【コラム】Topps NBAカードのこれまでと、これから|NBAトレカレジェンドコレクター座談会 Vol.1

2026年、都内某所にて、とあるレジェンドNBAトレーディングカード・コレクター2名を迎え、弊社スタッフも交えた座談会が開催されました。
テーマはずばり「Topps時代のNBAカード」

15年ぶりにNBAトレーディングカードの公式ライセンスがToppsに移行し、今後の展開が世界中のコレクターから注目される中、これまでのTopps、そしてこれからのToppsを、歴史・背景・実体験を交えながら語り尽くす、超長編座談会の模様を複数回に渡ってお届けします。

■参加者
SomaTommy氏:長年コレクションを続けるレジェンドコレクター。膨大かつ貴重なコレクションと、当時のNBAおよびトレーディングカード文化に関する深い知識を併せ持つ、まさに“生き字引”的存在。
荒川 豊:MINT LAB TOKYO 副館長

Soma「Toppsカードの始まりといえば、NBAカードだけに絞ると1957年ですよね。権利の話で言えばBowmanの方も持っているので1948年まで遡りますが、NBAファンの視点から見ると、1957年のボブ・クージーやビル・ラッセルのルーキーカードが入ったセットが、初めてですよね。」
Tommy「僕らの世代だと、どうしても1992年から始まった、という認識があります。」
Soma「ビル・ラッセル時代のブランド自体は、結局1年で発行が終わってしまって、再開は1971年頃。その後10年ほど、ようやく継続的にカードが発行されるようになります。そして1992年、シャックのルーキーイヤーから本格的に復活し、PANINIが独占契約を結ぶ2010年まで、ToppsはNBAカードを出し続けていました。この1982年のカードが一度目の最後だったので、マイケル・ジョーダンのルーキーイヤーにToppsがカードを出していなかった、というのは今でも悔いがあるわけですよ」

Tommy「その後、復活した時に象徴的だったのが、この『アーカイブス』ですね。中断期間のデザインを、野球カードの意匠で再構成したシリーズです。」
Soma「NBAカードでこの“パラレル”という概念を初めて持ち込んだのもToppsですよね。」



Tommy
「そうですね。Topps Goldが、おそらく最初のパラレルです。」
Tommy「“初めて”を辿っていくと、いろいろ出てきますね。初のパワーパックパラレル、初の箱1パラレル…。箱1で言えば、『スタジアムクラブ』のファーストデイが最初じゃないですかね。」
Soma「そう考えると、“パラレル文化”を作ったのがToppsだった、と言ってもいいかもしれません。」
Tommy「当時はファクトリーセットもありましたよね。『アーカイブス』はパック販売でしたけど、ゴールドはファクトリーセット限定でした。このゴールドはかなりレアです。昔、とあるお店で2,000円で売っているのを見つけて即買いしました。まさか置いてあるとは思わなかったので。」



荒川
「『アーカイブス』買ったなあ。」
Soma「ただ、NBAカードだけで見るとそうなんですが、皆さんToppsに対して『老舗』というイメージを持っている方も多いと思います。そもそも“トレーディングカード”という名称自体がベースボールカードを起点にしている以上、その原点はやはり野球カードにあると言えるでしょう。Toppsという存在を特別なものにしている最大の理由は、1952年のベースボールカードにあります。あのシリーズが、表面にプレー写真を載せ、裏面に詳細な選手情報を記載し、現在のカードサイズを確立することで、トレーディングカードの基礎を作ったわけです。」
Tommy「サイズの基準を作ったのがToppsだったんですね。」
Soma「そう、レギュラーサイズ、今のカードのスタンダードサイズっていうものを作ったのが1952年のToppsなので。」
Tommy「我々の感覚としては、その年ごとにFleerやSkybox、Upper Deckといった新進気鋭のブランドが出てきてはいましたが、やはり『基本となるカードはToppsだ』というイメージがありました。白枠のカードに、しっかりとプレー中の写真が使われ、裏面には選手の説明が載っている。他ブランドのデザインは年ごとに大きく変わっていきましたが、Toppsのレギュラーカードだけは、その年度ごとのスタンダードとして、それを押さえておけば間違いない存在だったと思います。」
Soma「で、その後1992年から復活して、名作カードが色々出て、1993年には最高級版『ファイネスト』というものが新しく提案されたりと。92年には先に『スタジアムクラブ』が出ていましたか。」
Tommy「『スタジアムクラブ』の”ビームチーム”、僕持ってきてます。」
Soma「ほぼ箱1でしたよね。」


一同「『メンバーズオンリー』!

