ボブルヘッドコラム⑪「ハイ、チーズ!」【コラム/コレクション】

カノー(右)とカステヤノスの「バブルガム・ボブルヘッド」

メジャーリーガーと言えばガムである。ガムと言えば、バブルガム(風船ガム)である。バブルガムこそ、バブル(ボブル)ヘッドにふさわしい。ほぼ同じポーズでバブルガムを膨らませているのはロビンソン・カノー(シアトル・マリナーズ=当時)とニコラス・カステヤノス(デトロイト・タイガース=当時)。カノーのバブルは2017年、カステヤスは2018年に球場で配布された。今季はカノーがニューヨーク・メッツ、カステヤノスがシンシナティ・レッズに所属しているが、けっしてガムを膨らませた姿が不謹慎だと、トレードされたわけではない。

ほかにも「バブルガム・ボブルヘッド」(早口みたいだが)は存在する。その中でもガムが最も大きくふくらんでいる、と巷でウワサになっているのがシンシナティ・レッズ傘下AAAのルイビル・バッツが制作したエウヘニオ・スアレスのバブルだが、ただいま、eBayで入札中なので公開はしばしお待ちを。

ノーラン・ライアン(右)とレイド・ライアンの「父子ボブルヘッド」

ボクが思うに、ボブルヘッドが最も多く作られたのはノーラン・ライアンだと思う。数あるその中で、ライアンにとっても、これはうれしいバブルなのではないだろうか?。2014年にヒューストン・アストロズが配布したボブルは、ライアンと息子のレイドが片膝をついてポーズを決めている。息子との競演なんて写真でもうれしいし、それがボブルヘッドなら最高だ。レイドはドラフト17位指名で投手としてテキサス・レンジャーズ入り。野球選手としては大成しなかったがマイナー2球団で経営に手腕を発揮し、2013年にアストロズの球団社長に就任。ノーランも前年限りでレンジャーズのCEOを退任してこの年からアストロズのエグゼクティブ・アドバイザーに就任した。このボブルが無料配布された試合の対戦相手はレンジャーズだった。どことなく、誇らしげなノーランの表情が何とも言えない。

アレックス・ブレグマンの「ドヤ顔ボブルヘッド」

「ドヤ顔」はちょっと前までアストロズのベンチで見られた。ホームランを打ってベンチに戻り、カメラの前でとるドヤ顔ポーズ。昨年は日本でも北海道日本ハムファイターズの選手がやっていた。アストロズでそのドヤ顔が一番、決まっていたのがアレックス・ブレグマン。そして、そのボブルは2019年に配布された。このシーズンはワールドシリーズでワシントン・ナショナルズに敗れ2年ぶりの世界一を逃したアストロズ。ワールドシリーズ終了後の11月にサイン盗みが発覚して、あまりの出来の良さに高額で取引されていたこのボブルもまさにボブル景気なみに大暴落。ドヤ顔している場合じゃない、と言ったとか、言わないとか…。

アルバート・ベルの「力こぶボブルヘッド」

自慢するのは顔だけじゃない。アルバート・ベル(クリーブランド・インディアンス)がこれみよがしに自慢しているのは力こぶ。パワフルな打撃で1995年に50アーチを記録し本塁打と打点の2冠王に輝き、93年と96年にも打点王を獲得している。トラブルメーカーとしても知られ、グラウンドでのネガティブなエピソードは多数、プライベートでもハロウィンでお菓子をねだりにきた子供たちを自家用車で追い回して警察沙汰に。引退後もDVで逮捕されたそうだ。それでも絶大な人気を誇ったベル。力こぶボブルはインディアンス傘下2Aのアクロン・ラバーダックスが、力こぶが揺れるバブルヘッドを制作して配布した。

ヤシエル・プイグの「暴れん坊ボブルヘッド」

暴れん坊ならこの人も負けていない。ニックネームは「ワイルドホース(暴れ馬)」。ヤシエル・プイグ(シンシナティ・レッズ=当時)のボブルヘッドはその暴れ馬に乗ってポーズ。舌を出した表情もまた、いい。こちらはSGAではなく、販売されたボブルで、この「動物にまたがり」シリーズでは鱒(トラウト)に乗ったマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)、ニックネームの「ポーラー・ベア(北極グマ)に乗ったピート・アロンソ(ニューヨーク・メッツ)などもある。

ダスティ・ベイカー監督の「つまようじバブルヘッド」

レッズつながりで紹介したいのが、ダスティ・ベーカー監督のボブルヘッドである。ベーカー監督は昨季、MLB5球団目となるアストロズの指揮官に就任。今季は監督通算1900勝も記録した。トレードマークは試合中も咥えたつまようじだ。2011年にレッズが配布したボブルヘッドももちろん、つまようじをくわえている。しかも、つまようじ入れがついている優れものだ。MLB公式ウェブサイトの記者が昨年、ベイカー監督につまようじについての直撃取材。つまようじを口にし始めたのは、サンフランシスコ・ジャイアンツの監督になった92年からで、1日に約2本を消費。昨年までに7348本を使ったと計算。ポストシーズンの試合も含めてだとか。しかも、お気に入りは「ティーツリー・セラピー」でというブランドで長さが3・3インチ。7348本分のつまようじを横に並べるとバットで577本分、アメフトのフィールド7面分とか。もう本当にどうでもいいが、こんな取材をしたい。

ジョー・ケリーの「スタンドオフ王者バブルヘッド」

どうでもいい「勝負」もボブルヘッドになった。MLBを代表するセットアッパーのジョー・ケリー(現ロサンゼルス・ドジャース)。セントルイス・カージナルス時代の2013年のプレーオフ、リーグ優勝決定シリーズでは対戦相手のドジャースのスコット・バンスライクと試合前に「スタンドオフ」対決。これは国歌斉唱が終わってもベンチ前に並んだままで動かず、我慢くらべをするというもの。ふたり以外が準備を始め、球審が「プレーボール」のコールをしようとしても立ったまま。最後はバンスライクが根負けしてベンチに下がり、ケリーが勝利(これが勝利と言えるのかはわからない)。翌年、カージナルスが球場で配布したボブルは裏面に「スタンドオフ・チャンピオン」の文字が。敗れたバンスライクのバブルヘッドは作られていない。ちなみに、勝負では実際には動かずに勝利したケリーだが、このボブルはしっかりと首が揺れるのでご安心を。

マイケル・コンフォート(右)とアーメド・ロサリオの「ジャンピング・ハイタッチ・バブルヘッド」

最後は瞬間的なポーズである。メッツ傘下1Aのブルックリン・サイクロンズが配布したマイケル・コンフォートとアーメド・ロサリオのボブルヘッドはジャンピング・ハイタッチだ。ゲームセットで外野の守備位置からベンチに戻る時の勝利の儀式だろう。まるで宙に浮いてダンクショットを決めるNBA選手ばりのジャンプ。2019年に配布されたが、2体がセットだったか、どちらか1体の配布だったか、は不明。もし1体ずつだったら、絶対にもう1体も欲しくなってしまう。コレクターごころをくすぐるボブルヘッドである。

Cove(ライター)
日米のコレクトアイテムを収集して30年あまり。日本でただひとり(と思われる)の自称「ボブルヘッドライター」。保護猫の姉妹を引き取って在宅ワーク中。猫たちがいつ、ボブルヘッドで遊び始めるか、不安で仕方ない。

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