米国大手オークションハウス「Goldin Auctions」(GA)で、MINTの代行出品サービスを利用して日本から出品された、マイケル・ジョーダンの名作カードが342,000ドル(約5,100万円)で落札された。
このカードはSKYBOX「1997-98 Metal Universe 」のパラレルカード「Precious Metal Gems」(PMG)。これまで「Goldin」にはこのカードが6枚、のべ9回、出品されてきた。初出品された2019年にはBGS9.5と高いグレーディング鑑定ながら22,800ドル(約340万円)だった。
「PMG」はシリアルナンバー入りで当時は100枚限定で、そのうち90枚がレッド、10枚がグリーンの色違いだった。NBAに限らず、ほかのスポーツ、ノンスポーツカードにも存在する人気のパラレルカードになり、その後、150枚限定のパープル、なども作られた。
このカードのシリアルナンバー056/100のBGS8.5は、2020年に出品されてから合計3度、出品され233,700ドル(約3,480万円) → 390,000ドル(約5810万円) → 420,000ドル(約6,260万円)と1年ごとに落札額を上げた。
2021年1月にはPSA6.5が480,000ドル(約7,160万円)で落札。これが現在、このカードの最高落札額になっている。
今回の取引で興味深いのは、PSA4と、けっして、高くはない鑑定評価だったこと。それでも、このカードでは歴代6位の342,000ドル(約5,100万円)の落札額がついた。
ミントの出品代行サービスを申し込んだ出品者は、中学生時代に、友人に誘われて、近所のカードショップを購入して、このカードを見事に引き当てた、という。その存在を忘れて、実家の自室の引き出しにしまっていたが、雑誌に掲載されたミントの出品代行サービスの広告で同じカードを発見。実家の引き出しからカードを見つけ出し、ミントに出品を依頼した。
ミントの出品代行サービスで日本に眠るレアカードが次々に発見され、「Goldin」に出品され、驚くような落札額で取引されてきた。ジョーダンの「PMG」もまだまだ、日本のどこかに眠っているかもしれない。そんなロマンを感じさせる今回の落札だった。
◆GAでのジョーダンのSKYBOX「1997-98 Metal Universe」の「Precious Metal Gems(PMG)」落札額
【1位】480,000ドル(2021年1月) =シリアル095/100(PSA6.5)
【2位】450,000ドル(2022年6月) =シリアル079/100(BGS7)
【3位】420,000ドル(2022年11月) =シリアル056/100(BGS8.5)
【4位】390,000ドル(2021年12月) =シリアル056/100(BGS8.5)
【5位】360,000ドル(2023年6月) =シリアル052/100(BGS8)
【6位】 342,000ドル(2023月9月) =シリアル025/100(PSA4)
【7位】242,400ドル(2021年5月) =シリアル020/100(BGS6.5)
【8位】233,700ドル(2020年10月) =シリアル056/100(BGS8.5)
【9位】22,800ドル(2019年) =シリアル018/100(BGS9.5)
※落札額はすべてバイヤーズプレミアム込み。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。