
東京ヤクルトスワローズは10月9日、次期監督に池山隆寛・現2軍監督が就任すると発表した。
チームは今季、57勝79敗7分けの勝率.419で5シーズンぶりの最下位に沈んだ。6年間指揮を執った高津臣吾監督は、すでに今季限りで退任することが9月28日に発表されていた。
59歳の池山新監督は現役時代はヤクルト一筋で19年間プレーし、フルスイングで「ブンブン丸」と呼ばれ、人気を集めた。通算304本塁打は、今季、山田哲人内野手に更新されるまで球団最多記録だった。

現役を引退後は楽天の打撃コーチ、ヤクルトでも2軍打撃コーチや1軍打撃コーチなどを歴任。2020年からは2軍監督として若手選手を指導した。
林田哲哉代表取締役社長オーナー代行は「6年間にわたり2軍監督として若手の育成に尽力し、成長に導いてくれた。チームの再建、底上げを託す人材として適任であると判断しお願いしました」とコメントした。

池山新監督は10日には、東京・港区の明治記念館で就任会見に臨んだ。紺のスーツで登壇した池山新監督は「緊張とメチャクチャうれしい気持ちでいっぱいです」と引き締まった表情で感想を口にした。
最下位に沈んだだけでなく、首位の阪神からは26.5ゲーム差をつけられた。池山新監督が指揮を執ったファームも45勝76敗2分けで最下位に沈み、優勝した巨人に33.5ゲームも引き離された。「1軍の試合も見ていて同じようにたくさん負けたので僕も苦しかった。(来季へ)上を向くしかない。(球団に)大変お世話になったので、今度は恩返しをする番。人気のある強いチームを作りたい。一生懸命さんは貫いていきたい。対話に重点を置きたい」と話した。
来季の期待の選手として「投手で言えば奥川、高橋奎二。この2本がしっかりしないといけないなとは思っています」と、奥川恭伸投手と高橋奎二投手の名前を挙げた。村上宗隆内野手がポスティングシステムでメジャーに挑戦する。「野手に関しては4番がいないので、そこからの打線の組み方っていうところはこれからの補強とかになってくると思う。そのへんはこれからの楽しみだと思っています」とした。

現役最後の試合となった2002年10月17日の広島東洋カープ戦。試合後には神宮球場を埋めた満員のファンに「必ず皆様の前に戻ってきます」と宣言した。「ブンブン丸」が神宮に帰ってくる。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では、ファンの前に登場する前に、カードで池山新監督の笑顔をファンに公開した。現役時代はスター選手としてトレーディングカードも多かった。「応援してくれるファンがたくさんいますので、ワクワクする野球をしていきたい」その言葉が実践されれば、池山新監督自身も来季は、「エポワン」にも何度も登場しそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























