F1の2021シーズン最終戦となる第22戦アブダビGP決勝が12月12日、ヤス・マリーナ・サーキットで行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が最終ラップに逆転して優勝し、自身初のドライバーズチャンピオンに輝いた。
ポールポジションのフェルスタッペンはスタートで出遅れ、終盤まで、首位を快走していたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に追いつけず、絶望的な展開。だが、残り4周でウイリアムズのマシンがクラッシュしてセーフティカー導入となり、ここでフェルスタッペンはピットインしてソフトタイヤに履き替える中、ハミルトンはステイアウト。残り1周で再開となり、44周走り込んだハードタイヤのハミルトンを一気に追い詰めたフェルスタッペンがオーバーテイク。最終周に逆転優勝を飾り、ドライバーズチャンピオン争いでも大逆転で自身初のタイトル獲得を決めた。
「信じられない。僕はレース全体を通してファイトし続けたけど、最後についに僕に運が向いた。チーム、ホンダ、みんながこのタイトルに相応しい。チームプレイをしてくれたチェコ(セルジオ・ペレス)にも、2016年から僕を信じてきてくれたチームに感謝している」とフェルスタッペン。「ワールドチャンピオンになることができて、最高の気分だ。今日はジェットコースターに乗っているようで、最終周まで勝機があまり見えないレースだったけど、常に自分に『最後まで持てる力を出し切るのみだ』と言い聞かせ、実際にそれができた」と胸を張った、
コンストラクターズ選手権はメルセデスAMGが制したが、今年限りでF1から撤退するホンダにとっては1991年のアイルトン・セナ以来のドライバーズタイトル獲得で有終の美を飾った。
一方、敗れたハミルトンは「まずはシーズンを通して素晴らしい走りをしたマックスを讃えたい。これまでで一番難しいシーズンだったけど、本当に誇りをもって仕事をしてきた。彼らと一緒に仕事をしてこられたことに感謝したい。僕らは最後まで全力を尽くした。すべてを捧げてチャンピオンシップをあきらめなかった。僕らはここから強くなって来年戻ってくる」と雪辱を誓った。
ハミルトンは米国人ということもあり、トレーディングカードの人気も高かった。オランンダ出身のフェルスタッペンも米国内でのF1レースとF1トレカへの注目度が高くなり、トレカの市場価格の高騰とともに、そのレースぶりから人気が上昇。ネットオークション「ebay」では11月に150万円前後だったTOPPS社の各種オートパッチカードが、今回のアブダビGP開催中に180万円前後まで上がった。
F1の今シーズンは終わったが、日本GP復活も予定されている来季のシーズン開幕まで、トレカがどんな動きを見せるか、注目される。
トレカジャーナル編集部