
シカゴ・カブスの鈴木誠也外野手が9月30日、自身初のポストシーズンゲームとなるワイルドカードシリーズ第1戦、サンディエゴ・パドレス戦で本塁打。レギュラーシーズンから5試合連続本塁打を記録した。チームは鈴木の同点弾をきっかけに逆転で先勝した。
「5番・右翼」で先発出場した鈴木は0-1と1点を追う5回無死、ニック・ピベッタ投手が投じた94.5マイル(約152.0キロ)の内角速球をリグレーフィールドの左中間席へ運んだ。
米メディアによると、4試合連続本塁打の状態でポストシーズンに入ったのは、2007年のライアン・ハワード、1985年のジョージ・ブレット、1980年のマイク・シュミットの3人しかいない、という。その3人は、ポストシーズン初戦で本塁打を放つことはできなかったため、「セイヤ・スズキがMLB初の記録を達成した」と報じた。

鈴木は試合後、長男の大翔(ひろと)君と会見に臨んだ。「とりあえず最高でした。ファンの皆さんの熱気もすごかった。終始鳥肌が立っているというか、シーズン中とは違う緊張感、球場も素晴らしい雰囲気だった」と振り返った。同点アーチについては「自分が思っている以上の力が出て、周りのみんなに打たせてもらった本塁打だった。すごくうれしいし、何よりチームが勝った、1戦目を取れたことが大きいと思う」と話した。
広島東洋カープから移籍して4年目。日米を通じてキャリアハイとなる151試合に出場。打率.245、32本塁打、103打点をマークした。本塁打はカープ時代の2021年の38本塁打に続く本数で、打点は2016年の95打点を越えた。
早速、TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」では、鈴木の記録的な本塁打をカードにした。しかも、同時に2種類が出た。渡米後に米国のメーカーから発売された鈴木のトレーディングカードは多かったが、サインカードはPANINI社のものがほとんどだった。それでも、今季の活躍を受けて、TOPPS社も今年からサインカードを収録している。

また、9月13日には本拠地リグレーフィールドでボブルヘッドも配布された。すでに、2023年に英国ロンドンで公式戦が開催された際に、ビートルズをあしらった記念のボブルヘッドがストローマン、ホーナー、スワンソンとともに作られたことがある(シーズンチケットホルダーにプレゼント)が、今回は単体では初のボブルヘッド。野球選手にとっては人気の証明ともいえるボブルヘッド登場が、今季のカブスにおける鈴木の存在感を示している。

同級生の大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)が鈴木より「神っている」活躍を続けているため、目立っていないが、セイヤ・スズキのプレーだけでなく、トレカもボブルヘッドももっともっと高い評価を得てもいいはずだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























