【コラム】佐々木麟太郎を福岡ソフトバンクが1位指名! BBM「ルーキーエディション」収録の可能性はあるのか?

「NPBドラフト2025」が10月23日、東京都内で開催され、福岡ソフトバンクホークスと横浜DeNAベイスターズが米スタンフォード大2年の佐々木麟太郎内野手を1位指名し、驚かせた。抽選の結果、城島健司チーフベースボールオフィサー(CBO)が当たりくじを引き当て、福岡ソフトバンクが交渉権を獲得した。

海外留学中の日本人野手がNPBドラフトで支配下指名を受けるのは史上初となった。佐々木は花巻東高時代に史上最多の通算140本塁打を記録。高3年時にはドラフト1位指名が濃厚だったが、プロ志望届を出さず、スタンフォード大に進学した。同大では1年時から公式戦に出場。来年7月に予定されるMLBドラフトの指名対象選手でもあり、各球団の動向が注目されていた。

日本のドラフトでは海外留学中の日本人選手を指名した場合、契約交渉期間は翌年の7月末日までと決められている。各球団が判断を迷った20歳のスラッガーを2球団が指名。まず横浜DeNAが指名すると今ドラフトでは、一番となるどよめきが会場で起きた。さらに、福岡ソフトバンクが指名すると、拍手さえ起きた。
 
ドラフト会場で同席した王貞治会長は、交渉権を獲得した後、米国の佐々木本人に直接電話。「すごく喜んでくれて、こっちもうれしかったね。本人も『ありがとうございます』と言ってくれてね。ホークスに来ることになったら、一緒に高い目標をもって頑張ろうと伝えました」と話した。

「彼の場合は少しイレギュラー。来年の夏まで私たちは見守らないといけない選手ですけど、ドラフト1位でもし彼と縁がなくても彼が素晴らしい選手だという評価をした上で、そのリスクを背負ってでも欲しい選手だということです」と城島CBO。「彼はホークスだけではなく、日本のプロ野球界に必要だというメッセージをした」と獲得への決意を口にした。

では、佐々木はホークスに入団するのだろうか?。その動向は野球ファンのみならず、トレーディングカードのコレクターも注目している。急転直下で入団が決まれば、入団会見の写真を使って、BBM「ルーキーエディション」、エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」がファーストカード、ルーキーカードになる。

「まずは指名権を得られたことが何よりうれしいですよ。我々の思いが通じたんだと思うね。彼の魅力は何と言っても長打力。長打力というのは先天的なもので、後からなかなか身につくものじゃない。うちでプレーすることになれば、その才能をさらに開花させてチームの看板選手となれるように頑張って欲しいね」という王会長のコメントはまるで、入団への手応えを感じたかのようだった。「世界の本塁打王」から直接電話をもらったら、鋼のメンタルの持ち主でも、興奮するのは間違いないだろう。

ボクは後出しじゃんけんのようだが、佐々木を指名するなら、福岡ソフトバンクか、北海道日本ハムファイターズ、そして、読売ジャイアンツだと思っていた。ホークスは選手層が厚く、1位指名の「ギャンブル」をする余裕がある。ファイターズは大谷翔平を強行指名し説得した実績がある。ジャイアンツは岡本和真内野手のポスティングによるMLB挑戦を容認し、停滞ムードのチームに刺激を与える大きな「爆弾」が必要だった。ただし、巨人は前日、竹丸和幸投手(鷺宮製作所)の1位指名を公表した。

横浜DeNAの1位指名は意外だったが、夢を作り、夢を与える球団になった、ということなのだろう。今回の「トライ」は大いに讃えるべきものだ。

今、思えば、今回のドラフト前に、佐々木の指名の可能性を指摘していたメディアもあったが、佐々木本人が「今回も指名しないでください」と反応しなかったことは確かに気になる。まさか、指名されるとは思わなかったのかもしれないが…。

佐々木が渡米時の想いを貫き、スタンフォード大卒業を目指した場合、日本ではカードは作られず、引き続き、PANINI社やUPPER DECK社から、MLBドラフト指名有望選手としてカードが作られることになる。BBM「ルーキーエディション」の制作担当者に連絡したところ、やはり、入団しなければ佐々木のカードは作られない。育成ドラフト指名選手まで12球団の新人全員をカード化、大谷の打者版と投手版を作り分け、現役選手の直筆サインカードが難しい巨人でさえ特別にサインを提供するなど、意欲的な「ルーキーエディション」だけに「入団しなくても佐々木のスペシャルカードは作れるのでは?」と質問したが、この日の段階では、その可能性はないそうだ。

花巻東高、佐々木の父でもある佐々木洋監督と良好な関係にあるはずの、ファイターズが強行指名しなかったのは、佐々木の堅い意思を覆せない、獲得できないという有力な情報を得ていたのではないか、と勝手に勘ぐってしまう。

佐々木の最新カードはUPPER DECK社のオールスポーツカード「2025 Goodwin Champions」に収録された、人気ブランドをフューチャーしたカードになる。UPPER DECK社がかつて、MLBカードを制作・発売していた時期に人気だった「SP Authentic」の「Future Watch」サインカードも封入。コレクターには、イチロー外野手(シアトル・マリナーズ)、新庄剛志外野手(ニューヨーク・メッツ)のルーキーカードとしてお馴染みのデザインで復刻された。

指名されなかった選手、育成指名となった選手には申し訳ないが、今年のドラフトはサプライズも多く「昭和のドラフト」のようで面白かった。駒沢大学に入学が決まっていた超高校級捕手・城島健司を福岡ダイエーホークスが1位で強行指名した31年前のドラフト会場で取材していて驚いたボクが、ライブ中継でこの日、城島CBOの笑顔を観ているのも感慨深かった。ドラフトにも、トレカにも、そこにはドラマがある。

Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。最近はトレカだけでなく、米国のリサイクルショップを回り、地元のアマ、プロチームの中古Tシャツ集めにはまっている。

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