NPBの2025シーズンが開幕して2か月が経った。今年も熱戦が続くNPBだが、ファンやコレクターが待っていた、日本の野球カードの定番、カルビー「プロ野球チップス2025」が5月に発売された。
例年より2か月ほど、待った甲斐があった。カードの構成は例年通り、変わりはないが、それぞれ、デザインに大きな変更があり、ひと味違う内容になった。通販限定の「スペシャルボックス」3箱を開封した。
「スペシャルボックス」はポテトチップス(60g=コンソメパンチ味)6袋と、カードが8枚入ったパックが10パックを封入。各パックには「スペシャルボックス」限定の「最多奪三振カード」が1枚、入っている。
≪レギュラーカード≫
12球団各5選手ずつの合計60種。表面はカード番号が消え、写真が大きく見える。裏面もカード番号の一が右上から左下に移動した。
≪スターカード≫
12球団各ふたりの主力選手ずつの合計24種。このインサートカードをお目当てに購入するコレクターも多いのではないだろうか。箔サイン入りのパラレル版をランダムで封入。今回は燃える炎がバック。裏面は、レギュラーカード同様に選手名が小さくなり、カード番号は右下に移動。
≪レジェンド引退選手カード≫
昨季限りで引退した、レジェンド選手、青木宣親、和田毅、T-岡田をノミネート。3種類の写真をデザインし、海外のトレーディングカードを彷彿させる、これまでにない斬新なデザイン。
≪チェックリストカード≫
これまで通り、裏面に掲載されたチェックリストは変わらないが、表面はこれまでのトピックシーンから、12球団のマスコットのイラストに。今回の「第1弾」はセ、パ両リーグのAクラス、3球団ずつのマスコットがデザインされた。これは、どちらかというと、レトロなカードのイメージで面白い。
≪タイトルホルダーカード≫
昨季のタイトルホルダーのカードで、ひとりでいくつかのタイトルが重複していることもあり、21種。デザインは昨年までと全く異なる大胆なアレンジで、必ず、プリントサインが入っている。
≪最多奪三振カード≫
通販限定「スペシャルボックス」限定のインサートカードで、12球団のそれぞれのチームの最多奪三振を記録した投手をカード化。「第2弾」以降はこれまでなら、「開幕投手」「最多本塁打」、昔は「ドラフト1位」などをテーマに取り上げてきた。今回はこちらも「タイトルホルダーカード」と同様、プリントサインが入った。表面のデザインもこれまで以上に洗練されたイメージになった。
それでは、開封したそれぞれの3ボックスの内容を具体的に見ていこう。
【BOX 1】
≪レギュラーカード≫ 38種46枚=ダブり8種
☆巨人 2種2枚
☆阪神 4種4枚
☆横浜DeNA 1種2枚
☆広島 4種5枚
☆東京ヤクルト 3種5枚
☆中日 4種5枚
☆福岡ソフトバンク 5種6枚
☆北海道日本ハム 3種3枚
☆千葉ロッテ 3種4枚
☆東北楽天 3種4枚
☆オリックス 3種3枚
☆埼玉西武 3種3枚
≪スターカード≫ 9種9枚
箔サインなし
≪レジェンド引退選手カード≫ 1種1枚
☆L-3 T岡田(箔サイン)
≪チェックリストカード≫ 1種1枚
☆C-6 マーくん
≪タイトルホルダーカード≫ 11種13枚
☆ダブり T-08 サンタナ、T-19 山川穂高
≪最多奪三振カード≫ 10種10枚
☆抜け SO-8 伊藤大海、SO-12 今井達也
【BOX 2】
≪レギュラーカード≫ 37種42枚=ダブり5種
☆巨人 3種3枚
☆阪神 2種2枚
☆横浜DeNA 3種3枚
☆広島 2種3枚
☆東京ヤクルト 3種5枚
☆中日 4種5枚
☆福岡ソフトバンク 2種2枚
☆北海道日本ハム 5種5枚
☆千葉ロッテ 3種3枚
☆東北楽天 4種4枚
☆オリックス 2種2枚
☆埼玉西武 4種5枚
≪スターカード≫ 7種8枚
☆箔サイン S-01 吉川尚輝
