
カナダのケロウナで開かれているカーリングのミラノ・コルティナ五輪の世界最終予選で、女子日本代表のフォルティウスは、決定戦の第1戦でノルウェーに6-5で勝ち、本大会の出場枠を獲得した。
世界最終予選は、男女ともに8チームが総当たりの予選リーグを行い、上位3チームが決定戦に進んで2つの出場枠を争った。世界ランキング10位の日本は、予選リーグを6勝1敗の2位で突破し、勝てばオリンピックの出場枠獲得が決まる決定戦の第1戦で、予選で敗れた世界30位のノルウェー代表と対戦した。
試合は一進一退の展開となり、第8エンドを終えた時点で日本が5-4と1点をリードして終盤へ。第9エンドの日本は不利な先攻でしたが、複数失点をせずに同点で最終の第10エンドを有利な後攻で迎えるために守りを固めた。
ハウスと呼ばれる円の中心の一番近くにある相手のストーンを囲うようにストーンを配置し、2点目を取らせない形をつくるとスキップの吉村紗也香がラストショットで壁をつくり相手のミスを誘い、狙いどおりにこのエンドを1失点でしのいだ。
最終の第10エンドもスチールをねらう相手に対して、ハウスを広く使ってストーンを配置して重圧をかけた。最後は、ノルウェーのスキップのラストショットが中心に届かずに日本が6-5で勝ち、1998年の長野五輪から8大会連続の出場を決めた。

吉村は自身初の五輪出場に「ものすごくうれしい。このメンバーでオリンピックの出場権を勝ち取れて、すごくうれしい気持ちです。しっかりとチームの持ち味を出せたし、強さを出し続けられた。総力戦でつかみ取った勝利だと思う。きょうは、第10エンドに小谷選手がダブルテイクアウトを決めた時に『絶対に行ける』という自信があった」と話した。
前回の五輪ではロコ・ソラーレに出場を譲った。「4年間、いろいろなことがあってあっという間の4年間だった。つらい時期もこのメンバーで乗り越えたし、絆を持って、みんなでオリンピックに行くぞという思いを持ち続けて4年間かけて準備してきた。その舞台で勝利をつかみ取る気持ちで毎試合をやっていた」と振り返った。
「やっとオリンピックの舞台に立てる喜びもあるが、目標としているオリンピックでの金メダルに向かって準備をして、いいパフォーマンスをできればと思っている。また、一段と強くなった姿を見せたい」と力強く話した。
フォルティウスはスキップの吉村、リードの近江谷杏菜、セカンドの小谷優奈、サードの小野寺佳歩、フィフスの小林未奈で構成。2011年4月から2021年11月末までは北海道銀行がメインスポンサーを務め「北海道銀行フォルティウス」の名称で活動。2014年のソチ五輪に出場した。

カーリングのトレーディングカードといえば2022年に発売されたプロデュース216の「ロコ・ソラーレ」~軌跡~オフィシャルアスリートカードがブレイクしたが、吉村は2015年のBBM「セカンドバージョン」の始球式カードに登場し、その後、オールスポーツカードに封入された。2016年にはBBMがカーリングの有力チーム、選手にスポットライトを当てた「カーリングセット」を制作し、吉村らが収録されていた。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























