NEC軽井沢72ゴルフトーナメントの最終日が8月17日、井沢72ゴルフ北コースで行われ、柏原明日架(富士通)が4バーディーの68で回り、通算14アンダーとし、6年ぶりの優勝を飾った。
首位で出た柏原は8番のチップインバーディーで流れをつかみ、得意のパットで9、10、14番で3メートルをねじ込みパー。15、16番で5メートルを沈める連続バーディーで抜け出し、ルーキーの寺岡沙弥香(フリー)を1打差で振り切った。
クールにウィニングパットを沈めると、コーチも務める父・武道さんと抱き合った。「父が来てくれて、初めて目の前で優勝を見せられた」と涙を見せた。ゴルフを始めたのは父の影響を受けた7歳からだった。
2019年のマスターズGCレディース以来、6年ぶりのJLPGAツアー通算3勝目。「6年ぶりの優勝ですが、6年以上経っていると思うぐらい長く感じました。コロナがあったり、無観客があったり、自分自身もいろいろあった。この場にもう一度立つことができたのは応援してくれた方々のおかげです」と頭を下げた。
2022年にポイントランク79位でシードも喪失した。「もうはい上がっていけないんじゃないか。たくさんの方に心配や迷惑をかけた。ゴルフを続けていってもいいのかなと思う時間もあった」と思い悩んだこともある。昨年は同ランク44位で3季ぶりにシードに返り咲き、復調の兆しを見せていた。その裏にあったのは周囲への感謝の想いだったのだろう。
2014年のプロテスト合格から22年目を迎えた29歳。「前を向くしかないと思って頑張ってきた。私ひとりだけの優勝じゃないと、今この年になって心から思う」と話した。今回の優勝で、地元・宮崎で開催されるJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの出場権も獲得した。「ずっとお世話になっている富士通さんの大会(10月の「富士通レディース」)で優勝したい」苦しんだ分、まだまだ、恩返ししなければいけない人々がいる。
171センチの恵まれた体格から繰り出す豪快なショットでもギャラリーを沸かせる。エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」が受注をスタートした、柏原の6年ぶりの優勝カードはそんな胸のすくようなショットのフォロースルーの写真が使われている。裏面はもちろん、涙の後の、最高の笑顔である。
2020年から「JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS」に欠かせない柏原。11月の発売が発表されたばかりの「EPOCH 2025 JLPGA OFFICIAL TRADING CARDS TOP PLAYERS」にももちろん、収録される予定だ。
エポワン【柏原明日架】NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 涙の復活劇で6年ぶりのJLPGAツアー3勝目(25.8.17)はこちらから。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。