5月17日、2025-26NBAシーズンの最優秀選手、MVPが発表され、二年連続でオクラホマシティ・サンダーのシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(以降SGA)が受賞。NBA史上16人目のMVP複数回の受賞、14人目の2シーズン連続受賞者となった。140試合連続20得点以上、今シーズンは43試合で30得点以上、8試合で40得点以上、1試合の50得点以上獲得、レギュラーシーズン平均31.1得点と、昨年に続いての超ハイレベルなオフェンス能力がMVP連続受賞へとつながった。
カード市場でも彼の功績は高く評価されており、今年3月に彼の真贋鑑定済みのPANINI社の最高級ブランド『FLAWLESS』に封入されていた、ルーキーロゴマンパッチオートグラフが577,306ドル(約9100万円)で落札され、SGAのバスケットボールカードの最高取引額を大きく塗り替えた。

2019-20 Panini Flawless Logoman Autographs #LA-SGA Shai Gilgeous-Alexander Signed Patch Card (#1/1) – PSA Authentic © 2025 Goldin
ここで歴代のNBAMVP連続受賞者のうち3選手をピックアップし、それぞれの功績をカードとともに振り返っていく。
ニコラ・ヨキッチ/Nikola Jokic |デンバー・ナゲッツ

2015-16 Panini Immaculate Collection Rookie Patch Autographs (RPA) Logoman #133 Nikola Jokic Signed Logoman Patch Rookie Card (#1/1) – PSA NM-MT 8, PSA/DNA GEM MT 10 © 2025 Goldin
まずは最も記憶に新しい、MVP連続受賞者であるデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチを振り返ろう。センターとは思えないコートビジョンとテクニカルな且つ繊細なオフェンスにより、2020-21、2021-22シーズンでMVPを連続受賞。2023-24年には再びMVPに返り咲き、まだまだ全盛期が続くニコラ・ヨキッチ。ドラフト2巡目でMVPとなった史上2人目の選手であり、昨今のヨーロッパ出身選手たちのレベルの高さも伺える。
今年5月の初週、ニコラ・ヨキッチのPANINI社最高級ブランド『FLAWLESS』に収録されていた、ルーキーロゴマンパッチオートグラフが鑑定済みの状態でオークションに出品された。先に述べたようにニコラ・ヨキッチはドラフト2巡目の選手。このため、当時NBAライセンスを保持していたPANINI社が生産したヨキッチのハイエンドカードの数は、他のスター選手やドラフト1巡目選手に比べて非常に少なく、この『FLAWLESS』に収録されていた超レアカードの価値がより付加価値を得ることとなった。このため落札価格はミリオン越えの1,012,600ドル、日本円で1億6000万円という破格の取引額となり、これまでのヨキッチのカードにおける最高取引額であった319,640ドルを遥かに超える額となった。
マイケル・ジョーダン/Michael Jordan |シカゴ・ブルズ
史上最高の選手との呼び声高く、引退してから20年経った今でも熱狂的なファンを持つ、NBAにおける永遠の象徴、マイケル・ジョーダン。彼が持つ伝説は枚挙に暇がなく、6回の優勝と5回のMVPは現代でも手が届きそうな選手すら現れることがなさそうなレベルだ。マイケル・ジョーダンは1991-92、1992-93シーズンで連続MVP受賞、いずれのシーズンも優勝を果たしており、最初のスリーピート(3年連続優勝)を締めくくるような2シーズンだった。平均得点はいずれも30.1点と32.6点、1992-93シーズンのNBAファイナルズでは平均得点41点という人間離れした得点数を見せつけた。
現在でもマイケル・ジョーダンのバスケットボールカードは超高額で数多く取引されている。ルーキーカード、インサート、ジャージー、パッチ、そしてもちろんサインカードまで、ありとあらゆるマイケル・ジョーダンの希少カードが存在する。他のレジェンド選手とのコンボカードも多く存在し、今現在アッパーデック社の商品からしかマイケル・ジョーダンのカードが手に入らないことから、ジョーダンのカードの価値は今でも上がる一方だ。
そして価値が上昇し続けているゆえに、ここ数年市場に表れていないものも存在する。アッパーデック社の代表的インサートカードのPrecious Metal Gem(プレシャスメタルジェム、以下PMG)だ。インサートの中でもかなり特殊と呼べるカードで、1997-98のマイケル・ジョーダンのPMGはトレーディングカード史の中でも、特別なカードの一つだ。このインサートで特徴的なのは、100枚限定でありながら、No.1~No.10のシリアルの背景が緑、それ以降が赤になる点で、最初の10枚が実質的な10枚限定のパラレル版となることだ。2020年にこのPMGグリーンがオークションに出品され915,000ドル(約1億4000万円)で落札された。それから6年もの間、このカードは未だにオークションには出品されていない。カード市場の規模がこの間で急速に拡大した現在、同様のカードが出品された場合の落札価格は計り知れないものとなっている。同様に今からでもSGAのレアインサートを集めるのも悪くないかもしれない。
レブロン・ジェームズ/LeBron James | クリーブランド・キャバリアーズ、マイアミ・ヒート(当時)

