アスレチックスのニック・カーツ内野手が7月24日、ヒューストン・アストロズ戦で1試合4本塁打を放ち、MLBの新人最多記録を更新した。
カーツは2024年のMLBドラフトでウェイクフォレスト大からアスレチックスに1巡目(全体4位)指名で入団。今年4月にメジャー初昇格を果たした22歳。左打席での身長196センチを生かしたパワーが持ち味。ここまで、記録ラッシュを続けてきたが、ついに、とんでもない快挙をやってのけた。
敵地ダイキン・パークでのアストロズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、1回の第1打席は左前安打、2回の第2打席にカーブを左翼席に運ぶ20号2ラン。
4回の第3打席に適時二塁打を放つと、6回の第4打席で、再びお、左翼席へスプリットを21号ソロ。
そして、8回の第5打席は156キロのストレートを完璧に捉え、この試合最長となる右翼席への飛距離126メートルの特大弾を運び、1試合3本の新人記録に並んだ。
アスレチックスが大量リードしたため、アストロズは9回、野手が登板し、カーツはランナー2人を置いた第6打席でアウトコースを左越え23号3ラン。1試合4本塁打はメジャーで20人目の偉業となったが、新人では初となった。
カーツはこの試合、6打数6安打8打点で、1試合19塁打は2002年のショーン・グリーン外野手(ロサンゼルス・ドジャース)に並ぶメジャータイ記録。今季の打率を.305とし、打点も59と延ばした。規定打席には達していないものの、強打者の指標となる出塁率と長打率を足し合わせたOPSは1.060で、ナ・リーグトップの大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)を上回っている。
ア・リーグ新人王の最有力候補のカーツだが、今のうちにトレーディングカードは抑えておきたいところ。現在、もっとも人気があるのはTOPPS社の「2024 BOWMAN DRAFT」に収録された「1st Bowman」のChrome版のサインカード。紙製のベースカードも市場価格を上げている。今年から、ラスベガス移転へ向け、チーム名が昨季までの「オークランド・アスレチックス」から「アスレチックス」に変わった。このカードの表記が「OALKLAND ATHLETICS」であることもレアといえるかもしれない。「2025 BOWMAN」にも直筆サインカードが収録された。
また、ルーキーカード(RC)ロゴ入りのカードは、オンデマンドカード「TOPPS NOW」で登場した。記憶でも記録でも印象的な活躍が続くカーツだけに「TOPPS NOW」はここまで7枚が発売されている。
【カーツのここまでの「TOPPS NOW」】
#101 4月23日・レンジャーズ戦 デビュー戦でメジャー初安打初打点=3852枚
#178 5月13日・ドジャース戦 メジャー初本塁打=1608枚
#302 6月15日・ロイヤルズ戦 3タテを決める9回の決勝6号ソロ=725枚
#306 6月16日・アストロズ戦 サヨナラ7号2ラン=1341枚
#322 6月19日・アストロズ戦 史上最年少の、4連戦で2本のサヨナラ弾となる9号2ラン=2947枚
※バッティンググローブ(手袋)とサイン入りの「LUCKY HIT」あり。
#401 7月8日・ブレーブス戦 自身初のグランドスラムとなる満塁14号=824枚
#424 7月13日・ブルージェイズ戦 ルーキートップの前半戦17本塁打=863枚
この日の1試合4本塁打もカードになるのは間違いないが、期間限定で、受注を受けた枚数しか、作られない「TOPPS NOW」の偉業カードがどこまで受注数を伸ばすのか、どんな「LUCKY HIT」が企画されるのか、注目される。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。