TOPPS社は同社の「eTopps」を9月30日で終了すると発表した。
「eTopps」はインターネットを通じてコレクターに直接販売していたトレーディングカードのシリーズ。当初は、購入したカードはオンラインで管理し、他人との売買もオンラインのみで行われていたが、実物のカードも手数料を支払えば、米国とカナダ国内限定で、郵送してくれることになった。「e」は「electronic(電子)」を意味し、Toppsのオンライン部門が運営していた。
オンライン上の保管がメーンだったこともあり、日本にもコレクターが多かった。ネットオークション「eBay」でも売買が可能で、手軽に楽しむことができた。
カードの加工技術も高く、奥行きのある輝きは、現在の「Chrome」ブームの始まりともいえる存在だった。
カードはTopps社の保管施設から取り出される前にカプセル化され、ケースには改ざん防止のホログラムステッカーが貼られていた。このステッカーは、カードが本物のミント状態であることを保証していた。
「コレクターの皆様の利益を第一に考え、現在の製品ラインナップを慎重に評価してまいりました。しかしながら、他の魅力的な製品に注力するため、eToppsプログラムを終了するという苦渋の決断に至りました」とTOPPS社は説明。「eTopps」ウェブサイトも9月30日をもって閉鎖する、という。
利用者は、9月21日までに専用アカウントにアクセスして、自身のストックを確認し、郵送か、topps.comストアクレジットとの交換を選択しなければならない。カード1枚につき1.50ドルのレートでtopps.comストアクレジットと交換できる。
郵送を選択しても、事情により提供できない場合は、ストアクレジットまたは同額の代替品が提供される。注文が集中しているため、通常より到着までに時間がかかる場合がある。
ベースカードにはプラスチックケースやeToppsステッカーは付属しない。サイン入りカードと記念品は、引き続き標準ケースで発送され、該当する場合は認証ステッカーとレターが貼付される。
また、未使用のeToppsポイントを保持している場合は、1ポイントあたり0.25ドルのレートでtopps.comストアクレジットに変換する。
時代の最先端を走っていた「eTopps」が終わるのは寂しい限りだが、トレーディングカード史に残した功績は大いに評価されるべきだろう。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。