
「富士通レディース 2025」の最終日が10月19日、東急セブンハンドレッドクラブで行われ、木村彩子(コンフェックス)が、3年ぶりとなるJLPGAツアー通算2勝目を飾った。6バーディー、2ボギーの68と4つ伸ばし、通算12アンダーとした。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では10月31日、木村の3年ぶりの優勝カードの発注受付をスタートした。
8アンダーの首位で並んだ渡辺彩香(フリー)、高橋彩華(大東建託)とともに最終組でスタートした。1番で渡辺、高橋がそろってバーディー。いきなり3位に後退したが焦らなかった。4、5番で連続バーディーを奪ったが、渡辺も同じく2ホール連続で伸ばし、マッチレースに。

6番から連続ボギーとした渡辺に対して、パーを並べた木村が7番で単独首位に浮上。そこから、独走態勢に入った。8番では、ティーショットがあと少しでホールインワンという、ピンまで50センチのスーパーショットを決めバーディー。2位との差は、5つ目のバーディーを奪った13番終了時点で4打、6つ目のバーディーを奪った16番終了時点で5打に広げた。
大会初日はイーブンパーの44位。そこから18日の2日目で、5連続バーディーやイーグルなど64のビッグスコアで首位浮上した。2022年の「アース・モンダミン・カップ」以来の勝利へ駆け上がった。

11月2日には30歳の誕生日を迎えるプロ11年目が、20代のうちに2勝目を挙げた。1995年度生まれは今季、永峰咲希(ニトリ)、柏原明日架(富士通)、金沢志奈(クレスコ)、堀琴音(ダイセル)に続き、5人目のツアー優勝を飾った。いずれも数シーズンにわたるブランク優勝や初優勝などで、ここへきて存在感を発揮している世代となった。
渋野日向子(サントリー)ら1998年度生まれの「黄金世代」、竹田麗央(ヤマエグループHD)ら2003年度生まれの「ダイヤモンド世代」など各世代の呼称が生まれる中、木村らの世代は付いていない。前日には「私たち『○○世代』ってついてないんです。ぜひ付けてください!優勝者が出る前は『石ころ世代』とか言っていた。磨けばダイヤモンドになる。いい名前を募集中です」と呼びかけていた。

今回のエポワンで再現されたガッツポーズ。まるで、鳥が羽を広げているかのようだ。そこで考えてみた。「フェニックス世代」はいかがだろうか?。あきらめない。勝利と自身と周囲の笑顔のために、木村はグラブを握る。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























