北海道日本ハムのドラフト1位ルーキー、柴田獅子(れお)投手が7月26日の後半戦開幕戦で一軍デビューすることが決まった。新庄剛志監督が21日、発表した。柴田は投打の「二刀流」選手として、ドラフト指名され、チームの先輩でもある大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)の後継者として大きな可能性を秘めている。
福岡大大濠高では投手としてMAX149km/h、一塁も守り、4番打者として高校通算19本塁打。高3夏の福岡県大会では5回参考ながらノーヒットノーランを達成するなど、防御率1.56。7試合で打率.526と投打で準優勝に貢献した。
球団では本人の意思を確認しながら「新しいタイプの野球人に(なってほしい)」(栗山英樹CBO)と育成。ここまで、イースタン・リーグで8試合に登板し、防御率2.31。11回2/3でイニング数を超える16三振を奪った。打者としても42試合で、打率.156、2本塁打を記録した。
ファイターズはオールスターゲーム前の前半戦最終戦となった東北楽天戦で同一カード3連勝を飾り、貯金は今季最多の21とし、単独首位で折り返すことが決まった。新庄監督は「オールスター明けの一発目に柴田君を先発で。両方行かせたいんですけど、まずは投手だけ2、3回」と後半戦の開幕投手に指名。40球前後を目安に、投手デビューさせると明言した。
「彼でなかったらこうはさせていない。ファイターズの未来を考えると一発目。こういう舞台を味わわせたい」と大抜擢ともいえる起用の理由を説明した。
7月20日のフレッシュ球宴(香川・丸亀)では、全イースタンの先発を務め1回を1安打無失点。自己最速を更新する154km/hをマークし「早く一軍で投げたい。完封、完投できる安定したピッチャーになりたい」と柴田は話した。
柴田のルーキーカードはその注目度と期待度を証明するように、今季のルーキーの中でも高い市場価格で取引されている。MINTモールではBBM「2025 ルーキーエディション」の25枚限定ホロブルー箔サインカードが「箔サイン」ながら23,000円で購入された。大谷もMLBでの大活躍により、北海道日本ハム時代に作られた日本メーカー製のカードが2013年のルーキーカードを中心に海外でも高額で取引されるようになった。
「あの真っすぐは打ちづらい。圧倒的なピッチングをしてくれるイメージが持てる。一軍のマウンドに上がったら、166㎞/hくらい出るんじゃない?」とフレッシュ球宴の映像を観た新庄監督は予想したが、さて…。ファンも、カードコレクターもデビュー戦のマウンドを固唾をのんで見守っている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。
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