
埼玉西武ライオンズは11月10日、今井達也投手のMLB移籍に向けたポスティングシステムの手続きを開始すると発表した。西武はすでに髙橋光成投手のポスティングも容認している。2人のポスティング移籍が実現すれば、同一球団から同じ年に2人がポスティング移籍するのは史上初となる。
今井は10月10日にメジャー移籍の希望を明かしてから1カ月。この日の午前11時半頃に球団がポスティング移籍容認を発表。ベルーナドームで通達を受けた今井が報道陣の前に姿を見せた。「広池(浩司球団本部長)さんとお話しして、ものすごく悩んだとおっしゃっていた。悩み抜いた末に容認という決断を下していただいたことにすごく感謝しています」と頭を下げた。

西武・広池球団本部長はその後、取材に応じ「(今井のメジャー志望を聞いたのは)3年前。シーズン中からずっと話してきた。私は残ってほしいと思っていた。チームのこと、本人のこと、当然ファンの思いもある。それを全部考えた上で、今日判断をした」と明かした。
今井は海外フリーエージェント(FA)権を保有していないが、今オフのメジャー挑戦を要望。これまでの貢献度を考慮し、球団側が折れた格好となった。広池球団本部長は「今がその時。本人が一貫して数年前からメジャーへの思いを語っていた。あれだけの投手。特にこの2年は数字的にも非常に貢献してくれた。チームの強化を預かるものとしては難しい判断だった」と話した。
今井は作新学院高から2017年にドラフト1位で入団。今季は10勝5敗、防御率1・92、178奪三振。3年連続で2桁勝利をマークし、昨季は最多奪三振のタイトルを獲得。西武のエースだけでなく、パ・リーグを代表する投手になった。

移籍先のMLB球団の希望は日本人選手の存在や西海岸、東海岸は「関係ない」とし「自分が『このチームでプレーしたい』というのが一番。それが結局モチベーションにつながる」と話した。
また、同学年でワールドシリーズMVPに輝いたドジャース・山本由伸についても言及。「(山本とは)さほど深い親交はないけど、プロに入ってちょくちょくしゃべるようになった。ワールドシリーズは一ファンとしてうれしかった。敵になるか味方になるかは分からないけど、選手として、世界一の投手を目指しているのは一緒。行くからにはワールドチャンピオンにならないといけない」と目標をはっきりと口にした。

米スポーツ専門局「ESPN」は今オフの移籍市場ランキングで今井を5位とし、契約内容は6年総額1億3500万ドル(約208億円)と予想。すでに、同じニューヨークに本拠地を置くヤンキースとメッツが獲得に名乗りを上げる、という報道もあり、村上宗隆、岡本和真とともに「ポスティング侍」たちの動向を野球ファン、そして、トレーディングカードコレクターも注目している。
今井のトレカと言えば、ユニークなものが多く、ボクが大好きな「トレカ映え」する選手である。移籍先のユニホームを着た来年のルーキーカードはもちろん、日本でこれまで発行されたトレカも市場価格を上げるのは間違いない。

Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。


























