WWEのプレミアム・ライブ・イベント(PLE)「マネー・イン・ザ・バンク」が6月7日、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイットドームで開催された。
「マネー・イン・ザ・バンク」はレッスルマニア、ロイヤルランブル、サマースラム、サバイバーシリーズと並ぶWWEの5大PLEのひとつ。目玉の「マネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチ」は男女で行われ、今年は予選を勝ち抜いた6選手ずつが出場。高さ約5mもの巨大なラダー(脚立、はしご)を登り、リングの上部から吊されたアタッシュケース(ブリーフケース)を奪った選手が勝利。勝者は「いつでもどこでもタイトルマッチに挑戦できる権利」であるマネー権を得られる。
昨年の女子勝者はティファニー・ストラットンで、キャッシュインして、ナイア・ジャックスからWWE女子王座を奪った。
その「女子マネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチ」には、2018年に優勝を経験して4回目の出場となるアレクサ・ブリス、5回目の出場となるヒールに転向したナオミのほか、人気ナンバーワンの最恐女子リア・リプリー、「NXT」から昇格したばかりのジュリア、ロクサーヌ・ペレス、ステファニー・バッケルの新星トリオが初出場した。
ラダーを武器として使ったり、ラダーからの高さを生かした攻撃に会場は「This is Awesome!(やばすぎる)」の大合唱。最後はアレクサとリプリーがラダーに登り始めたが、ナオミがラダーごと倒して2人を落下させるとラダーを登ってブリーフケースを獲得。不気味な笑いを響かせた。
男子はヒールに転向し、新たな軍団を作り、WWEを席巻しているセス・ロリンズが11年ぶりの優勝。女子の「ラダーマッチ」以上に、ペンタ、アンドラデ、エル・グランデ・アメリカーノと空中殺法が得意なルチャリブレたち(エル・グランデの中身は違うが…)が大技を連発。ソロ・シコアは乱入した盟友のジェイコブ・ファトゥに裏切られる波乱もあり、実力者のLAナイトとともに、ブリーフケースを手にすることはできなかった。
TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」では、「ラダーマッチ」にくわえ「マネー・イン・ザ・バンク」で行われた試合をカード化。女子インターコンチネンタル王座タイトルマッチでは、ベッキーリンチが王座を獲得。「罰ゲーム」でベッキーの手を上げる屈辱で表情をゆがめるライラ・ヴァルキュリア、とんでもない飛距離で場外の放送席にムーンサルトを決めるローガン・ポールのカードも登場した。
≪マネー・イン・ザ・バンク試合結果≫
【第1試合】
☆女子マネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチ(時間無制限)
○ナオミ - ジュリア、ロクサーヌ・ペレス、アレクサ・ブリス、リア・リプリー、ステファニー・バッケル
25分11秒=ナオミが5回目の出場で初制覇
【第2試合】
☆インターコンチネンタル王座タイトルマッチ(時間無制限1本勝負)
○ドミニク・ミステリオ(王者)- ●オクタゴンJr(挑戦者)
4分53秒=フロッグスプラッシュ→片エビ固め
【第3試合】
☆女子インターコンチネンタル王座タイトルマッチ(時間無制限1本勝負)
○ベッキー・リンチ(挑戦者) – ●ライラ・ヴァルキュリア(王者)
15分17秒=エビ固め
【第4試合】
☆男子マネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチ(時間無制限)
○セス・ロリンズ ⁻ LAナイト、ソロ・シコア、ペンタ、アンドラデ、エル・グランデ・アメリカーノ
33分46秒=セス・ロリンズが11年ぶりにブリーフケース獲得
【第5試合】
☆時間無制限1本勝負
○コーディ・ローデス&ジェイ・ウーソ ⁻ ジョン・シーナ&●ローガン・ポール
23分59秒=クロスローズ→片エビ固め
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。