
ミラノ・コルティナオリンピックは2月19日、フィギュアスケートの女子シングルのフリーを行い、坂本花織(シスメックス)が2大会連続のメダルとなる銀メダル、中井亜美(TOKIOインカラミ)が銅メダルを獲得した。女子シングルで日本選手ふたりが表彰台に上がるのは初めてで、千葉百音(木下グループ)も4位に入った。
女子シングル後半のフリーには24人が出場。前半のショートプログラムで2位の坂本は、冒頭のダブルアクセルでは9人のジャッジのうち7人が出来栄え点で最高評価を付ける抜群の完成度を見せた。
スピードに乗って精度の高い演技を続け、スケーティングの技術などを評価する演技構成点は全体で1位になった。だが、後半の連続ジャンプで1本目の3回転フリップの着氷が乱れ、2本目につなげられないミス。フリーの得点は147.67と伸ばしきれず、合計224.90で銀メダル。今季限りでの現役引退を公表している坂本は前回、北京大会の銅メダルに続いて、2大会連続のメダル獲得で有終を飾った。

「力を100%出し切れなくて悔しいが、銀メダルで悔しいと思えるほど成長したのだと思う。4年間頑張ってきてよかった。(フリーでは)完璧に決めたかったが、できなかった分の点数で優勝を逃してしまった。団体、個人ともに銀メダル以上という目標を達成することができたので、自分を褒めたいと思う」と話した。
ショートプログラムでトップだった17歳の中井は、冒頭で大技のトリプルアクセルを決めた。その後、3回転の連続ジャンプで2本目が2回転になるなど得意のジャンプでミスが続き、フリーは140.45、合計219.16で銅メダルとなった。臆することなく、初出場のオリンピックで24選手の大トリの演技を終えた後は、人差し指を頬にあて首をかしげるポーズも見せた。
「ほとんど緊張せずに、いつもどおりの自分を出せたと思うので、銅メダルという形で終えたことが本当にうれしかった。ほかのみんなも頑張っているので、自分も頑張ろうと自然と切り替わって、『このオリンピックを存分に楽しむぞ』という気持ちでいけたのがよかった。(トリプルアクセルは)両方で決めることが目標だったので、達成できてうれしい。自分は浅田真央さんのトリプルアクセルを見て競技を始めたいと思ったので、同じように私のジャンプを見て、フィギュアを始める人がいてくれたらいいと思います」と話した。

前半4位の20歳の千葉は持ち味の表現力を生かした演技でスピンとステップで最高評価を獲得するなどフリーで143.88、合計で自己ベストを更新する217.88。初出場のオリンピックで4位に入った。
「目指していた目標に届かず悔しさは強いです。自分の力量はまだまだだと感じましたが、ショートプログラムもフリーも大きなミスがなく、自分らしい演技ができてよかったと思います。全力を出してもメダルに届かなかったことについては複雑な心境ですが、力を出し切った自分を褒めてあげたい。とにかく毎日少しずつ積み上げて、成長していきたい」と話した。
坂本の最後のオリンピックは寂しい限りだが、中井と千葉の台頭、さらに、年齢制限で今大会に出場できなかった島田麻央(木下グループ)ら、次世代にも有望株が多い女子フィギュア。男子も今大会で鍵山優真(オリエンタルバイオ)が銀メダル、佐藤駿(エームサービス)が銅メダルを獲得した。ジュニアには17歳の中田璃士(TOKIOインカラミ)らが控える。「りくりゅう」で三浦璃来・木原龍一組(木下グループ)の金メダルも含め、新時代到来を感じさせたメダルラッシュで、これまでも人気の高かったフィギュアスケートのトレーディングカード人気もさらに加速するのは間違いない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。


