2003 Topps Chrome Gold Refractor LeBron James ROOKIE 6/50 #111 PSA 10 GEM MINT ©Fanatics Collect 2026
最後は同じくNBA史上最高の選手議論では常に名前が上がる、レブロン・ジェームズ。2025-26シーズンにキャリア23年目を終えたが、未だにハイレベルな実力を証明し続けており、今年のオフシーズンには41歳にしてフリーエージェントとしての動向が注目されているほどだ。レブロンは2008-09、2009-10シーズンにクリーブランド・キャバリアーズで、2011-12、2012-13シーズンにマイアミ・ヒートでそれぞれ2度のMVP連続受賞を果たし、マイアミ・ヒートでのMVP受賞年には2年連続でチームに優勝をもたらしている。
23年に及んでもまだ続くであろうキャリア、4度のMVPと優勝、歴代得点王などこれ以上にない輝かしい功績を持つレブロン。しかし、キャリアのほとんどの中でアッパーデック社と専属契約を結んでいたため、サインカードの数は多くはない。ルーキーカードは数種類存在するがその中でもひと際目を引くのがTopps Chromeのゴールドパラレルだ。ベース、リフラクター、ブラック(500枚限定)、Xフラクター(220枚限定)、プリンティングプレート4種、そして50枚限定のゴールドと、わずか数種類しかないレブロンのTopps Chromeのルーキーカード。彼のバスケットボールカードの中でも最も高額なものの一つであり、今年1月にPSA社鑑定済みのものが1,110,000ドル(約1億7000万円)で落札された。2022年には1,200,000ドルで落札されており、惜しくも最高取引額とはならなかったが、NBAの独占ライセンスが現在はTopps社へ移行、レブロン・ジェームズ自身のサインのライセンスがアッパーデック社から、Topps社の親会社であるFanatics社へ移行したことなど様々な要因が重なり、レブロンのカードには、再度多くの注目が集まっている。サインカードが発行されるようになったからといって市場価格が下がる傾向も見えず、新旧両方のレブロンのカードが欲しいというコレクターも非常に多いのではないだろうか。
FIRST LOOK: LeBron James 1/1 autograph in Topps Signature Class Basketball pic.twitter.com/tb1Vb6NKWT
— Topps (@Topps) May 12, 2026
実はこの21世紀のうちに既にSGAを含めた7人の選手が連続したシーズンでMVPを受賞している(ニコラ・ヨキッチ、ヤニス・アデトクンボ、ステフィン・カリー、レブロン・ジェームズ(2度)、スティーブ・ナッシュ、ティム・ダンカン)。ナッシュもダンカンもそれぞれ引退後殿堂入りしており、他選手も間違いなく殿堂入りを果たすだろう。
これ以上ない華やかなキャリアを持つ選手ばかりだが、彼らのカードを集めだすのはいつだって遅くはない。是非手の届く範囲でお気に入りのMVP受賞者たちのカードを集めてほしい。
昨年のMVP受賞記事はこちらから!
文:蛭子(株式会社ミント)
MLB・NBA・NFL、その他数々のアメリカンスポーツを愛する生粋のボストンっ子。
現地観戦やファンベースでの経験を活かし、豊富な知識とともに、スポーツへの熱い思いを日々発信中。
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