男子テニス「ゴーネット・ジュネーブ・オープン」は5月24日、ジュネーブでシングルス決勝を行い、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第6シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)を5-7、7-6、7-6の逆転で破り優勝。オープン化以降では史上3人目のツアー大会100勝を達成した。
世界ランク6位のジョコビッチはこの大会に昨年、初出場しベスト4となっていた。世界ランク31位のフルカチュに対して、第1セットは第5ゲームで2度のブレークポイントを逃すと、終盤の第12ゲームでブレークを許し先行された。
それでも、第2セットは4度のミニブレークに成功し、追いつく。追いかける展開になったファイナルセットも第8ゲームでブレークポイントを握ると、最後はパッシングショットでブレークバック。その後のタイブレークをものにし、3時間を超える死闘を制した。
ジョコビッチがツアーレベルのシングルスで優勝するのは昨年8月のパリ五輪での金メダル獲得以来、約9ヵ月で、通算100度目。パリ五輪では史上5人目となる生涯ゴールデンスラムも達成した。ツアー大会100勝は、1968年のオープン化以降ではジミー・コナーズ(アメリカ)の109回、ロジャー・フェデラー(スイス)の103回に次ぐ史上3人目。20シーズン(2006年~2025年)にわたるツアータイトル獲得はオープン化以降、ラファエル・ナダル(スペイン)の19シーズンを抜き、史上最多記録となった。
38歳のジョコビッチの偉業達成で、テニスのトレーディングカードにも脚光が集まる。これまで、テニスのトレカは「ACE」社など、少なかったが、TOPPS社が「2021 Chrome」でテニスのカードを商品化してから注目のカテゴリーになった。
ジョコビッチのルーキーカードは2006年と言われている。同年に発行された「2006 ACE Authentic Grand Slam」に収録されている直筆サインカードは、ジョコビッチにとっては1stオートで、グレーディング鑑定されていない状態でも約50万円ほど、GS優勝時にはPSA鑑定済みのものが100万円以上で取引された履歴がある。最近でもTOPPS「2024 ROYALTY TENNIS」の50枚限定サインカードのファーストナンバー)はMINTモールで150,000円で販売された。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。