
東北楽天ゴールデンイーグルスは11月26日、前ヤンキース傘下3Aの前田健太投手と契約合意したと正式に発表した。巨人、ヤクルトなども獲得調査を行っていた、と言われる37歳のベテラン右腕の争奪戦を制した。
前田はPL学園高から2006年高校生ドラフト1巡目で広島東洋カープに入団。最優秀防御率3度、最多勝、最多奪三振を各2度を獲得するなど、エースとして97勝を挙げ、2015年オフにポスティングシステムを利用してMLBロサンゼルス・ドジャースへ移籍した。


ドジャースでは「ルーキーイヤー」にキャリアハイとなる16勝をあげるなど活躍。TOPPS社が選ぶルーキーオールスターチームに選ばれた。リリーフもこなし、4年連続ポストシーズンに進出、ワールドシリーズにも2017、18年に登板した。
ミネソタ・ツインズへの交換トレードを経験した2020年には短縮シーズンで6勝、防御率2.70をマークしサイヤング賞の最終候補にもノミネートされた。昨季からはデトロイト・タイガースに所属。今季は7試合に登板したが、5月に事実上の戦力外となり、シーズン後半はシカゴ・カブスのAAA、ニューヨーク・ヤンキースのAAAでマウンドに上がった。


昨季までの通算成績はNPBで218試合に登板し97勝67敗、防御率2.39。MLBは219試合に登板し68勝56敗、6セーブ9ホールド、防御率4.17。2022年はTJ手術のリハビリで全休となったが、ともに8シーズンの実働となった。
11月6日に自身のSNSでインスタグラムに英語の長文で、日本復帰への決意を綴ってから、去就先が注目されていた。豊富な経験だけでなく、「マエケン体操」など、研究心と向上心がプロ生活を支えてきた。さらに「画伯」と呼ばれ、自ら描くイラストが話題を集め、野球中継の解説、バラエティー番組に出演するなど、明るく多彩な才能がある。
NPB100勝まで残り3勝、日米通算200勝までは35勝。昨季、リーグ最下位のチーム防御率3.72に沈んだイーグルスの精神的支柱として、マエケンが11年ぶりにNPBのマウンドに帰ってくる。
前田はそのキャリア通り、トレーディングカードも日米で作られ続けてきた。前田のグラウンド内外での人気通り、トレカはいずれも人気がある。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」は東北楽天のカードも発行できるため、入団会見がクリムゾンレッドのユニホームに身を包んだ最初のカードになりそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。



























