サッカー日本一を争う105回目の「天皇杯」の決勝が11月22日、国立競技場で行われ、FC町田ゼルビアがヴィッセル神戸を3-1で下して初優勝。初のタイトルを獲得した。昨シーズンはJ1と天皇杯の2冠に輝いたヴィッセルは2連覇はならず、今シーズンはタイトルなしに終わった。
大会を通じてわずか2失点と堅い守りで初めて決勝に進んだゼルビアと、延長戦やペナルティーキック戦の接戦を制して勝ち上がったヴィッセル。

ゼルビアは、前半6分に左からのクロスボールに藤尾翔太が頭で合わせて先制。さらに32分には、右サイドからミッチェル・デュークが相手ディフェンスの間に巧みなパスを通し、相馬勇紀がシュートを決めて2-0で折り返した。

後半11分にも藤尾がこの試合自身2点目となる強烈なシュートを決めてリードを広げ、ヴィッセルの宮代大聖に1点を返されたものの、リードを守りきった。
「クラブはJ1、2年目のまだまだ新参者ですが、ここまではい上がってきた。皆さんの思いが、本当に一つになって戦えたこと、優勝というものをFC町田ゼルビアにもたらすことができたこと、本当に皆さんのおかげだと思っています」と黒田剛監督は試合直後のインタビューでサポーターに感謝した。
「国立でのファイナルということで立ち上がりの15分で試合が決まると選手たちに伝えていたが、まさに早い時間での先制点、そして追加点と選手たちが見事に実践してくれた」と選手をたたえた。
「J1で常に上位をとり続けること、まだ、アジアチャンピオンズリーグの戦いも終わっていないので、アジアでも、もう1つ上の段階を目指して頑張っていきたい」と話した。
「試合に入る前から、僕のゴールで試合を決定づけたいと思っていたので、そのとおりの結果になってすごくうれしいです。(サポーターは)試合中、ずっとかかさず声をかけてくれて、その一声が僕たちの背中を押してくれた。サポーターと一緒にこの優勝を分かち合いたいです」と2得点の藤尾は喜びを口にした。
「何が何でもタイトルをとると思っていたので本当に最高の気持ちです。本当に今シーズン、苦しいシーズンだったが、どんなときも応援してくれて、こうやってスタンドを真っ青に染めてくれたサポーターがいてくれたからこその優勝です。本当にありがとうございました」と相馬も話した。

「ホッとしました。試合を通じて難しい試合だった。ヴィッセルは前年王者で、近年のJリーグを常に引っ張ってきた象徴的なチームなので、そこをしっかり破ろうとチームの約束事として決めていた。相手がヴィッセルだったからこそ、自分たちもいいパフォーマンスが出せたと思います」と主将の昌子源は振り返った。
初タイトルに輝いた町田ゼルビア。エポック社の「Jリーグチームカード」をはじめ、トレーディングカードも人気のチームである。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























