WWE「ロウ」が7月7日、米ロードアイランド州プロビデンス・アミカ・ミューチュアル・パビリオンで開催され、「カブキ・ウォリアーズ」が約1年2カ月ぶりに再結成された。
故障から復活してからシングル3連勝中のカイリ・セインが第1試合で、ロクサーヌ・ペレスと対戦。リブ・モーガンの右肩脱臼による戦線離脱で、正式に「ジャッジメント・デー」入りしたばかりか、リブに代わり、ラケル・ロドリゲスとのWWE女子タッグ王者に認められた「神童」に対して、カイリは逆さ押さえ込みでフォール勝ち。ペレスのセコンドに入ったラケルが試合後、乱入して、やられっぱなしだったカイリだったが、ASUKAが登場して、ダッシュでリングイン。
ショルダータックルでロクサーヌを倒したASUKAは、ラケルにもキレッキレの攻撃。ラケルにテキサナボムを狙われそうになったが、カイリが低空ドロップキックで阻止。アスカのエンプレスインパクトなどでラケルを場外に落とした後、アスカが飛龍裸絞めで抑えたロクサーヌに向け、カイリがコーナートップからインセインエルボーをたたき込む合体技でWWE女子タッグ王者組を撃退した。
ASUKAはカイリに抱きつき、絆を確かめるようにカイリも笑顔で応えた。WWE女子王者のイヨ・スカイも含めた日本人女子レスラー3人は悪のユニット「ダメージ・コントロール」として活動してきたが、ASUKAとカイリが故障で離脱してしまったこともあり、ユニットは消滅。ASUKAがイヨへの挑戦を示唆し、カイリがシングルプレーヤーとして人気を集めており、3人の関係性は微妙だった。
試合後にはバックステージで「ロウ」のアダム・ピアーズGMへ、ASUKAとカイリがWWE女子タッグ王者組への対戦を要求。13日の女子選手のみのプレミアム・ライブイベント(PLE)「エボリューション」大会(米ジョージア州アトランタ)で予定されていた、WWE女子タッグタイトルマッチ4WAY戦に「ロウ」代表として、「カブキ・ウォーリアーズ」が出場する、とピアーズGMが発表された。このタイトルマッチはリブの代役のロクサーヌに王者の実力があるか、を試す目的で、「スマックダウン」代表としてシャーロット・フレアー、アレクサ・ブリス組、「NXT」代表としてソル・ルカ、ザリア組、そして、「ロウ」代表として、X組が対戦することが決まっていた。
「カブキ・ウォリアーズ」は2019年に結成され、WWE女子タッグ王座を獲得するなど名タッグチームとして一世を風靡した。2024年5月のPLE「バックラッシュ」大会で、WWE女子タッグ王者としてビアンカ・ブレア、ジェイド・カーギル組に敗れ、王座陥落して以来の復活となる。アスカはこの日の「ロウ」終了後、自身のSNSを更新。カイリとの2ショットをアップし、「カブキ・ウォーリアーズ」復活をあらためて、宣言した。
ASUKAもカイリもWWEの女子スーパースターとして多くのトレーディングカードが作られてきたが、「カブキ・ウォーリアーズ」としてのカードもある。最新ブランドの「2025 TOPPS CHROME」にも名タッグチームをノミネートしたインサートカードに入った。それでも、最も印象深いのは結成された2019年のTOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」で発行された「ヘル・イン・ア・セル」大会での1枚。「エボリューション」大会で王座奪回なら、この時以来、6年ぶりに「TOPPS NOW」でも「カブキ・ウォーリアーズ」が復活する。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。