NHLの王者を決める「スタンレーカップ」の第6戦が6月17日、米フロリダ州サンライズで行われ、フロリダ・パンサーズ(東カンファレンス)がエドモントン・オイラーズ(西カンファレンス)に5-1で勝利。対戦成績を4勝2敗として2季連続2度目の優勝を飾った。
昨季と同じ顔合わせになった頂上対決。ホームのパンサーズは、サム・ラインハートが4ゴールを挙げてチームをけん引。決勝では1957年以来、史上6人目の1試合4ゴールとなった。守護神のゴールキーパー(GK)セルゲイ・ボブロフスキーも28セーブで勝利に貢献した。
昨季、初優勝を果たしたパンサーズは、2020〜21年のタンパベイ・ライトニング以来となる連覇を達成。同一チームを決勝で2年連続で破って連覇を果たすのは、1977〜78年にモントリオール・カナディアンズがボストン・ブルーインズを下して以来の快挙となった。
昨季はパンサーズが3連勝の後で3連敗を喫しながら、最終戦を勝ち、底力を見せた。今回も1回戦から決勝まで、勝負強さが際立った。プレーオフで最多の15得点をマークして最優秀選手(MVP)に選ばれたベネットは「僕たちは本当に結束が強く、遠征中も多くの時間を一緒に過ごしている。(連覇を)言葉で表現するのは難しい。想像以上に大変なことだった」と話した。

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オイラーズは1990年以来となる通算6度目の優勝を逃した。NHLのスーパースターのひとり、コナー・マクデビッドはまたしても、王者を逃した。
昨季はこの決勝で敗れながらもMVPに選ばれた。シーズンのMVPにも3度、輝いている。NHLは2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪で、2014年のソチ大会以来、3大会ぶりに選手を参加させることを決定。デービッドもカナダ代表に選出された。
2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝での、大谷翔平投手(ロサンゼルス・ドジャース)と米国のマイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)の勝負に刺激を受け「約10年、ホッケー界に欠けていたものだ」と話し、話題になった。
日本ではNHLも、NHLのトレーディングカードも他のプロスポーツに比べれば、人気はそれほど高くはないのが現状である。それでも、激しい攻防だけでなく、マクデビッドのようなドラマがある。UPPER DECK社のトレカは根強い人気もあり、トレカの制作・販売の権利はないものの、ステッカーの権利を持つTOPPS社からはオンデマンド商品「TOPPS NOW」が毎週、発売されている。
今回のスタンレーカップの「TOPPS NOW」も発売され、プレーオフMVPのベネット、4ゴールのラインハート、GKボブロフスキーらがステッカーになった。MLBなどの「TOPPS NOW」と同様に、抽選でシリアルナンバー入りのカラーバリエーションが当たる「LUCKEY HIT」が存在する。今回の頂上決戦を機にこれから、NHLのトレカ、ステッカーを収集するのも楽しそうだ。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。