【コラム】NFLオフシーズンの主役はドラフト!2026コンバインで評価を上げた注目選手たち

第60回スーパーボウルが終わり、NFLはいよいよオフシーズンへ。とはいえ、ファンにとってはここからが本番です。最大の目玉は、もちろんドラフト。各チームが来季以降の未来を左右する戦力を見極める時期に入りました。
日本時間2月24日からは、『NFL Scouting Combine』(スカウティングコンバイン)がスタート。ドラフト候補の大学生たちが、身長・体重・身体能力テストやフィールド上のドリルで、スカウトやフロント、コーチ陣の前でアピールします。
NFLでは、このスカウティングコンバインも、ファン注目の一大イベントのひとつ。特に毎年大きな話題になるのが『40ヤード走』。純粋なスピードが数字で可視化され、評価を一気に押し上げるきっかけにもなります。この記事では、コンバインで強烈なインパクトを残し、ドラフトに向けて評価をを上げた選手を紹介します。

ケニヨン・サディーク(TE・オレゴン大学)

今回のコンバインで、全米に最も強烈な印象を残した一人がサディークです。191cm・109kgというタイトエンドらしい体格で、40ヤード走は4.39。タイトエンドの基準が「4.70前後」と言われる中で、この数字は規格外です。この記録は、イーグルスのRB セイクオン・バークリーや、49ersのRB クリスチャン・マキャフリーよりも速いタイムと聞くと凄まじさがわかりやすいかもしれません。さらに垂直跳びでは、43.5インチ(110cm)、立ち幅跳びでは11フィート1インチ(338cm)と、NFLのどのポジションの選手と比較してもトップクラスの跳躍力を披露しましたサイズ、スピード、バネをすべて高水準で揃えたアスリートTEとして、1巡指名はほぼ確実。あとはこの身体能力を、プロでどこまで成績につなげられるかが楽しみです。

ソニー・スタイルズ(LB・オハイオ州立大学)

ソニー・スタイルズのパフォーマンスも圧巻でした。196cm・111kgというLBとしても恵まれた体格から、40ヤード走ではLBトップタイの4.46を記録。垂直跳びでは前述のサディークと同じ43.5インチ(110cm)、立ち幅跳びでは11フィート2インチ(340cm)と3部門でポジショントップの数値を叩き出しました。フィールド上のドリルでも文句ない動きで、スカウトの前で十分すぎる能力を披露。トップ10指名も現実味を帯び、ドラフトに向けて理想的なコンバインになったと言えます。ちなみに父親は元NFL選手のロレンゾ・スタイルズで、兄のロレンゾ・スタイルズ・ジュニアは今年のコンバインで全体2位となる40ヤード走4.27を残しており、兄弟揃って高すぎる身体能力を見せました。

ディロン・シーネマン(S・オレゴン大学)

もともと上位候補だった2人に対し、「コンバインで評価を一段引き上げた」代表格がディロン・シーネマンです。ドラフト前は2巡評価が多かったものの、今回は数字で存在感を示しました。パデュー大学で2年間高い成績を残した後にオレゴン大学へと転校。25年シーズンも上々の成績でしたが、ドラフト前までは2巡という評価の多かった選手です。今回のコンバインではまず40ヤード走でSの中で3位となる4.35を記録すると、垂直跳びでは41インチ(104cm)、立ち幅跳びでは10フィート5インチ(318cm)と文句なしの成績、極め付けは225ポンド(102kg)のベンチプレスでポジショントップの18回を叩き出しました。タックル力、スピード、ボールスキルを兼ね備えている選手として、NFLでのプレーが最も楽しみな選手のひとりです。

モンロー・フリーリング(OT・ジョージア大学)

OLは、スカウティングコンバインでは他のポジションとは異なる視点で見られることが多いです。特に重視されているのが腕の長さと、10ヤードの加速力です。例えばOTでは、どれだけ大学で活躍していても腕が短いと「君はNFLではGの方が良いね」と評価されることが多々あります。腕が長ければより遠くでパスラッシャーに触れるので、時間を稼いだり、QBとの距離が作れるのです。また、10ヤードの加速力も非常に重要なポイントです。OLのプレーの特性上、40ヤードを全力で走ることは滅多にありません。それよりも早くターゲットに辿り着くために必要な短い距離のスピードが大事とされています。
このような前提で、今回のスカウティングコンバインで最も評価が上がったOLのひとりが、ジョージア大学のLTのモンロー・フリーリングです。201cm・143キロという体格に加えて、腕の長さは34 ¾インチ(88.265cm)。慣習的に34インチはあれば理想とされる腕の長さをクリアし、前述の10ヤードはOL2位の1.71。ちなみに40ヤード走ではOL4位タイの4.93という成績でした。この数値は単純に計算しても50メートル走で6.74です。143kgの選手がこのスピードで走るのがNFLです。フリーリングは、体格良し・スピード良しとNFLのスカウトが求める基準をクリアし、ドラフトでのOTの最初の指名の可能性まで見えてきました。

テイレン・グリーン(QB・アーカンソー大学)

身体能力で全米を驚かせたQBがアーカンソー大学のテイレン・グリーンです。198センチ・103キロという恵まれた体格から40ヤード走でQBとしてダントツの4.36を披露し、垂直跳びでは43.5インチ(110cm)、立ち幅跳びでは11フィート2インチ(340cm)とソニー・スタイルズと同じ跳躍力を見せました。2003年以降のQBのスカウティングコンバインの記録では、40ヤード走は2位、垂直跳びと立ち幅跳びでは1位と、QBの歴史上でも最も身体能力が高い選手です。一方でQBとしての成績はいまひとつ。私もスカウティングコンバイン前までは7巡相当の評価でしたが、身体能力が明らかになって風向きが変わっています。そして、あまりの身体能力にWRにコンバートしろとの声もあるくらいです。なお本人はQBとしてNFLでプレーしたい様子。ぜひ今後の動向にも注目してみましょう。

 

ジェレマイヤ・ラブ(RB・ノートルダム大学)

12月の記事でも紹介したナンバーワンRBは、スカウティングコンバインでも圧倒的な数値を残して、見事に今年のドラフトで最高のRBであることを証明しました。フィールドのどこからでもタッチダウンを取れるスピードは、今回の40ヤード走での4.36という数字で完全に裏付けが完了。世代を代表するRBになる素質がある選手で、トップ10どころかトップ5指名も現実的…と言いたいところですが、NFL全体ではRBのポジション価値が年々下がっており、トップ5指名は正当化が難しいという事情もあります。それでも、ポジション内での傑出度はずば抜けているので「上位で欲しくなる」のは理解できます。ラブが今年のドラフトで1巡の何位で指名されるのかは注目してみましょう。

NFLドラフトまで残り2ヶ月弱。ここからは各大学がスカウト向けに開催する『プロデイ』があり、4月のドラフトに向けて動きが加速します。ドラフトの全体1位が確実視されているインディアナ大学のフェルナンド・メンドーザもプロデイから遂に始動。シーズンが終わってもNFLから目が離せません。

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文:Tamago

国内のNFLファンコミュニティでも一目置かれる存在で、特にカレッジフットボールの知識に関しては「日本随一」との呼び声も高く、毎年恒例となっているドラフトビッグボードでは、数百人に及ぶ選手の評価・分析を行い話題となっている。戦術、選手育成、大学文化に至るまで多角的な視点でフットボールを分析し、その的確さには定評がある。
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