北海道日本ハムファイターズの古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手が5月1日、福岡ソフトバンクホークス戦(みずほペイペイドーム)に先発し7回を5安打2失点に抑え、来日初勝利をマークした。
昨季、台湾プロ野球の統一ライオンズでMVPに輝いた右腕はポスティングシステムを利用して日本ハムに入団。ファームで、先発での2勝を含め3勝をあげ、一軍に昇格。初登板こそ、敗戦投手になるほろ苦いデビューとなった。2試合目のこの日も初回に2点を奪われたが、立ち直り7回を投げ切った。
台湾で「火球男」と呼ばれた武器の150km/hを越える直球に、この日はブレーキの利いたカーブを有効に使った。10三振を奪うテンポの良い投球に、味方打線もこたえ、5回に郡司の犠飛などで追いつき、7回には万波の勝ち越し6号ソロが飛び出した。
ヒーローインタビューでの第一声は「良かった!」だった。「すごい意義のある1勝だと思います。台湾のピッチャーが日本に来るのはあまり多くない中で1勝できた。自分にとっても台湾にとってもすごい大きいと思う」と胸を張った。
台湾は、西武ライオンズの郭泰源、中日などで活躍したチェンら多くの好投手を輩出してきた。巨人が昨年、ファイターズも今春、渡台して親善試合を開催するなど台湾での野球人気は高い。野球のトレーディングカードへの関心も高く、エポック社の台湾出身選手のカードには台湾からの問い合わせもある、という。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」も今年1月の入団会見から古林睿煬を追い続け、初登板に続き、この日の初勝利もカードになった。この日、実力の片りんを見せた古林睿煬なら、今後はエポック社だけでなく、BBMからも、カルビーからもカードが制作されるだろう。
この日、お立ち台で見せた満面の笑顔は「グーリン・スマイル」と呼ばれる。日本だけでなく、台湾のコレクターやファンも笑顔になるカードに期待したい。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。ボブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のボブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。