
故沢村栄治氏を記念し、シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる「沢村栄治賞」の選考委員会(平松政次、堀内恒夫、山田久志、工藤公康、斎藤雅樹)が10月27日、都内のホテルで開かれ、日本ハム伊藤大海投手が初受賞した。昨年は「該当者なし」だった。球団では07年のダルビッシュ有以来、18年ぶりの受賞となった。
伊藤はプロ5年目の今季、2年連続の14勝で2年連続の最多勝、昨年の勝率1位に続き、179三振を奪い最多奪三振と、2年連続の投手二冠に輝いた。
7つの選考基準のうち25試合登板、150奪三振、勝率6割の3項目をクリア。さらに登板数、完投数、勝利数、投球回、奪三振数、日本版クオリティー・スタート数(7回以上、自責3以下)で両リーグトップ、またはトップタイの数字を挙げたことも評価された。選考7項目のうち6項目でキャリアハイの数字を残した。

沢村栄治賞の選考基準は以下の7項目。カッコ内は伊藤の今季成績。
(1)15勝以上(14勝※)
(2)150奪三振以上(195奪三振※)
(3)10完投以上(6完投※)
(4)防御率2・50以下(2.52※)
(5)投球回200以上(196回2/3※)
(6)登板25試合以上(27試合※)
(7)勝率6割以上(.636)
※はキャリアハイ。
「ピッチャーとして憧れていた賞であり、目標にしてきた賞ですので、選んでいただき、本当に光栄です。1シーズン投げてきたことを評価していただき、心からうれしく思います。自主トレから意図をもって練習に取り組み、シーズン中の試合はチームの勝利を目指して必死に投げたことが、今年の結果につながった。さらなる高みに到達するため、今後も日々のトレーニングに励んでいきたい」と球団を通じてコメントを発表した。
今季はエースの奮闘もむなしくレギュラーシーズンは2位。来季は10年ぶりのリーグ優勝と日本一へとチームをけん引。ワールドベースボールクラシック(WBC)では侍ジャパンの主戦投手としての登板も楽しみだ。今回の「沢村栄治賞」の初受賞で、パ・リーグのエース、NPBのエースとして認められた伊藤だけに、元々、人気の高かったトレーディングカードの価値もさらにワンランク上がったと言えるだろう。

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Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























