巨人・田中将大投手が9月29日、日米通算200勝を達成した。田中は東京ドームでの中日戦に先発。6回を4安打２失点に抑え、今季3勝目。東北楽天ゴールンイーグルス時代と合わせNPB通算122勝とし、ニューヨーク・ヤンキースでのMLB78勝と合わせ、日米200勝の大台に到達した。

日米通算で200勝を達成したのは、野茂英雄さん、黒田博樹さん、 サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手に続いて史上4人目となった。

田中は初回、2死二塁で4番・ボスラーを中飛に打ち取り、最初のピンチを乗り越えた。巨人はその裏、岡本和真の右翼ゴロ、中山礼都が左中間に2点適時二塁打で3点を奪った。

3回、細川成也に20号2ランを浴び、1点差とされたが、多彩な変化球で、1点のリードを守り、6回で降板し、後輩投手に託した。

中川皓太、田中瑛斗、大勢、さらに、マルティネスが8回2死一、二塁で登板し今季初めてイニングをまたぐ継投。7回には相手の暴投で1点を追加し、4-2で勝利。田中が勝利投手になった。

ベンチで待機していた田中は、試合終了の瞬間、ガッツオーズ。ベンチを出てはにかんだような笑顔を見せ、帽子を取って東京ドームの大歓声に応えた。同学年で性根野球でバッテリーを組んでいた坂本勇人から花束を受け取ると、満面の笑みを見せた。

プロ19年目の36歳。「本当にうれしいです。ここまで本当に長い時間がかかったし、ジャイアンツに入団してから早く本拠地で勝ちたい、ヒーローになりたいと思っていた。きょうは持てる力をすべて出し切ってマウンドを降りるという気持ちで試合に臨んだ。いちばんの支えは応援してくれる家族の存在だが、僕の野球人生に携わってくれたすべての人に感謝したい」とお立ち台で話した。

そしてチームがクライマックスシリーズに進むことを踏まえて「きょうこれで終わりということはない。ここから先、勢いに乗って戦っていきたい」と力強い表情で話しました。

8月21日のヤクルト戦で5回1失点と好投し日米通算199勝目をあげ、快挙に王手も3度の足踏み。ファームでの調整もあった。「うまくいかないことはたくさんあるが、立ち向かっていかないと乗り越えられない。目をそらした時点でクリアすることができない。前に進み続ける」と田中。日米通算200勝は大記録だが、まだ通過点でもある。

「変化を恐れていたら進化はできない。停滞していたら終わり。すぐにできることではないし、うまくいくことばかりではないが、自分がよくなるためにトライしていかないといけない。若いときであろうと年を重ねてからであろうとそこは変わらない」と話した。

ヤンキースへ移籍する際には、NPBでの活躍を讃えてBBMからセットが発売されるなど、トレーディングカード界でも田中は「神の子」だった。日米で数多くのカードが作られたが、200勝のカードはどんなカードになるか、今から楽しみだ。

追記）TOPPS社からオンデマンドカード「TOPPS NOW」で田中の200勝カードが発売されたため、画像を追加しました。

Cove（ライター）
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター（自称）。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。

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