バスケットボール女子で五輪2大会連続代表の宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ)が5月15日、来季限りでの現役引退を発表した。都内で会見し「私は2025-26シーズンのラスト1年で現役を引退することを決断しました」と表明した。
宮﨑は167センチと小柄ながら、スピード感あふれる攻守でポイントガードとして、日本代表でもチームをリード。東京五輪では日本の銀メダル獲得に貢献し、パリ五輪にも出場。国際大会でも主将を務めるなど、主力として存在感を見せた。「この決断に至ったのは、東京オリンピックからパリ(2024オリンピック)まで4年間、全力で駆け抜けてきたんですけど、その後の目標を考えたときに、ロス(2028オリンピック)はちょっと目指せないのかなというのが正直な気持ちで、今シーズンで終わるのが自分のベストのタイミングなんじゃないかなと引退を決断しました」と明かした。
愛媛・聖カタリナ女子高ではインターハイ準優勝してU-16、17、18と日本代表でプレー。2014年にJXサンフラワーズ(現ENEOS)に入団した。兄はJリーグでもプレーした宮崎泰右、妹はWリーグの新潟アルビレックスBBラビッツでプレーし、現在は競艇選手の宮崎安奈というバスケットきょうだい。強豪チームで司令塔を務め、どんな場面でも見せる笑顔がトレードマークだった。
「苦しかったことが9割、楽しかったことが1割。でも、その1割で9割のしんどいことを乗り越えられるのがバスケットの素晴らしいところ。バスケットを通して本当にたくさんの方と出会っているので、私の人生の一部。それがなくなってしまうのは寂しいですし、怖いですけど、勇気を振り絞ってまた次のステップで輝いていきたい」と話した。
8月に30歳の誕生日を迎える。それでも、ラストシーズンにかける思いと自信はまだまだ、燃え尽きてはいない。「本当に自分が体力もあって元気があるときに潔くやめたいなと思って決めたことなので。家族にも話しましたし、また次にやりたいことを見つけて明確にしていきたいので、この決断に至ったというのが私の本音です」とした。
「みなさんと一緒に1年間いい思い出ができればいいな」と応援してくれるファンへのメッセージを送った。女子バスケのトレーディングカードでも走り続けたトッププレーヤー。2018年にはBBM「Shining Venus」でもさわやかな笑顔と私服姿も披露。Wリーグカードでは毎年のオフィシャルカードのほかにも、オールスターゲームでのカードも作られた。ラストシーズンの宮﨑のトレカも楽しみだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。