

 

こうして選手一人ひとりに目を向けてみると、それぞれにドラマやストーリーが詰まっているのが、今年のスーパーボウルの面白さです。NFLをこれまで観たことがない人でも、ぜひこの機会に試合をチェックしてみてください。アメリカでは「スーパーボウルだけは毎年観る」という人も多い、国民的イベントです。
ちなみに、世界中から注目されるハーフタイムショーには、ラッパーのバッド・バニーが登場します。試合とあわせて、こちらにも期待しましょう。

 

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文:Tamago
国内のNFLファンコミュニティでも一目置かれる存在で、特にカレッジフットボールの知識に関しては「日本随一」との呼び声も高く、毎年恒例となっているドラフトビッグボードでは、数百人に及ぶ選手の評価・分析を行い話題となっている。戦術、選手育成、大学文化に至るまで多角的な視点でフットボールを分析し、その的確さには定評がある。
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