MLB史上最長の名前として話題のクリスチャン・エンカーナシオン=ストランド内野手(シンシナティ・レッズ)が7月19日、対ジャイアンツ戦でメジャー初安打となる初本塁打をマークした。
前日、メジャー初出場を果たした試合は降雨サスペンデットとなり、この日、ダブルヘッダーの第1試合として8回から再開された。そして、第2試合の5回1死一、二塁、代打で登場。メジャー初安打、初本塁打となる逆転3ランを本拠地のグレートアメリカンパークの左翼2階席に豪快に運んだ。
米国カリフォルニア州ウォールナットクリーク出身の23歳は2019年のMLBドラフトでツインズに4巡目(全体128位)で指名され、プロ入り。昨年8月にレッズにトレードで移籍した。
試合後の会見には、アンダーシャツの袖をハサミで切った赤いタンクトップで登場。パワーの源でもあるムキムキの筋肉で「打球が観客席に飛び込んだのはうれしかった。考えすぎるとうまくいかないので、何も考えずにバットを振っていたら代打に呼ばれた。どんな形でも自分のできることをしてチームに貢献したい」と初々しく、照れくさそうに話した。
MLB公式サイトによると、MLBでプレーした選手のなかでは、エンカーナシオン=ストランドの「27文字のフルネーム」はシメオン・ウッズ・リチャードソンの22文字を大幅に上回る歴代最長記録になったという。また、「18文字の苗字」もウッズ・リチャードソンの16文字を上回る歴代最長記録となったそうだ。
同サイトではロースター上の登録名を対象に調査を実施。姓と名のあいだに入るスペース以外のスペースやハイフンもすべて1文字としてカウント。この結果、エンカーナシオン=ストランドのフルネーム「Christian Encarnacion-Strand」は27文字となり、歴代最長記録となった。背番号33のユニホームの背ネームは「エンカーナシオン」の部分のみが記載されている。
長いフルネームの歴代トップ3は以下の通り(デビュー年と所属チーム。文字数はアルファベットの数)。
1位 クリスチャン・エンカーナシオン=ストランド(2023年・レッズ=27文字)
2位 シメオン・ウッズ・リチャードソン(2022年・ツインズ=22文字)
3位タイ ルイス・アレクサンダー・バサベ(2020年・ジャイアンツ=20文字)
3位タイ クリスチャン・ベサンコート(2013年・ブレーブス=20文字)
3位タイ ファウティノ・デロスサントス(2011年・アスレチックス=20文字)
3位タイ ジャロッド・サルタラマッキア(2007年・ブレーブス=20文字)
3位タイ バレリオ・デロスサントス(1998年・ブリュワーズ=20文字)
3位タイ ウィリアム・ヴァン・ランディングハム(1994年・ジャイアンツ=20文字)
3位タイ セオドア・ブライテンスタイン(1891年・ブラウンズ=20文字)
ちなみに、ウィリアム・ヴァン・ランディングハム投手は1996年5月に、メッツのジェイソン・イズリングハウゼン投手と先発で対戦。2チームの先発投手の名前の合計文字数はメジャー史上最長タイ記録だったそうだ。
TOPPS社のオンデマンドカード「TTopp Now」では早速、エンカーナシオン=ストランドの初本塁打カードを制作。残念ながら背ネームは見えない。これまで発行されたカードでも背中から撮影した写真を使ったカードはないようだ。だが、ベスト3の選手の中には背ネームの見える写真を使ったカードもあり、楽しめる。そんなカードを探し出すのも面白いかもしれない。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。