「バレーボール ネーションズリーグ(VNL)2025」は女子の3位決定戦が7月27日、ポーランドで行われ、日本はポーランドにセットカウント1-3で敗れ、2年連続の表彰台を逃した。「ネーションズリーグ」は男女それぞれ18チームが出場する国際大会。日本は昨年、準優勝していた。
世界ランキング4位の日本はこの大会2年連続の3位で世界3位のポーランドと対戦した。完全アウエーの中、日本は第1セットを落とした。
第2セットも24-24のデュースにもつれたが、佐藤淑乃(NECレッドロケッツ川崎)のフェイントと関菜々巳(UYBAブスト・アルシーツィオ)のサービスエースで連続ポイントを奪い26-24で勝利した。
その後はポーランドの高いブロックや強烈なスパイクに苦しみ、2セットを続けて落とし、セットカウント1-3で敗れて、この大会を4位で終えた。
VNL2025女子はこの日の決勝戦で、イタリアが3-1でブラジルに勝利し、2022年と、昨年に続き今大会で2連覇と3度目の優勝を達成。すべての日程を終了した。
日本代表女子で初めて外国人指揮官を務めるフェルハト・アクバシュ監督は「15本の被ブロックがあったが、イージーミスが多かったことが一番の敗因だった。大会全体としてはいい結果で、新しいメンバーも良い仕事をした。それぞれの選手に役割と責任を与え、チームの一員であることを自覚させた」と話した。
その言葉通り、選手は輝きを失わなかった。ベストアタッカーランキング(アタックでの得点数)では、2位に和田由紀子(NECレッドロケッツ川崎)がランクイン。3位にはキャプテンの石川真佑(イゴール・ゴルゴンゾーラ・ノヴァーラ)が、4位には佐藤淑乃が入るなど、主にスターティングメンバーとして出場していた3人がトップ10に名を連ねた。
【VNL2025女子ベストアタッカーランキング】
1位:ゴ・ムケツ(中国)/227点
2位:和田由紀子(日本)/208点
3位:石川真佑(日本)/192点
4位:イマン・ンジャイエ(フランス)、チュアン・ユーシェン(中国)、佐藤淑乃(日本)/190得点
5位:パオラ・エゴヌ(イタリア)/188点
6位:ブライエリン・マルティネス(ドミニカ共和国)、リナ・アルスマイヤー(ドイツ)/181点
7位:マグダレナ・スティシャク(ポーランド)/180点
8位:ジュリア・バーグマン(ブラジル)/173点
9位:ピンピチャヤ・コクラム(タイ)/167点
10位:ガイラ・ゴンサレス(ドミニカ共和国)、モニカ・ブランチュスカ(チェコ)/162点
ベストセッターランキングでは関菜々巳が1位となった。予選ラウンド終了時はベストセッター4位にランクインしていたが、決勝ラウンドで大きくポイントを伸ばした。この大会で日本の司令塔としての地位を築いた。
【VNL2025女子ベストセッターランキング】
1位:関菜々巳(日本)/成功数460
2位:ジャン・ズシャン(中国)/成功数407
3位:ファン・アーレン(オランダ)/成功数352
4位:カテリナ・バルコワ(チェコ)/成功数324
5位:ポーンプン・グーパート(タイ) /成功数311
6位:カタジナ・ヴェネルスカ(ポーランド)/成功数299
7位:サラ・シュトラウベ(ドイツ)/成功数285
8位:マクリス・カルネイロ(ブラジル)/成功数280
9位:キム・ダイン(韓国)/成功数277
10位:エリーゼ・ファン・サス(ベルギー)/成功数244
また、ベストサーバーランキングでは予選ラウンド終了時点で、サーブで16得点と全体の5位につけていた石川真佑は、この大会を終えて19得点で3位という最終結果となり、日本人選手でトップのスコアを残した。トルコとの準々決勝では、フルセットまでもつれ込んだ試合をノータッチサービスエースで締め、準決勝進出を決めた。
佐藤淑乃は予選ラウンド終了時から2点追加し16得点をマークし5位に、セッターの関菜々巳も2点を追加し9位タイ、和田由紀子と、宮部藍梨(ヴィクトリーナ姫路)が10位タイに入った。
【VNL2025女子ベストサーバーランキング】
1位:イマン・ンジャイエ(フランス)/23得点
2位:カミラ・ヴァイツェル(ドイツ)/20得点
3位:石川真佑(日本)/19得点
4位:マルティナ・ルカシック(ポーランド)、ガイラ・ロペス(ドミニカ共和国)、エラ・クリシアーニ(チェコ)/18得点
5位:佐藤淑乃(日本)/16得点
6位:ヴァン・ライク(カナダ)/15得点
7位:ゴ・ムケツ(中国)、ジュリア・バーグマン(ブラジル)/13得点
8位:エカテリーナ・アントロポワ(イタリア)、メリッサ・バルガス(トルコ)/12得点
9位:関菜々巳(日本)、アリス・デグラディ(イタリア)、ミカエラ・ストヤノワ(ブルガリア)、サラ・ストラウブ(ドイツ)/11得点
10位:アレクシア・カルタス(トルコ)、チュアン・ユーシェン(中国)、ナタリー・レメンス(ベルギー)、和田由紀子(日本)、宮部藍梨(日本)、パオラ・エゴヌ(イタリア)、アリアナ・ロドリゲス(ドミニカ共和国)、ヘナ・クルタジッチ(セルビア)、アレクサンドラ・ウゼラック(セルビア)、アナ・クリスティーナ・デ・ソウザ(ブラジル)/10得点
女子日本代表は、8月22日からタイで開催される「2025女子世界選手権(世界バレー)」に出場。コレクションアイテムは、発売されたばかりの「バレーボール女子日本代表2025」トレーディングmini色紙に続き、9月には「バレーボール女子日本代表 2025」トレーディングカードが、プロデュース216から発売される。熱い戦いとともに、こちらも注目を集めそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。