2025-26年のNBAレギュラーシーズンがついに幕を閉じた。東では若き闘志あふれるデトロイト・ピストンズが、西では前年覇者オクラホマシティ・サンダーが第1シードとなった。今年のMVP発表が待ち遠しい中、ここで直近5人のレギュラーシーズンMVP受賞者を、それぞれのカードとともにおさらいしていきたい。
2024-25年シーズンMVP シェイ・ギルジャス=アレクサンダー/Shai Gilgeous-Alexander

記憶に最も新しいMVP受賞者のシェイ・ギルジャス=アレクサンダー(以下SGA)。オクラホマシティ・サンダー(以下OKC)を第1シードに、そして最終的にはNBAチャンピオンに導いた立役者。日本でもその人気は瞬く間に広まり、今ではNBAの顔の一人となった。2018年にロサンゼルス・クリッパーズにドラフトされ、OKCにトレードされてからはチームの中核として活躍。MVPシーズンは平均32.7得点、6.4アシスト、1.7スティールと攻守両面で驚異的な数字を叩き出し、文句なしのMVP受賞者となった。
今年3月にSGAのカードの最高取引額が更新。PANINI社の最高級ブランドFLAWLESSに封入されていた鑑定済みのロゴマンオートグラフカードが57万ドル(約9000万円)で取引され、SGAの現在の人気の大きさが色濃く感じられた。今年もOKCを第1シードに導き、将来的な活躍も含め、これからもカードの取引額の高騰が見られるだろう。
(画像:https://goldin.co/item/2019-20-panini-flawless-logoman-autographs-la-sga-shai-gilgeous-alexannsw30)
2020-21・2021-22・2023-24年シーズンMVP ニコラ・ヨキッチ/Nikola Jokic

ここ6年で3回MVPを受賞している、セルビアの”ジョーカー”ことニコラ・ヨキッチ。今年もデンバー・ナゲッツは54勝28敗と第3シードまで成績を伸ばし、王座奪還を狙う。この短期間のなかで3回以上MVPを受賞した選手は数少なく、いずれもヨキッチの確かな実績が受賞を裏付けている。
ヨキッチ単体での最高取引額を記録しているカードも、今年3月に記録を更新。PANINI社の代表的ブランドPRIZMのヨキッチの10枚限定の鑑定済みルーキーカードが約32万ドル(約5000万円)で取引されている。サインカードではないこのカードがヨキッチ単体の最高取引額のカードとなるのは、サインカードが注目される昨今において大きな意味を持つといえる。PRIZMというブランドの人気や、ヨキッチの一貫した活躍が記録更新に繋がり、今後も一目置くコレクターは多いだろう。
2022-23年シーズンMVP ジョエル・エンビード/Joel Embiid

パリ五輪でも活躍したカメルーン出身のジョエル・エンビードの活躍も記憶に新しい。怪我続きのエンビードであったが、2022-23年シーズンは66試合に出場し、平均33.1得点、10.2リバウンドを記録し、自身のポテンシャルをフルに引き出した結果、MVPを受賞した。
2026年1月にエンビードのカードの最高取引額が更新。11万ドル(約1750万円)で落札され、2023年から更新されなかったエンビードのカードの記録を抜いた。まだ怪我続きなエンビードではあるが、76ersに有望な若手が多く、エンビードの活躍の場がまだあることから、ファンの期待がまだ冷めていないことが見て取れる。
2018-19・2019-20年シーズンMVP ヤニス・アデトクンボ/Giannis Antetokounmpo

二年連続で受賞し、二度目の際は最優秀防御選手も受賞したギリシャの怪物・ヤニス・アデトクンボ。今シーズンは怪我続きで、チームも再建を鑑み、ヤニスを休ませるシーズンとなり、チームはカンファレンス11位となった。しかしMVPシーズンの二年間の圧倒的なパフォーマンスは、敵チームとそのファンにとって悪夢のような活躍ぶりで、記憶に残っているファンも多いだろう。
その二度目のMVPシーズン以降、ヤニスのカードは最高取引額を更新していない。2020年9月に182万ドル(約2億9000万円)で落札されたカードを最後に、記録の更新は見えていない。ヤニスをトレードする話もシーズン中に何回か上がったが、このオフシーズンにヤニスとミルウォーキー・バックスがどういった行動をとるか注目したい。
2017-18年シーズンMVP ジェームズ・ハーデン/James Harden

実はNBAのMVPは、ジェームズ・ハーデンの2017-18年シーズン以来、アメリカ出身の選手は受賞していない。しかし、ハーデンがMVPを受賞した年は、まさにNBAを変えるシーズンとなったともいえるほど大きな影響を与えた。平均30.4得点、8.7アシスト、コートのあらゆる場所から驚異となる得点力の高さはファンを釘付けにした。
ハーデン自身のカードは、実はここで挙げた選手たちに比べれば安価で取引されている。最高取引額が2021年の87000ドル(約1300万円)。もちろんカード1枚としては破格の値段だが、このリストの中では見劣りしてしまうのも致し方ない。理由としては比較的遅咲きであったこと、また同じドラフトクラスにハーデン以上のスーパースターであるステフィン・カリーがいること、またPANINI社のライセンス独占化によるルーキーカードの流通の難しさなどがあり、ハーデン自身にあまり注目が集まらないのが現状だ。逆に言えばMVP受賞者のなかではかなり集めやすいスーパースターの一人であり、カードによっては1万円から1万5千円前後でサインカードが手に入る。キャリアも晩年に差し掛かってきたハーデンだが、まだチームに大きく貢献できる実力を残しており、まだまだ目が離せない。
ここ7年間、アメリカ出身の選手がMVPを受賞していないなか、ジェイレン・ブラウンなどにも声があがっている。その他、規定試合数に対し特別措置を求めるルカ・ドンチッチや、今年も規格外の実力を示したヴィクター・ウェンバンヤマなどの名もMVP候補としてあがる。4月後半から5月後半にかけて各受賞者が発表され、今年のMVP受賞者の発表も待ち遠しい。
文:蛭子(ミント新宿店 副店長)
MLB・NBA・NFL、その他数々のアメリカンスポーツを愛する生粋のボストンっ子。
現地観戦やファンベースでの経験を活かし、豊富な知識とともに、スポーツへの熱い思いを店舗でも日々発信中。
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