大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)が日米通算300本塁打を達成した。大谷は6月24日、敵地クアーズ・フィールドでのコロラド・ロッキーズ戦の6回に2戦連発となる27号2ランを放ち、日本人選手では松井秀喜、福留孝介に次ぐ史上3人目の大台に到達した。
高地にあるため、気圧が低く、打球が飛びやすいクアーズ・フィールドは「打者天国」と呼ばれる。放物線は「マイルハイ」と呼ばれる標高1600メートル付近を通過すると、薄い大気を切り裂いて伸びた。試合後、大谷の会見はなく、コメントも出なかったが、ロバーツ監督は言った。「コングラッチュレーション。素晴らしいね。大きな本塁打だった」。
NPBで48本塁打、メジャー通算252本塁打。2023年6月23日には同じクアーズ・フィールドで日米通算200号を放った。2年間で100本塁打を積み上げた。2021年にはオールスターで投打二刀流でプレーし、勝利投手になった「縁のある」球場でもあった。
同球場では1996年9月17日に野茂英雄(ドジャース)がノーヒットノーランを達成し、16年8月7日はイチロー(マーリンズ)がメジャー通算3000安打に到達。23年6月9日にはダルビッシュ(パドレス)がメジャー通算100勝をマークするなど、日本選手が数々の節目を通過してきた。
シーズン162試合に換算すると昨季の54本塁打と同じペースでアーチを量産する大谷はMLB史上4人目の偉業にも迫っている。オールスター戦(7月15日、アトランタ)までに17試合を残し、30本塁打にあと3本。21年は前半戦で33本、23年は32本と過去2度30本以上をマークしており、3度目となればマーク・マグワイア(カージナルスなど、4度)、ケン・グリフィー・ジュニア(マリナーズ)、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)に次いで4人目となる。
この日の通算300本塁打は早速、TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」で限定のトレーディングカードになった。これまでも、大谷の節目の本塁打をカードにしてきた「TOPPS NOW」だが、実は「日米通算」のメモリアル弾では初めてのカードになった。日米通算250本塁打は、TOPPS社「50/50」にシーズン31号本塁打としてカードになっている。
【プロ初本塁打】2013年7月10日、対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(koboパーク宮城)、4回表に永井怜から右越え2ラン
【MLB初本塁打】2018年4月3日、対クリーブランド・インディアンス戦(エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム)、1回裏にジョシュ・トムリンから右越え3ラン
【日米100本塁打】2021年4月21日、対テキサス・レンジャーズ戦(エンゼル・スタジアム)、3回裏にマイク・フォルテネービッチから右越えソロ
⇒カードなし
【MLB100本塁打】2022年5月14日、対オークランド・アスレチックス戦(オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム)、5回表にアダム・オラーから中越え2ラン=日本人史上3人目、459試合目での到達は日本人史上最速
【日米150本塁打】2022年5月22日、対オークランド・アスレチックス戦(エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム)、1回裏にコール・アービンから中越えソロ
⇒カードなし
【MLB150本塁打】2023年6月17日、カンザスシティ・ロイヤルズ戦(カウフマン・スタジアム)、テイラー・クラークから中越えソロ =日本人史上2人目、652試合目での達成は日本人史上最速
【日米200本塁打】2023年6月23日、対コロラド・ロッキーズ戦(クアーズ・フィールド)、5回表にカイル・フリーランドから右中間ソロ
⇒カードなし
【MLB200本塁打】2024年7月13日、デトロイト・タイガース戦(コメリカ・パーク)、ケイデル・モンテロから右越えソロ=日本人初、794試合目での達成
【日米250本塁打】2024年7月25日、対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦(ドジャー・スタジアム)、8回裏にタイラー・ロジャースから右越え本塁打
【MLB250本塁打】2025年6月15日、対サンフランシスコ・ジャイアンツ戦(ドジャー・スタジアム)、トリスタン・ベックから右中間ソロ =日本人初、928試合目での達成
【日米300本塁打】2025年6月24日、対コロラド・ロッキーズ戦(クアーズ・フィールド)、ライアン・ロリソンから左越え本塁打
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。