Tommy「シャックのこのカードは象徴的ですよね。」
荒川「当時1万円くらいでしたかね。」
Tommy「今でも、未グレーディングなら2〜300ドルくらいで買えると思います。『メンバーズオンリー』も当時新しくて。今はもうないわけで相当マニアックですけどね。評価は低いけど、知る人ぞ知るレアカードです。」
荒川「『スタジアムクラブ・メンバーズ』っていうのがあるんでしたっけ?確かパックに入会案内みたいなのが入っていて。」
Soma「そうです。『スタジアムクラブ・メンバーズ』の会員向けに送られてきた封筒に入っていたカードですね。この辺は発行枚数がかなり多いんですが、実は後期になると発行枚数がすごく少なくなるんです。98-99年は500セット程度、97-98年が750、96-97年が1800程度だったと思います。だからコービーのルーキーは特に少ない。当時としては1800枚でも相当少ないじゃないですか」
荒川「現行商品のMLBカードにも”メンバーズオンリー”というパラレルは使われていますが、何を挿しているか分かる人はあんまり居ないんじゃないかと思うんですが、ここから来ているんですよね。」
Tommy「あるんだ。」

Soma「例えば、このサブセットの名前も『メンバーズオンリー』でしたよね。
Tommy「あ、そっか。サブセットの名前がそうだ。そんな名前でしたっけ」
Soma「あと『メンバーズチョイス』もありましたよね。要は『スタジアムクラブ』ですから、『そういうクラブがある』という設定の延長線上にあるシリーズですよね。」
Tommy「確かこの年に、野球カードも混ざった50枚くらいの小さい小箱に入った『メンバーズオンリー』もありましたよね。ジョーダンとかが入ってるやつ。次のシーズンくらいからは、バスケだけの小箱メンバーズオンリーが出て、その中にコービー(ブライアント)のファイネストが入っていたりして。ルーキーカードも入っていましたよね。」
Soma「おそらく新しいToppsも、これがメインの構成になってくるんでしょうね。フラッグシップの”Topps”とスタジアムクラブ、そこにTopps Chromeやファイネストが加わる形で。」
荒川「そうでしょうね。」
Soma「野球やNPBでも、すでにそういう商品構成になっていますし。これがNPB版のビームチームですね。」



Tommy
「このベースボールは最近のやつですよね。」
Soma「そう。去年のものです。」
Tommy「バスケでも、07-08シーズンの復刻は出ていますよね。ただ、なぜ評価が低いかというと、ジャージが入っているからなんですよ。あれは正直、残念でした。」
Soma「コービーとかカッコいいんですけどね。」
Tommy「ジャージが入ったことで、このカードにジャージはむしろ野暮だよね、という印象になってしまった。」
Soma「あれもそうなんですけど、一つ期待するものにしては、こういう”フラッシュバック”ですよね。昔との比較。」

一同「この並び面白いな、これいいな」
Soma「これやりたかったんですよね(笑)」
Tommy「バスケだけでも、これからはこういう並べ方ができることに期待が持てるわけですね」
Soma「我々として期待するのはやっぱりこういうフラッシュバックデザインですよね。かつてベースボールであったように、昔のデザインで今の選手のカードが出てくれるんじゃないかという期待があって、それはコレクター仲間とも話してます。」
荒川「この『ファイネスト』がおそらく世界初の”最高級版”というイメージですよね。」
Soma「そうですね、高級版というのは実はUpper Deckが1989-1990にベースボールから持ち込んでいるんですけど、さらにハイエンドな最高級版はこの『ファイネスト』が一番最初。で、これがカードショー限定でしか発売されなくて、リフラクター は274枚限定とかなんですよ。だから全部の生産数が公表されてるんですけど限られている。」
Tommy「みんなが探し求めていた超絶SP(ショートプリント)のシャルーナス・マルチュリョニスとか。みんなが『マジでない!』って言って探してました。」



