Jリーグは、折り返しでより激しい戦いが続いている。横浜F・マリノスは2度の監督交代の非常事態の中、白星は遠く、最下位脱出に懸命だ。
一方、ヨーロッパ各国は、5月に2024-25シーズンが閉幕。6月にクラブワールドカップが開催されているため、2025-26シーズン開幕に向けて、各国とも例年より早く移籍市場が活発に動いている。
日本人選手についても、この夏にステップアップする選手や、新たな挑戦をする選手の情報が続々と出ている。その中から、若く有望な選手たちをテーマにしてみた。
■坂本一彩（ガンバ大阪 → ウェステルロー）
まずは、FW坂本一彩選手。現在21歳の気鋭のFWは、ガンバ大阪のアカデミー出身で、2020年に2種登録としてトップチームにデビュー。一時ファジアーノ岡山に期限付きで移籍したが、動き出しが上手く、DFの背後を取ってフリーでゴールの匂いを嗅ぎつける天性のストライカーで、2024年にガンバ大阪に復帰し、この年自身初の二桁ゴールを達成した。2025年にベルギーのKVCウェステルローに期限付きで移籍。シーズン途中からの移籍ながら、リーグ戦19試合に出場し、6ゴールを記録。チームの1部残留に貢献した。そして、この6月に完全移籍となった。さらなる活躍が期待される。
直筆サインカードでは、2024年のガンバ大阪スペシャルエディションの50枚限定が8,000円と評価は高い。今後、活躍によってはますます高値になると予想される。
■ 古川陽介（ジュビロ磐田 → SVダルムシュタット）
続いて、MF古川陽介選手。坂本選手と同様に現在21歳。京都サンガの下部組織でプレーした後、高校サッカーの名門・静岡学園に進学し、高校選手権で活躍。その後、2022年にジュビロ磐田に加入。2024年にはルヴァンカップで60メートルをドリブルしてゴールを決めるなど活躍。この年の9月にポーランドの1部・グールニク・ザブジェに期限付き移籍をした。速さ、緩急、タッチの細かさを兼ね揃えた個人技で、狭いスペースでも突破できるドリブラーで、今年7月にドイツ2部のSVダルムシュタットへの完全移籍が決まった。さらなるステップアップが期待できる選手だ。
カードの相場では、2024年のエポックJカードの直筆サインカードが8,000円。2022年のジュビロ磐田での50枚限定ルーキー直筆サインカードは20,000円の高値でオークションに出ている。カード的にも大いに注目される選手と言える。
■ 松田隼風（水戸ホーリーホック → ハノーファー96）
次に、DF松田隼風選手。北海道函館出身の21歳。2022年に水戸ホーリーホックに加入。スピードとキックの精度に優れた左利きのサイドバックで、縦への推進力にも優れ、自ら局面を打開できることが魅力だ。育成業務提携の一環でドイツ2部のハノーファー96のセカンドチームに期限付きで移籍。今年の6月にハノーファー96のトップチームへ昇格。U-20日本代表として、AFC U-20アジアカップにも選出されてプレーするだけに、今後の活躍が期待される。
カード的には、まったくの無名だが、今後のステップアップでは大いに価値が出る可能性もあり、今からチェックしておきたい。
■ 北野颯太（セレッソ大阪 → ザルツブルク）
最後は、現在20歳のMF北野颯太選手。中学からセレッソ大阪U-15に所属し、2022年にトップチームに昇格した。高校1年で柿谷曜一朗選手の持つクラブ史上最年少記録を更新し、16歳2か月12日で公式戦デビューを果たした逸材で、早くから注目されていた。スピードに乗ったドリブルは、速さと上手さを兼ね備え、股抜きは一級品で、相手陣内でゴール、アシストと得点に絡む。2025年6月にドイツのザルツブルクへの完全移籍が決まった。セレッソ大阪時代は出場機会も少なかったが、ここ数年で著しく成長を遂げているだけに、海外でもまれてさらに飛躍する可能性も高い。
エポックワンスベクトラカードで、2022年ルヴァンカップニューヒーロー賞カードや関西ダービー劇的J1初ゴールは15,000円前後と高値でオークションに出品されている。今後の活躍でさらに値が上がる可能性は高い。
これから海外移籍市場もさらに活発となり、三笘選手を含め、現在の日本代表の主力の動向、さらに新天地を求めて海外移籍する日本選手など、目が離せない楽しみな時期だ。
文：Chief(ライター)
国内サッカーを中心にトレカの世界を長年に渡って見守って来た元スポーツ雑誌編集者。横浜F・マリノスサポーター。ラグビー、相撲にも造詣が深い。
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