「リゾートトラスト・レディス」の最終日が6月1日、グランディ鳴門ゴルフクラブ36で行われ、稲垣那奈子(三菱電機)が、初優勝を飾った。2バーディー、3ボギーの73で回って通算7アンダーの281。早稲田大学出身の女子選手では初のJLPGAツアー制覇となった。
前日は3バーディー、1ボギーの70で回って通算8アンダー。青木瀬令奈(リシャール)、三ケ島かな(ランテック)と208でトップに並んでいた。初めての最終日、最終組の重圧にも打ち勝った。
この日は9番までにひとつ落として7アンダーとし、首位の神谷そら(郵船ロジスティクス)を1打差で追っていたが、後半に逆転し、単独首位へ。トップで迎えた残り3ホールも順位を守り、勝ち切った。
「この大会で初優勝できたことは、ゴルフ人生の中で、いろいろなことがありましたが、すべてが糧になっていて、間違っていたことはないと今、感じています。2勝目、3勝目を目指して頑張ります」と稲垣は話した。
古江彩佳らと同じ2000年度生まれのミレニアム世代。高校ではプロテストを受験せず、早大のスポーツ科学部へ進んでゴルフ部に所属した。
4年時の23年11月に、プロテストに2度目の挑戦で合格。今季の「富士フイルム・スタジオアリス」での、14位が最高だった。1年目の昨季は9試合のうち6試合で予選落ち。今年も他3戦は全て予選落ちしており、トップ10入りしたこともなかったが、初めて巡ってきたチャンスをものにした。
稲垣のルーキーカードは昨年6月に発売された「EPOCH 2024 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS ROOKIES & WINNERS」。インサートカード、ジャージーカード、そして、サインカードも封入されたが、発売に配布されたプロモーションカードも人気がある。そこには「強くかっこいいプレーをお届けします!」とプリントされたインスクリプションが記されている。「2勝目、3勝目を目指して頑張ります」。早大と言えば、「都の西北」とも呼ばれる大学校歌がある。その一節には「現世を忘れぬ 久遠の理想 輝くわれらが 行手を見よや」とある。まさに、「強くてかっこいい」女子ゴルファーが誕生した。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では、稲垣の優勝カードを制作。初Vだけに、初めての「エポワン」になる。早稲田女子の、真のプロ生活がスタートした。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。