Soma
「カードの位置によってSPとかSSPとかってあるんですよね。
Tommy「そう、だからコモンでも当時から5、60ドルついてた選手が何人かいて。」
Soma「昔のToppsのボブ・ペティットのルーキーカードがあるじゃないですか。あれって実は8倍多く印刷されてるんですよ。カードのシートのたぶん余ったところを、当時MVPだったボブ・ペティットのカードにすることによって、当たりが多く出てくるというパックを作ったんですけど、そのおかげでボブ・ペティットって、他の選手が1枚のところを8枚出てくる。結果たくさん印刷されたカードになったので、そういう意味でカードの刷られた枚数というのが違ってくる。」
Soma「あと1952 Toppsのミッキー・マントルあるじゃないですか、超有名なやつ。あれもダブルプリントで、実は他のカードよりも倍刷られてるんですよ。」
一同「へー!」
Tommy「DPって、要するにダブルプリントのことだった?」
Soma「ダブルプリントです。」
Tommy「知らなかった」
Soma「他のカードよりも倍刷られてるけど、やっぱり見た目もかっこいいし、エポックメイキングなカードなんで、というところですね。」
Soma「なのでToppsに戻ったところで、こういう高級版が出ないかなと。コービーの権利とかないですかね。レブロン(ジェームズ)は出るんだろうけど、コービーが欲しいな…。」
Tommy「コービーは確かに出ないかもしれないですね…。」
荒川「当時のパックはいくらだったか、1000円くらいだったかな。僕は買えなかったんです。お小遣い3,000円の時代だったので(笑)」
Tommy「僕が中1で中野の某スポーツカード屋に行った時は、普通のホビーが2,000円でした。ジャンボが4,000円。中学生からしたら、とても買えるカードじゃなかった。」
Soma「やっぱり当時はそういうもんですよね。『カード1パックに2,000円って…』っていうのが最初の反応ですね(笑)」
Tommy「でも多分アメリカだったら4、5ドルですよね。日本に持ってくると2,000円くらいになるっていう話であって。ベケットにパックの値段書いてあったんですよ。確か3.99ドルだった気がする。だから通常版のToppsとかは、おそらく1.99ドルとか。」
Soma「あと僕は当時リフラクターってなんのことだか分からなくて(笑)」
Tommy「本当、そういう時代でしたよね。」
荒川「資料が何もなかったし、ベケットに書いてあれば、というレベル。」

Tommy「僕、ちゃんとこれ持ってきました。ラリー・バードとシャック。」



一同
「おー、すごいですね。」

Soma
「これはエポックメイキングだったなあ。今見てもやっぱ綺麗ですね。初年度の光り方は。」
Tommy「初年度はやっぱりちょっとスペシャルですよね。ただ、色あせがすごくもったいないっていうのも…。」
荒川「その面も含めて、その後カードの改良がなされて、翌年以降シートが付くような形になりましたね」。
Tommy「何年くらいまで色あせがあったのかな。最初の5年くらいは特にかな。この年代は一番良よくなかったですけど。」
Soma「98-99くらいから安定しますからね。まだダンカンとかの年(1997)はまだ安定していない。」
Tommy「ベースカードでもね。インサートのメインアトラクションとかが結構絶望的にいいのがほとんどないですね。どの選手も」。
Soma「これ表面というか、中の糊というか、白部分の問題なんですよね。選手の部分は光らないようになっているじゃないですか。選手の肌の部分だけ光らないように。裏の光が届かないように白いホワイトみたいなのをここに塗るんです。それの割合がこの頃まだしっかりしてなかったので、それが溶けてきて変色してしまうんです。だから他の選手もジャージの部分とかは変色しないじゃないですか。肌だけ変色してしまう。」

Tommy「で、このページがメインアトラクション。」

荒川「これ、色が生きてるな。」
Tommy「ほとんどの場合、だいたい肘か肩からいかれるんですけど。結構生きてます。」
Tommy「こっちがインサートの方です。」

荒川「『フリクエントフライヤー』ってクロームだったんですか。」
Tommy「クロームなんですよ。でもどうやってもらえたのか、僕よく分かっていないんです。」
Soma「ポイントカードですね。このマークがあるポイントカードがあって、それを多分40点とか、何点分かためて送るともらえる。」
Tommy「こんなコレクションもToppsの歴史として。」
Somaゲームカードではないですけれども、何か送って特別なカードをもらうというものもToppsが先駆けでもあったりはします。(スタジアムクラブ)メンバーズもそうですし。」
Tommy「レデとか、そういうポイント系って考えるとこれは初ですか?」
Soma「うーん、91年のFleerに3Dカードをもらえるやつがあったじゃないですか。あれをどう扱うかですね。パック(袋)を集めてメールで送るというのは結構昔からありましたね。Skyboxのパックを集めて(クライド)ドレクスラーとかがもらえるやつ。」

