「明治安田レディスゴルフトーナメント」の最終日が7月20日、仙台クラシックゴルフ倶楽部で行われ、小祝さくら(ニトリ)が1イーグル、5バーディー、1ボギーの66をマークして逆転し、通算15アンダーで今季初勝利を飾った。通算12勝目で、19年のツアー初Vからの7年連続勝利は継続中の選手では最長となった。
クマ目撃情報で大会が3日間に短縮。クラブハウスで後続の結果を待っていた小祝に朗報が届いた。「本当にうれしい優勝。3日間競技になってしまったけど、いろいろな関係者の方ががんばってくれたおかげです。ありがとうございました」と笑顔を見せた。
過去3戦全敗のプレーオフに突入せずに優勝が決まり「ホッとした。16番のイーグルがなかったら勝てなかった」と振り返った。15番でボギーをたたき、迎えた16番。第2打はグリーン左奥のカラーに落ちたが、第3打残り約10ヤードを58度のウエッジで直接ねじ込んだ。「キャディーさんの『入れ!』という大きな声に、こちらがびっくりしました」と笑わせた。
前週までの今季16試合で10位以内10度はツアー最多という安定感。そして、JLPGAツアーで初優勝した2019年から7年連続V。先々週の試合中に右手首を、今大会は初日に左手首を痛めていたが「力を入れられなくなってたんですが、逆にドライバーの調子が良くて」と逆境をはねのける強さも見せた。
メルセデス・ランキングも300ポイントが加算され、2位に浮上した。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」で、NPB北海道日本ハムファイターズの始球式に登板した際のカードが作られたほどの人気ゴルファーにひとり。
今回もメモリアル勝利を記念したカードが発売されたほか、同時に6月の「宮里藍サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」でのショット・イン・イーグルが「PLAY OF THE MONTH Presented by SHISEIDO」に選ばれ、「エポワン」になった。
この「PLAY OF THE MONTH」は、JLPGAツアーで飛び出したスーパープレーの中から毎月、最も優れたプレーをファンと選手による投票で表彰するもので、小祝の内に秘めた強さと対照的な優しいスマイルがカードに。2023年に始まったこの表彰で、小祝は2023年7月、2024年3月に続く3年連続3度目の受賞になった。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。