☆ダブり S-03 佐藤輝明
≪レジェンド引退選手カード≫ 2種2枚
☆L-1 青木宣親、L-3 T-岡田(箔サインなし)
≪チェックリストカード≫ 4種4枚
☆C-01 ジャビット、C-04 ハリーホーク、C-05 フレップ・ザ・フォックス、C-06 マーくん
≪タイトルホルダーカード≫ 13種14枚
☆ダブり T-08 サンタナ
≪最多奪三振カード≫ 10種10枚
☆抜け SO-05 吉村貢司郎、SO-09 種市篤暉
【BOX 3】
≪レギュラーカード≫ 34種41枚=ダブり8種
☆巨人 1種2枚
☆阪神 2種2枚
☆横浜DeNA 3種3枚
☆広島 3種4枚
☆東京ヤクルト 3種4枚
☆中日 4種4枚
☆福岡ソフトバンク 2種2枚
☆北海道日本ハム 4種4枚
☆千葉ロッテ 2種3枚
☆東北楽天 3種5枚
☆オリックス 3種4枚
☆埼玉西武 4種4枚
≪スターカード≫ 8種9枚
☆箔サイン S-04 岩崎優、S-21 森友哉
☆ダブり S-04 岩崎優
≪レジェンド引退選手カード≫ 1種1枚
☆L-1 青木宣親(箔サインなし)
≪チェックリストカード≫ 3種4枚
☆C-01 ジャビット、C-02 トラッキー、C-03 スターマン
☆ダブり C-02 トラッキー
≪タイトルホルダーカード≫ 13種14枚
☆ダブり T-15 有原航平
≪ラッキーカード≫ 1枚
≪最多奪三振カード≫ 10種10枚
☆抜け SO-06 髙橋宏斗、SO-08 伊藤大海
3ボックスを開封して、レギュラーカードは57種がそろったが、コンプリートできず。#049 藤井聖(東北楽天)、#051 宗佑磨(オリックス)、#060 平良海人(埼玉西武)が抜け番となってしまったため、MINTモールなどで探すことに。ただ、チェックリストカードはそろったため、抜け番が誰なのかは分かった。
1枚しか、引けなかった選手は
#001 坂本勇人、#002 丸佳浩、#003 山﨑伊織(いずれも巨人)
#006 大山悠輔、#007 佐藤輝明、#009 大竹耕太郎(いずれも阪神)
#013 A.ジャクソン、#014 森原康平(ともに横浜DeNA)
#016 矢野雅哉、#019 坂倉将吾、#020 島内颯太郎(いずれも広島東洋)
#024 小澤怜史(東京ヤクルト)
#028 中田翔(中日)
#031 牧原大成、#034 R.オスナ(ともに福岡ソフトバンク)
#042 G.ポランコ、#045 N.ソト(ともに千葉ロッテ)
#050 鈴木翔天(ともに東北楽天)
#052 西川龍馬(オリックス)
の18人。セ・リーグの13人に対してパは5人。ショートプリントは存在しないと思われるので、たまたまの巡り合わせだろう。
対照的に、
#018 森下暢仁(広島東洋)、#021 山田哲人、#022 西川遥輝(ともに東京ヤクルト)、#027 村松開人(中日)、#046 浅村栄斗(東北楽天)は、最大の5枚づつが出現した。
「スターカード」はなかなかコンプリートできないインサートカード。3箱で箔サイン版3枚を含めても、15種26枚が集まった。「タイトルホルダーカード」は全21種と数が多く、コンプリートは3ボックスでもできず。19種41枚が出現して、T-12 武内夏輝(埼玉西武)、T-16 則本昂大(東北楽天)が抜けた。
パラレルの箔サインは、「スターカード」が3枚、「レジェンド引退選手カード」が1枚で、ボックス1枚以上の出現率か。カードホルダーと交換できる「ラッキーカード」は1枚のみだったので、出現率はかなり、低そうだ。
個人的に、今回のお気に入りのカードは守備のカード。万波中正(北海道日本ハム)の「スターカード」からはレーザービームを投げ終わった後の躍動感が伝わってくる。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。