Tommy「僕が人生で初めて開けたボックスはToppsだったんです。1993-1994年のToppsを初めて開けて、この辺のカードを引いていました。Toppsのいいところは、やっぱりレギュラーカードが400種類ぐらいあった。例えばこの辺の、ジョージ・リンチ、ルシアス・ハリスのルーキーカードは、『ファイネスト』などの高級版には入ってないんですよ。」

Tommyあと、このクリス・ホイットニーとか覚えてる人は少ないと思うんですけど。ジョーダンがワシントンで復帰したときに、スタメンのポイントガードだったクリス・ホイットニーのルーキーカードはこれなんですよ。」

荒川「これ『Toppsゴールド』のセットですか?」
Tommy「いや、これはパック1で出ますね。通常は出るんですよ、さっきのアーカイブ以外は。とはいえパック1で出るといっても、種類がやっぱり200種類とかあるんで。自分の好きな選手を引けるかは、6分の1くらいって感じですね。」
荒川「当時のイメージ感としては、『イケてる』カードが欲しい人はSkyboxとかあったじゃないですか。成績とかプレイ写真をしっかり見たいっていう人はTopps、みたいに割と通好みなカラーは当時からあったかなとは思いますね。」
Soma「Toppsって、この年とかも結局レギュラーカードのブランドですよね。というか、92-93、93-94も、ほぼインサートってないはずなんですよね。」
Tommy「ビームチームは、あれは何でしたっけ?Toppsの方の」
Soma「あれは厳密にはインサートじゃないかもしれません。5パックに1枚くらいだったのかな。でも、あれもゴールドとファクトリーズしかないんで。”ビームチーム”っていう種類のカードが出るっていうだけで、いわゆるインサート扱いではなかった。」
Tommy「そしてこの年はブラックゴールドがあるんですよ。ここから。だけど、ブラックゴールドよくわからないのは、レデが出ますよね。だけど、レデじゃない実物が入ってるんですよね。1:360くらい。レデもあるのに」
Soma「よくわかんないよね。」
Soma「この頃はやっぱり、SkyboxとかUpperdeckってガンガンかっこいいインサート入れてましたからね。確かにやっぱりそういう意味ではイメージに差があったかも」
Tommy「あと、すでにここで(Fleer)Ultraがあったので、そっちに全部引っ張られちゃって。」
荒川「Toppsには当たりカードってイメージはそんなになかったかもしれないですね。だからToppsはちょっとっていう…。」
Tommy「僕は当時知識が全くなくて、中学1年生が買えるボックスがToppsだったから、何もわからずにこれを買ったって感じですね。」
荒川「Toppsってベーシックな、いわゆるベースボールカード的な流行りに乗らないメーカーなのかなと思いきや、時々とんでもなく突き抜けた特別なものを出してくるんですよね。」
Soma「そう、しかも、そういう試みを一番最初にやるのがToppsだった、というケースがかなり多い。それこそカードの”基準”を作ったのもToppsですし、最高級ラインを最初に打ち出したのもToppsですし。ただ、結局のところ、レギュラーカードが主軸のメーカーである、という立ち位置は今も変わらないのかなという気はします。」
Soma「こういう流れで、”ビームチーム”も復活してほしいですよね。『スタジアムクラブ』の看板インサートですし、『スタジアムクラブ』自体も復活すると思うので、また戻ってきてくれたらうれしい。あ、これファーストイシューですか。」
Tommy「気づいたら、これもだいぶ高くなっているんですよ。」

Soma「ジョーダンまわりは今すごいですね。」
Tommy「結構上がってますね。僕の感覚だと3、40ドルくらいで変えるイメージだったんですけど、もう全然そんな値段では買えなくなっています。
Soma「今ちょっとした昔なら数千円、1万円くらいで買えたカードが、普通に10万円台に並んでいますからね。これはかなりびっくりしました。」
(次回へ続く)

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編集:伊藤航(株式会社ミント)
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