ロナルド・アクーニャJr.外野手(アトランタ・ブレーブス)が5月23日、本拠地トゥルーイスト・パークでのサンディエゴ・パドレス戦で1年ぶりに試合出場。復帰初打席の初球を先頭打者アーチにした。
アクーニャJr.はまだ27歳ながら、2023年にMLB史上初の「40本塁打&70盗塁」を達成したスーパースター。昨年5月26日に左ひざを痛め、「左膝前十字じん帯断裂」の手術を受け、残りのシーズンを全休していた。
「1番・右翼」で先発出場し、迎えた初回の第1打席。右腕ニック・ピベッタが投じた初球、真ん中低めに入った4シームをとらえた。左中間に速度115.5マイル(約185.9キロ)で打ち出された打球は、飛距離467フィート(約142.3メートル)。「初球の先頭打者弾」としては歴代2位の飛距離、3位の打球速度だった、という。角度は23度の弾丸ライナーでもあった。
そして、何より、150試合以上の欠場をした選手が復帰戦で先頭打者本塁打をマークしたのは、アクーニャJr.が史上初でもあった。
衝撃の一発は早速、TOPPS社のオンデマンドカード「TOPPS NOW」で「WELCOME BACK!」のキャプションでカードになった。バットを振り切ったその打撃フォームはコレクターならお馴染みのポーズである。アクーニャJr.のトレカはもちろん、2018年の「ROOKIE」ロゴが入ったルーキーカードが人気で、今回と同じ打撃フォームに似た写真が使われたTOPPS「2018 UPDATE」のレギュラーカードの市場価格はトップクラス。さらに、このパラレル版で、バットが完全に振り切られた「BAT DOWN」は発行枚数も少ないため、高額になった。
米大手オークションハウス「GOLDIN AUCTIONS」ではこの「BAT DOWN」のPSA10が1,879ドル(約27万円=バイヤーズプレミアム込み)で売買された。ちなみに「UPDATE」のレギュラーカードは現在、MINTモールで5,000円で出品されている。
今回の「TOPPS NOW」にもパラレル版が抽選で後で送られてくる「ラッキーカード」として存在する。残念ながら「BAT DOWN」ではなく、本塁に生還する際に天を見上げる感動的なポーズになっている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。