フィギュアスケートの坂本花織(シスメックス)が6月20日、来季限りで現役を引退することを表明した。地元・神戸市に新設されたアイスリンクのセレモニーで報道陣に明かした。
「自分の競技人生は(残り)1年を切っている。中途半端に2年、3年とやるより、これをキリにした方がいい区切り。次に4年目指すとしたら29歳なので、不可能かなと考えた」と話した。
25歳の坂本はオリンピックには2018年のピョンチャン大会と、前回の北京大会に2大会連続で出場し、北京大会では女子シングルで銅メダル、団体で銀メダルを獲得した。世界選手権では、2022年から3連覇を果たしている。
昨季、決断した、という。「『2年でひとくくり』と言ったときから(気持ちは)固めていた。めっちゃスパッと決めた。今やなって(笑)」と坂本らしい明るい表情で決断したときの心境を語った。
最後の大舞台となる2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪出場を目指す新シーズン。「いつも通り戦闘モードで自分らしくできたら、おのずと結果がついてくる。どの試合も悔いなく終えたいので、今まで以上に完璧を求めたい。全日本(選手権)まで半年しかない。時間は短いので、精いっぱい一日、一日を過ごして自分が望んでる結果になれば」と話した。代表切符をつかんだ際は「団体も個人も銀(メダル)以上を取りたい」と宣言した。
引退後は指導者を目指す。「セカンドキャリアはインストラクターを目指している。教えていくためにも、自分自身が成績を上げて、注目を集めて神戸から世界に羽ばたく選手をさらに出していきたい。この1年弱でやれるだけのことをやって、自分にもいい流れができるようにしたい」とラストシーズンへの思いを口にした。

坂本のように三浦も始球式カードができるかもしれない
坂本のトレーディングカードは、BBMの始球式カードがファーストカード。エポック社が「TEAM JAPAN」のカードを制作・販売するようになり、競技カードも登場。華やかな笑顔がカードになり、人気を集めている。現役最後のトレカは、もちろん、ミラノ・コルティナ冬季五輪でのメダルを掲げたシーンだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。