今月からNFL・カレッジフットボールの記事の執筆を担当させていただくTamagoです。普段はカレッジフットボールとNFL(イーグルス)を中心に追いかけており、トレカについても10年近くこつこつと収集しています。
2025年シーズンのNFLのシーズン開幕が迫っています。日本時間8月1日(金)に、ホール・オブ・フェイム・ゲームと呼ばれる殿堂入りの式典に合わせて開催される試合(今年は、デトロイト・ライオンズ vs ロサンゼルス・チャージャーズ)を皮切りに、各チーム3試合のプレシーズンゲームを戦います(ライオンズとチャージャーズはホール・オブ・フェイム・ゲームを合わせて4試合)。
そしてレギュラーシーズンは、日本時間9月5日(金)に昨季のスーパーボウルチャンピオンのフィラデルフィア・イーグルスと、ダラス・カウボーイズの試合で開幕。17試合のレギュラーシーズンの順位に基づいてポストシーズンの試合が行われ、2026年2月9日(月)にカリフォルニア州のリーバイス・スタジアムで「スーパーボウル60」が開催されます。
今回は、来週に迫ったホールオブフェイムゲームに出場予定の2チームから、トレカ的にも注目の5選手を紹介します。
2020年のNFLドラフトで1巡6位でロサンゼルス・チャージャーズに指名されたQBです。この年のQBとしては3番目の指名でした。ルーキーシーズンはタイロッド・テイラーのバックアップとしてスタートしましたが、開幕戦直後にチームドクターがテイラーの肺に注射で穴を空けるアクシデントが発生し、2週目でスターターに。その後はスターターの座を維持すると、シーズンをパス成功率66.6%・4,336yds・31TD・10INTという、ルーキーらしからぬ素晴らしい成績で終えました。31TDはルーキー記録です。
その後も毎年高い成績を残しており、昨年は11勝6敗、パス成功率65.9%・3,870yds・23TD・3INT。ルーキー時にはトレカの価格も高騰しましたが、その後はやや落ち着いています。しかし、ここからHoF級の成績を残し、スーパーボウルを複数回勝てる可能性も十分あるので、引き続き注目です。
ジャレッド・ゴフ/ライオンズ
2016年のNFLドラフトの全体1位の選手です。新生ロサンゼルス・ラムズが大きくトレードアップして指名し、3年目にはシーズン13勝3敗でプレーオフに進出、その勢いでスーパーボウルへ進みましたが、ニューイングランド・ペイトリオッツ相手に3点しか獲れずに敗退した苦い過去を持っています。
その後は徐々に成績を落としていましたが、新天地のデトロイト・ライオンズに移籍すると、そこで大復活を遂げました。昨季は両リーグトップの15勝2敗で、ゴフ自身もリーグ2位となる4,629yds・37TD・12INTという好成績を残しました。現在、ライオンズはNFLで最も強いチームのひとつと数えられ、フランチャイズ初のスーパーボウル制覇に導けるか注目です。
ラッド・マッコンキー/チャージャーズ
昨年にNFLデビューを果たしたWRです。1年目からチームトップの1,149yds・7TDと活躍しました。大学時代は名門ジョージア大学に所属し、2年連続で全米優勝を経験しています。大学時代の成績自体はそこまで良くありませんでしたが、素質を評価されて2巡上位でチャージャーズに指名されました。NFLでも指折りのルートランの切れ味を持っており、テキサンズとのプレーオフでは197yds・1TDと大活躍を見せました。ここからさらに成績を伸ばせるWRです。
ジャミア・ギブス/ライオンズ
昨季、NFLトップタイのランで16TDを記録したラン・パスの両方で頼れる爆発力のあるRBです。今季で3年目ですが、リーグトップクラスのRBとしての風格が出てきています。NFLではドラフト前に身体能力を測定するスカウティングコンバインという行事がありますが、ギブスはそこで足の速さの指標となる40ヤード走でトップクラスの4.36を記録しました。加速力とトップスピードにより、どこからでもTDが期待できます。
エイダン・ハッチンソン/ライオンズ
今回唯一紹介するディフェンスの選手です。2022年のNFLドラフトの全体2位で指名されたDEで、1年目から9.5サックを記録し、2年目には11.5サックを挙げました。3年目の昨季は、怪我で5試合のみの出場にとどまりましたが、それでも7.5サックという凄まじいペースでサックを積み重ねていました。健康であれば現役ナンバーワンのパスラッシャーにもなれる存在です。怪我前と同じレベルに戻れば、リーグ最多サックも夢ではありません。
さて、今回はホール・オブ・フェイム・ゲームに出場する2チームの中でトレカ的にも注目の選手を紹介しましたが、次回は開幕戦を戦う、フィラデルフィア・イーグルスとダラス・カウボーイズの注目選手を紹介します。
文:Tamago
国内のNFLファンコミュニティでも一目置かれる存在で、特にカレッジフットボールの知識に関しては「日本随一」との呼び声も高く、毎年恒例となっているドラフトビッグボードでは、数百人に及ぶ選手の評価・分析を行い話題となっている。戦術、選手育成、大学文化に至るまで多角的な視点でフットボールを分析し、その的確さには定評がある。
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