東京オリンピックの柔道で金メダルを獲得したウルフアロンが現役引退を正式に発表した。6月10日、都内で会見し「柔道はこれまでの人生そのもの。柔道とともに成長してたくさんの人に出会って、自分を形成するうえで重要なものだった」と23年間の振り返った。
ウルフアロンは父親がアメリカ出身、母親が日本出身。豊富なスタミナと、パワーを生かした豪快な柔道で、オリンピックにはパリ大会まで2大会連続で出場し、東京大会の男子100キロ級で金メダルを獲得した。
ウルフ選手は、混合団体で銀メダルに輝いたパリオリンピックの後、2025年で引退することを明らかにしていた。6月8日、実業団の団体の大会で現役最後の試合を終えた。
「東京オリンピックが終わってから、パリ大会に出たいという気持ちでむちを打ってきた。パリで結果を残すためにも、パリで終わりと決めて頑張ろうと思った。パリでは望んだ結果ではなかったが、精いっぱいの準備をしたし、後悔はないと感じた」と決断の理由を明かした。
「東京オリンピックで優勝するためだけに柔道を続けてきたし、心身ともに誰にも負けない準備をして、それを試合で出し切ることができたので、これから先も忘れることはない」と話した。
その戦いぶりだけでなく、ユーモアのある言動でバラエティー番組などでも愛されてきたウルフアロンのトレーディングカードはエポック社の「EPOCH 2024 TEAM JAPAN オフィシャルトレーディングカード TEAM JAPAN PARIS 2024 MEDALISTS COLLECTION」にサインカードが封入されたほか、同社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」にもなった。BBM社ではオールスポーツカードはもちろん、始球式カードが制作されたこともある。
現役引退で次に予想されるトレカは、各スポーツの引退選手を集めた「惜別」への収録が有力だろう。
それでも、「人に見られることが好きなので、そういうことすべてが選択肢になる。また話をする機会を設けたい」と今後について、会見で話した。もし、他競技への転向するなら、「惜別」は「柔道家」ウルフアロンとしての引退カードになる。ウルフアロンが挙げた「選択肢」に、ファンも、カードコレクターも注目している。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。